ロシアの伝説的な作曲家兼ピアニストとして、大きな痕跡を残したセルゲイ・ラフマニノフ。
2mを超える巨体から奏でられるダイナミックな演奏はもちろん、ピアノ協奏曲をはじめとする壮大なスケールの作品たちは、時代を超えて多くの人々の心をとらえています。
そんなラフマニノフのピアノ曲は、基本難易度が高く、ピアノ初級者、中級者の方は手が出しにくいかもしれません。
しかし、本記事ではそんなラフマニノフの作品の中でも比較的難易度が低く、ピアノ初級者、中級者の方も挑戦しやすい作品をピックアップしてご紹介します!
タッチによる音色の変化や深い表現を求めると決して簡単とは言えないかもしれませんが、まずは1曲をとおして弾けるようになることでわかることや、弾けることの楽しさを感じられるかと思います。
ラフマニノフの作品に興味をお持ちの方は、ぜひチャレンジしてみてくださいね!
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【難易度低め】ラフマニノフのピアノ曲|挑戦しやすい作品を厳選!(1〜10)
10の前奏曲 Op.23 第4曲 ニ長調Sergei Rakhmaninov

穏やかな美しさと、どこか切ない雰囲気を持つピアノ曲。
軽やかな右手のメロディと、左手の穏やかなリズムが印象的です。
曲の中間部では、急に情熱的な雰囲気に変わり、聴く人の心をつかみます。
静かな川のせせらぎのような冒頭から、激しい流れへと変化し、最後は再び穏やかな流れに戻るような構成。
弾くことに慣れてきたら、その変化を表現できるとよいですね。
ピアノの美しい音色と豊かな感情表現を楽しみたい方にオススメの1曲です。
幻想的小品集 Op.3 第2曲 前奏曲「鐘」Sergei Rachmaninov

フィギュアスケートの浅田真央さんがフリープログラムで使用したことでも知られる『幻想的小品集 Op.3 第2曲 前奏曲「鐘」』。
3音のみでこの曲だとわかってしまう印象的な冒頭、深い悲しみや絶望を感じさせるゆったりとしたテーマ、不穏な様子で動き出すメロディ、どこを切り取っても印象的な、ラフマニノフのピアノ作品の中でも非常に人気の高い1曲です。
和音をいかに深みのある音で演奏するかが、この曲の仕上がりを大きく左右します。
ただ音量を変化させるだけでなく、音の表情にこだわって練習してみましょう。
パガニーニの主題による狂詩曲 Op.43 第18変奏Sergei Rachmaninov

『パガニーニの主題による狂詩曲 Op.43』は、ピアノ協奏曲の形で作曲された作品です。
超絶技巧を有することで「伝説のバイオリニスト」と称されているニコロ・パガニーニが作曲した『24のカプリース』の第24番の主題をもとに、24の変奏が繰り広げられます。
中でも第18変奏は、優美で魅力的な旋律と和声で多くの人を魅了している人気の高い1曲!
和音の中のメロディラインを意識的に響かせながら、穏やかにかつロマンティックに演奏しましょう。
6つの楽興の時 Op.16 第5番 変ニ長調Sergei Rakhmaninov

穏やかで美しい旋律が特徴のこの作品は、『楽興の時』の第5曲目の作品。
ゆったりとした3連符のリズムが、まるで小舟が水面をゆらゆらと進むかのような印象を与えます。
中間部では軽やかな音の飛躍や転調があり、曲調に一層の柔らかさが加わります。
『楽興の時』は、1896年秋から冬にかけて、わずか数ヶ月で仕上げられたそう。
経済的に困窮していた作曲者の切羽詰まった状況が、逆に深い感情表現を生み出したのかもしれません。
演奏する際は、左手の伴奏は柔らかく優しく弾き、右手のメロディを際立たせられるとよいですね。
13の前奏曲 Op.32 第5番 ト長調Sergei Rachmaninov

セルゲイ・ラフマニノフが1910年に完成させた13曲からなる『13の前奏曲 Op.32』。
演奏活動で多忙を極める中、落ち着いたタイミングで短い期間で作曲された作品とされています。
『第5番 ト長調』は、長調でありながらどこか不安定さも感じさせる左手の伴奏の上に、穏やかなメロディが重なった繊細な1曲です。
長いトリルや細かく動くパッセージの音の粒をそろえ、にごりのないよう、音質にこだわって練習しましょう。
幻想的小品集 Op.3 第1曲 悲歌(エレジー)Sergei Rachmaninov

セルゲイ・ラフマニノフが1892年に完成させた『幻想的小品集 Op.3』の1曲目に収録された『悲歌(エレジー)』。
曲集の中で最も「幻想的」という表現にふさわしい曲想で、緩やかなテンポで演奏されることが多い作品とされています。
そのため、テクニック面ではそれほど難易度は高くありませんが、音を並べるだけでは変化の乏しいつまらない演奏になってしまいます。
長く伸ばす音がどの音に向かっているのか、どの声部を響かせてどのように音量のバランスをとるのかなど、細かい部分に意識を向けられると、よりすてきな演奏に仕上がるでしょう。
サロン小品集 Op.10 第2曲 ワルツSergei Rachmaninov

1893年から1894年にかけて作曲された『サロン小品集Op.10』は、上品で優美な雰囲気の小曲を集めたピアノ作品集です。
セルゲイ・ラフマニノフの作品といえば、やや難解なイメージを思い浮べる方も多いかもしれませんが、『第2曲 ワルツ』はロマン派の雰囲気ただよう非常に明快で親しみやすい曲調が魅力的!
時折顔をのぞかせるラフマニノフらしい和声も楽しめる、ラフマニノフ作品に初めて挑戦する方にもオススメの1曲です。






