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【ピアノ】暑い夏に聴きたいピアノ曲!爽やかなクラシック作品を厳選

うだるような暑さに、体も心も参ってしまう日本の夏。

家の中はジメジメ、外は猛暑で、すべてのやる気を失ってしまいますよね。

そんな夏にオススメしたいのが、爽やかなピアノ曲鑑賞!

今回は、夏の暑さを忘れさせてくれる涼しげなクラシック音楽の中から、ピアノの名曲を厳選してご紹介いたします。

気温はコントロールできませんが、すてきな音楽を聴けば、心は前向きになれるはず。

紹介する曲も参考にしながらお気に入りの曲を数曲ピックアップし、暑い夏がやってくる前に「夏の暑さを吹き飛ばすお気に入りプレイリスト」を作っておくのもオススメですよ!

もくじ

【ピアノ】暑い夏に聴きたいピアノ曲!爽やかなクラシック作品を厳選(1〜20)

ベルガマスク組曲 第1曲 プレリュードClaude Debussy

ドビュッシー/ベルガマスク組曲 1.プレリュード/演奏:金子一朗
ベルガマスク組曲 第1曲 プレリュードClaude Debussy

クロード・ドビュッシーの『ベルガマスク組曲』といえば第3曲『月の光』が突出して有名ではありますが、本稿で取り上げているのは第1曲『前奏曲』です。

「ピアノの画家」と呼ばれることもあるドビュッシーらしい、絵画的なイメージが浮かぶような色彩豊かな旋律がとても美しく、まさに「プレリュード」というタイトルにふさわしい、何かの始まりを予感させるエモーショナルな楽曲展開は暑い夏にもぴったりと言えるかもしれません。

均整の取れた緻密な構成の楽曲というよりは、自由なテンポという指示のある作品ということもあって、演奏者それぞれの感性で作品の雰囲気が変わることも踏まえて、複数のピアニストによる演奏をチェックすることをおすすめします。

ワルツ 第6番 変ニ長調「小犬のワルツ」Frederic Chopin

【ピアノ】子犬のワルツ/ショパン/Minute Waltz/Chopin/Piano/CANACANA
ワルツ 第6番 変ニ長調「小犬のワルツ」Frederic Chopin

ピアノ独奏のために書かれたこの楽曲は、軽快で華やかなメロディが特徴的です。

右手の速いスケールと左手の安定したワルツリズムが絶妙に組み合わさり、まるで小犬が楽しげに駆け回る様子を描写しているかのようです。

1846年から1848年にかけて作曲され、デルフィナ・ポトツカ伯爵夫人に献呈されました。

演奏時間は約1分半から2分と短めですが、高度な技術と表現力が要求される曲でもあります。

爽やかに走り回る犬の様子が思い浮かぶようです。

暑い夏は小犬と一緒に散歩したくなりますね。

【ピアノ】暑い夏に聴きたいピアノ曲!爽やかなクラシック作品を厳選(21〜40)

24の前奏曲 Op.28 第15番「雨だれ」Frederic Chopin

前奏曲 作品28の15「雨だれ」 ショパン
24の前奏曲 Op.28 第15番「雨だれ」Frederic Chopin

『雨だれ』の題名で有名なこちらのピアノ曲は、フレデリック・ショパンが1839年にマジョルカ島にて完成させた『24の前奏曲作品28』の第15番にあたる作品です。

当時のショパンはスペインのマジョルカ島に療養に来ており、ちょうど雨が降り続く時期だったこともあって、そういった環境も『雨だれ』の完成に影響を与えたと言われています。

抑制された音数の中で、繊細な感性とタッチで描き出す雨の音はどこまでも美しく、聴いているだけでショパンという人がどのような視点で「雨」を見ていたのかが伝わってくるようですね。

暑い夏の日々の中にちょっとした涼をもたらす雨のように、美しい『雨だれ』の音色に耳をすませばその時間だけでも暑さを忘れられるかも?

抒情小品集 第10集 Op.71 第2曲 夏の夕べEdvard Grieg

『夏の夕べ』というタイトルだけで、今回の記事のテーマにはぴったりな楽曲ですよね!

組曲『ペール・ギュント』の『朝』などでも知られる、ノルウェーの作曲家であるエドヴァルド・グリーグによる全66曲で構成されたピアノ曲集『抒情小曲集』の第10集、作品71の2曲目にあたるこちらの『夏の夕べ』は、淡く繊細なタッチで描かれる抒情的な美しさを持った名曲で、北欧特有のどこかひんやりとした質感を感じさせるところも含めて。

暑い夏に聴くには最適なピアノ曲と言えそうですね。

一般的にはそれほど有名な曲ではないかもしれませんが、夏におすすめのクラシック音楽のコンピレーションなどに選出されることもありますし、ぜひおすすめしたい隠れた名ピアノ曲ですよ!

夏の夜の牧歌 Op.16Merikanto Oskar

夏の夜の牧歌(メリカント作曲) ピュアニスト・石原可奈子:A Summer Evening’s Idyll Op.16-2(Merikanto)/Kanako Ishihara -Purenist-
夏の夜の牧歌 Op.16Merikanto Oskar

フィンランドで生まれた楽曲で、懐かしさすら感じさせる素朴で優しいメロディが、日本人にとっても郷愁を誘う素晴らしい名曲ですね。

こちらの『夏の夜の牧歌』はフィンランドの作曲家オスカル・メリカントによる作品で、国際的な知名度はそれほどではないにせよ、フィンランドを代表する作曲家として国民の間で非常に愛されているそうです。

ゆったりとしたワルツのリズムで紡がれるノスタルジックなメロディは、冒頭でも触れたように日本人の琴線に触れるものがありますよね。

しばらく帰ってない地元の田舎の風景に思いをはせながら、この曲を聴いてみるのもいいかもしれません!

夜のガスパール 第1曲 オンディーヌMaurice Ravel

フランスの文学に詳しい方であれば、この『夜のガスパール』というタイトルを目にして19世紀のフランスで生まれたルイ・ベルトランによる詩集を思い出すかもしれませんね。

本稿で取り上げているのはモーリス・ラヴェルによるピアノ独奏のための組曲で、実際にルイ・ベルトランの詩集に収録された3篇に着想を得た同名の作品です。

全3曲の中でも、今回は暑い夏に聴きたい曲というテーマですから第1曲『オンディーヌ』を紹介しましょう。

「オンディーヌ」とは四大精霊のうちの水をつかさどる精霊の名前で、日本人としては「ウンディーネ」という名称の方がなじみがあるかもしれませんね。

ラヴェルによる水をテーマとしたピアノ曲といえば『水の戯れ』が思い浮かべられますが、こちらの『オンディーヌ』もぜひ知っておいてほしい作品です。

人間に恋したオンディーヌの物語を描いており、恋に破れた精霊のエモーションと激しい雨が降る様を、ラヴェルらしい高度な技術でもって表現した繊細かつドラマチックな逸品ですよ。