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【ピアノ】暑い夏に聴きたいピアノ曲!爽やかなクラシック作品を厳選

うだるような暑さに、体も心も参ってしまう日本の夏。

家の中はジメジメ、外は猛暑で、すべてのやる気を失ってしまいますよね。

そんな夏にオススメしたいのが、爽やかなピアノ曲鑑賞!

今回は、夏の暑さを忘れさせてくれる涼しげなクラシック音楽の中から、ピアノの名曲を厳選してご紹介いたします。

気温はコントロールできませんが、すてきな音楽を聴けば、心は前向きになれるはず。

紹介する曲も参考にしながらお気に入りの曲を数曲ピックアップし、暑い夏がやってくる前に「夏の暑さを吹き飛ばすお気に入りプレイリスト」を作っておくのもオススメですよ!

もくじ

【ピアノ】暑い夏に聴きたいピアノ曲!爽やかなクラシック作品を厳選(21〜40)

水の戯れMaurice Ravel

角野 隼斗/ラヴェル:水の戯れ(2018PTNA特級セミファイナル)Ravel – Jeux d’eau
水の戯れMaurice Ravel

『水の戯れ』という邦題だけでも、とても涼やかな雰囲気を感じ取れますね!

演奏に高度な技術が要求される難曲としても知られるこちらの『水の戯れ』は、フランスの作曲家であるモーリス・ラヴェルが1901年に作曲、師匠のガブリエル・フォーレに献呈されたピアノ曲です。

原題の『Jeux d’eau』は「噴水」という意味で、人工的に制御された規則正しい水の動きが生み出す美を見いだしているような雰囲気を感じますね。

水の音を表現している以上、そのタッチはアルペジオの多用もあって実に軽やか、当時としては大胆な不協和音を用いながらも美しい響きを損なわずにいるというのが天才ならではの仕事と言えそうですね。

真夏の暑さを和らげるような、美しい水の音色をぜひ楽しんでください。

子供の情景 Op.15 第7曲 トロイメライRobert Schumann

フジコ・ヘミング「トロイメライ(子供の情景 作品15 ~ 第7曲)/ シューマン」
子供の情景 Op.15 第7曲 トロイメライRobert Schumann

ドイツが生んだロマン派を代表する作曲家、ロベルト・シューマンによる『子供の情景』は彼のピアノ曲の中でも非常に有名な作品の1つで、本稿で紹介しているのは特に有名な第7曲『トロイメライ』です。

演奏技術的な面よりも、繊細な表現力が重要視されるタイプの作品で、タイトル通り夢見心地で優しい雰囲気を持った楽曲ですよね。

なかなか眠れない真夏の夜でもこの曲を子守歌のように聴けば、安眠効果があるかもしれません。

余談ながら、子供というタイトルは付いていますが子供向けの作品ではなく、大人の視点で見た「子供時代の情景」とでも言うべき作品なのですね。

ピアノが弾ける方であれば、こちらの『子供の情景』に賛辞を送ったフランツ・リストのように娘さんに弾いて聞かせるのもいいですが、子供の頃の思い出に浸りながら自分のために弾いてみてはいかがでしょうか。

真夏の夜想曲Aaron Copland

20世紀のアメリカを代表する作曲家の1人、アーロン・コープランドさん。

1900年に生まれ、16歳の頃には有名な作曲家であるルービン・ゴールドマークに師事しています。

そんなコープランドの夏をテーマにしたクラシックが、こちらの『Midsummer Nocturne』。

日本語では『真夏の夜想曲』というタイトルで知られており、夏の夜をイメージさせるようなしっとりとしたピアノのクラシックに仕上げられています。

幻想的なメロディーが好きな方は必見の作品です。

ぜひチェックしてみてください。

「四季」12の性格的描写 Op.37bis 7月 刈り入れの歌Pyotr Tchaikovsky

チャイコフスキー: 四季 – VII. 7月 – 刈り入れの歌(Tchaikovsky: Les Saisons – VII. July: Song of the Reaper)
「四季」12の性格的描写 Op.37bis 7月 刈り入れの歌Pyotr Tchaikovsky

春夏秋冬、四季をテーマとしたクラシック音楽は多く存在しますが、こちらの『四季』はロシアが生んだ大作曲家のピョートル・チャイコフスキーによるピアノ曲で、ロシアの1月から12月までの風物を題材とした作品集です。

本稿で取り上げているのは、記事のテーマに沿って7月をテーマとした『刈り入れの歌』。

12曲の中で最も有名なのは6月『舟歌』ですが、こちらの『刈り入れの歌』は作品の中でも元気で明るい雰囲気を持っているのが特徴で、草を刈る民衆たちの生き生きとした姿が見事に描写されていますね。

涼しい気持ちにさせてくれるのではなく、暑い日差しを受けても活発に1日を始めたいという方におすすめです!

ピアノ組曲 第2曲 七夕伊福部昭

日本が世界に誇る大作曲家であり、クラシックの分野から日本の映画史を彩る名作の数々、そして有名な『ゴジラ』シリーズなどの映画音楽等々、その功績を短い文章で語ることは到底不可能な偉人、伊福部昭さん。

本稿で取り上げている『七夕』は、伊福部さんが19歳という若さで作曲したピアノ独奏曲『ピアノ組曲』の1曲です。

どこか童謡を思わせるような、日本古来の風景を想起させるメインの旋律が形を変えて繰り返される作品で、聴いていると不思議とノスタルジックな気持ちにさせられますね。

伊福部さんに対して重厚な映画音楽のイメージしかない方であれば、こういった楽曲が存在していたこと自体に驚かれるかもしれません。

透き通るような美しさ、涼やかさを持ったこちらの『七夕』を聴いて、日本の夏を大いに楽しみましょう!

映像 第1集 水の反映Claude Debussy

2010入賞者記念 小塩 真優/ドビュッシー:映像 第1集より 「水の反映」
映像 第1集 水の反映Claude Debussy

美しく揺らめく水面に反射する光のきらめき……映像的、絵画的なイメージを想起させる美しい楽曲ですね。

水をテーマとしたクラシックのピアノ曲としては、直接的な影響を受けたフランツ・リストの『エステ荘の噴水』、そしてモーリス・ラヴェルの『水の戯れ』と並んで有名な曲として知られるクロード・ドビュッシーの『水の反映』を紹介します。

ピアノ曲集『映像 第1集』として発表された楽曲で、水の動きそのものに着目した『水の戯れ』とはまた違う視点で描き出された、作者の繊細な感性を通して生まれた音世界は、暑い日差しの威力を和らげてくれるような効果も持っておりますね。

古典的な作法から外れた自由な作曲方法で知られるドビュッシーの曲ですから、がちがちのクラシック曲は苦手……という方もぜひチェックしてみてください!