【ピアノ】暑い夏に聴きたいピアノ曲!爽やかなクラシック作品を厳選
うだるような暑さに、体も心も参ってしまう日本の夏。
家の中はジメジメ、外は猛暑で、すべてのやる気を失ってしまいますよね。
そんな夏にオススメしたいのが、爽やかなピアノ曲鑑賞!
今回は、夏の暑さを忘れさせてくれる涼しげなクラシック音楽の中から、ピアノの名曲を厳選してご紹介いたします。
気温はコントロールできませんが、すてきな音楽を聴けば、心は前向きになれるはず。
紹介する曲も参考にしながらお気に入りの曲を数曲ピックアップし、暑い夏がやってくる前に「夏の暑さを吹き飛ばすお気に入りプレイリスト」を作っておくのもオススメですよ!
【ピアノ】暑い夏に聴きたいピアノ曲!爽やかなクラシック作品を厳選(1〜10)
練習曲「音の絵」 Op.39 第2番 イ短調 「海とかもめ」Sergei Rachmaninov

心に深く染み入る、夏のピアノ曲をご紹介しますね。
セルゲイ・ラフマニノフが1916年から1917年に書いた、ある練習曲集の一曲です。
本作はオーケストラ版もあり、レスピーギにより「海とかもめ」という情景が豊かな副題が付けられたことでも知られていますね。
寂寥感漂う旋律は、灰色の空と海、孤独なカモメの姿を描き出すかのようです。
中間部では一転して激情的な展開を見せ、聴く人の感情を大きく揺さぶるでしょう。
涼やかさだけでなく、深い物語や情景を感じたい方にぴったりの一曲です。
夏の日に、このドラマティックな音の絵画をじっくり味わってみてはいかがでしょうか。
夢Claude Debussy

1890年にフランスの作曲家クロード・ドビュッシーが作曲したこの楽曲の魅力は、穏やかで幻想的な響きにあります。
A-B-A三部形式で構成され、分散和音による美しい伴奏の上に歌うような旋律が流れていきます。
中間部ではコラール風の和声が現れ、ドラマチックな表情を見せた後、再び静寂へと戻る構成です。
本作は調性が曖昧で、フェードアウトするような柔らかな終結が夢見心地の余韻を残します。
暑い夏の日に心の安らぎを求める方や、印象派音楽の色彩が豊かな響きを楽しみたい方におすすめです。
約4分という演奏時間で気軽に聴けるため、リラックスしたいひと時にぴったりの作品といえるでしょう。
「フレースエーの花々」第3巻 Op.16:第2曲 夏の隠れ家に入居してWilhelm Peterson-Berger

ここで、暑い夏にぴったりの、涼やかなピアノ曲をご紹介しますね。
スウェーデンの作曲家ウィルヘルム・ペテルソン=ベルゲルによる、ピアノ小品集『Frösöblomster』の第3巻に収められた、とっておきの一曲なんですよ。
1914年に完成したこの楽曲は、まるで夏の静かな隠れ家へそっと足を踏み入れたような、穏やかで美しい旋律が心に響きます。
聴いていると、きらめく木漏れ日の中で、心地よいそよ風に吹かれているような気分になれるんです。
作曲者が愛したフレソー島の夏の情景が目に浮かぶようで、日常を忘れさせてくれますね。
派手さはないけれど、じんわりと心に染み入るような、そんな魅力にあふれています。
日々の喧騒から離れて、静かに音楽の世界に浸りたい方には、本当におすすめです。
心を落ち着かせたい時や、ゆったりとした午後のひとときに本作を聴けば、きっと優しい気持ちになれることでしょう。
読書のお供にも、もってこいかもしれませんね!
【ピアノ】暑い夏に聴きたいピアノ曲!爽やかなクラシック作品を厳選(11〜20)
夜想曲第2番 変ホ長調 作品9-2Frederic Chopin

夏の暑さを忘れさせてくれる、フレデリック・ショパンによる珠玉のピアノ作品がありますよ。
1830年から1832年にかけて作られたこの作品は、名盤『Nocturnes, Op. 9』に収められており、甘く切ない旋律がたいへん美しいと評判です。
右手の歌うようなメロディは、まるで夜空にまたたく星のようで、左手の伴奏がそれを優しく支えます。
聴いていると、心が洗われるようですね。
映画『127時間』(2010年)やアニメ『少女終末旅行』(2017年)でも印象的に使われていますので、ご存じの方も多いことでしょう。
本作は、静かな夜に美しいピアノの音色で涼を感じたい方に、ぴったりの一曲と言えるのではないでしょうか。
真夜中の火祭り平吉毅州

炎が燃え盛る情景を思わせる熱烈な日本人作曲家、平吉毅州さんによるピアノ独奏曲です。
ダイナミックで激しい響きと、緻密なアーティキュレーションが見事に調和し、夜空に舞い上がる火の粒を表現しています。
独特の変拍子が生み出す躍動感と、スペイン舞踊を思わせるリズムパターンが、聴く人の心を高揚させます。
2024年度PTNAピアノコンペティションの課題曲に選定されており、ピアノ学習者の技術向上に役立つ作品としても評価が高まっています。
短調の響きながらも暗さを感じさせない力強さがあり、暑い夏の夜に聴くことで心が躍るような清涼感が得られる一曲です。
幸福 作品292-6Gustav Lange

優雅な旋律とリズミカルな演奏が印象的な本作は、上品さと華やかさを兼ね備えた美しいピアノ曲です。
19世紀のヨーロッパで人気を博したサロン音楽の魅力を存分に味わえる作品で、穏やかで優美な旋律が聴く人の心を癒やしてくれます。
和声の豊かな響きと、シンプルながらも情感が豊かなメロディーラインが絶妙なバランスで織り込まれており、表現力を活かした演奏を楽しめます。
夏休みに家庭や小規模な集まりでの演奏に最適で、グスタフ・ランゲの代表作品として多くの人々に愛され続けてきました。
音楽を通じて幸福感を共有したい方や、優雅な雰囲気の曲を探している方におすすめの1曲です。
風の即興曲中田喜直

アルバム『こどものゆめ』に収録された一曲は、まるで風が吹き抜けていくような爽やかな旋律が印象的です。
軽やかで流れるような自由なメロディが心地よく、グリッサンドの技法を取り入れた仕上がりは発表会でも魅力的な要素となっています。
本作は、流麗なフレーズと繊細なタッチが溶け合い、ピアノならではの表現力を存分に引き出した1分20秒の小品。
2011年のピティナ・ピアノコンペティションでC級の課題曲に選ばれた本作は、ピアノの発表会だけでの演奏に留まらず、夏の爽やかな風もイメージさせられる作品としても聴いていられます。