【初級~中級向け】ピアノで弾くシューベルトのおすすめ曲
31年という短い生涯の中で膨大な作品を残し、初期ロマン派の代表的な作曲家であるフランツ・シューベルト。
『野ばら』や『魔王』といった教科書に載っているような歌曲、『4つの即興曲』や『楽興の時』といったピアノ曲、交響曲第7番『未完成』などさまざまな分野で音楽史に残る名曲を生み出したことはここで語るまでもないですよね。
こちらの記事ではシューベルトの数ある名曲の中でも、比較的ピアノを弾く上で難易度が低めの楽曲をピアノ曲はもちろんピアノアレンジで弾ける歌曲なども含めてまとめています。
有名なソナタなどは難しくて手が出せない、という初心者から中級者のピアニストの皆さま、まずはここからシューベルトの世界に触れてみてください!
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【初級~中級向け】ピアノで弾くシューベルトのおすすめ曲(11〜20)
『34の感傷的なワルツ D 779 Op.50』より13番Franz Schubert

弾きやすく親しみやすい34曲のワルツで構成された『34の感傷的なワルツ D 779 Op.50』。
13番は、明るさと華やかさ、穏やかさを兼ね備えた、弾いていて心地よさをおぼえる作品です。
3拍子の型にしっかりはめるのではなく、音の起伏に合わせてテンポを揺らして表現を工夫することで、ワンランク上の演奏に仕上がります。
美しいメロディーラインがしっかり響くよう、左右のバランスをしっかりとりながら、ペダルを効果的に使って演奏しましょう。
白鳥の歌 『セレナーデ』Franz Schubert

フランツ・シューベルトが1828年8月以降に手掛けた歌曲集、名盤『Schwanengesang』に収められている一曲です。
夜の静寂のなか、愛する人に秘めた想いを囁きかけるような、甘くも切ない旋律がとても印象的です。
この楽曲の繊細なピアノ伴奏は、主人公の心の震えや夜風の気配までも描き出しており、聴く人を物語の世界へ引き込みます。
1933年の映画『Gently My Songs Entreat』で使われたことでも知られています。
本作に漂う哀愁は、どうしようもない悲しみに暮れたい夜にそっと寄り添ってくれるので、感傷に浸りたい時にぜひ聴いてほしい名曲です。
メヌエット イ長調 D334Franz Schubert

こちらの『メヌエット イ長調 D334』は1815年前後、シューベルトが10代で作曲した題名通りのメヌエットです。
メヌエットらしく穏やかに進行していくタイプの作品ですが、中盤以降のトリオから左手の和音の連打が繰り返され、その辺りは初心者にはつまずきやすいパートかもしれません。
とはいえ3/4拍子が身についていればそれほど恐れるほどのものではありませんし、左手に力を入れ過ぎず右手のスラーをなめらかに弾くことを意識しながら美しい旋律を表現、最後まで優美に弾きこなせるように頑張りましょう!
ワルツ 変イ長調 D. 978Franz Schubert

シューベルトはピアノ独奏によるワルツの作品も多く残しており、親しい友人たちの前で即興的に弾いたものの中で本人が気に入ったものを楽譜に清書、後にさまざまな作品集の中に収められたという経緯があるそうです。
友人たちのために自然発生的に生まれたという背景も関係しているのか、シューベルトのピアノ独奏によるワルツ作品は親しみやすく曲も短めで、繰り返しのパートも多いことから高度な演奏技術が求められることはあまりなく、挑戦しやすい作品が多いのですよね。
本稿で取り上げている『ワルツ 変イ長調 D. 978』は作曲された年は不明のようですが、1分程度の短さでなごやかな社交界の雰囲気が目に浮かぶような軽やかなピアノ舞曲です。
初級の上くらいのレベルであれば十分弾きこなせるが、シンプルがゆえに単調になりがちですから、1分間の中で繰り返しのフレーズであってもきっちり表情をつけることを意識してみてくださいね。
『白鳥の歌』第4曲「セレナーデ」Franz Schubert

「歌曲の王」とも称されるシューベルトは、現在も愛され続けている『野ばら』や『魔王』といった歴史的な名作を多く世に送り出したことでも知られています。
シューベルトの歌曲をピアノ独奏用に編曲した楽譜も多く、発表会などで実際に披露したことがあるという方も多いでしょう。
本稿ではシューベルトの遺作を亡くなった後でまとめた歌曲集『白鳥の歌』の中から、特に有名な『セレナーデ』を紹介します。
あまりにも切なく美しいメロディが頭に入っているだけでも取っ掛かりやすいですし、左手はベース部分を堅実にこなしつつ基本的な4分の3拍子のリズムをしっかりと身に付けることがポイントです。
初級の上、中級者に手が届きそうといったレベルの方であれば十分こなせる内容ですから、ぜひ揺れ動く感情を全身で表現してほしいですね。
8つのレントラー D.378Franz Schubert

友人たちの前で即興的にシューベルトが弾いたワルツや舞曲は、作品自体も短めにまとめられておりワルツのリズムさえ身についていれば初級者であっても挑戦しやすいですい、とりあえずシューベルトの世界に触れてみたいという方であれば特におすすめしたいですね。
こちらの『8つのレントラー D.378』は、3/4拍子で構成される南ドイツの民族舞踊の「レントラー」という名前のように軽やかで、まさに舞踏するような旋律が特徴的な1816年に作曲された作品です。
文字通り舞踏する右手のアルペジオが最も重要な要素ですし、繰り返しの部分も単調にならずに強弱をうまくつけて社交界の華やかな雰囲気を作り上げてみてください!
【初級~中級向け】ピアノで弾くシューベルトのおすすめ曲(21〜30)
アンダンテ ハ長調 D29Franz Schubert

『アンダンテ ハ長調 D29』は1812年、シューベルトがまだ15歳前後という若さで作曲された作品です。
わざわざ楽譜に「1812年9月9日」と書かれていたそうで、いつの日に書かれたのかが作者本人の手で明確に示されているという初期のシューベルトの作品では珍しい楽曲でもあるのですね。
ピアノの基本的な技術が身についていればそれほど問題なく弾きこなせるはずですが、臨時記号がやや多く初心者の方にはやや戸惑う面もあるかもしれません。
主題となるメロディが繰り返されていることもあって、一度覚えてしまえばスムーズに弾けますから繰り返し練習してみましょう。