RAG MusicEmotion
素敵な感動ソング
search

レクイエム・鎮魂歌の名曲

レクイエムとは、死者のためのカトリック教会のミサで演奏される曲で、鎮魂曲ともいわれます。

いわゆる宗教音楽として、古くから人々に親しまれてきた音楽。

中でも有名なのは、三大レクイエムといわれる、モーツァルト、ベルディ、フォーレによるもの。

とくにヴェルディのレクイエムはいたるところで耳にしていると思います。

そのほかにも、古典の名作から比較的新しいものまで、レクイエムを集めましたので、その美しく壮大な響きをお楽しみください。

レクイエム・鎮魂歌の名曲(11〜20)

レクイエムケルビーニ

ケルビーニ 「レクィエム」ハ短調 ファソリス Cherubini : Requiem
レクイエムケルビーニ

ケルビーニの1つ目のレクイエム。

フランス革命後の王政復古により即位したルイ18世が、断頭台の露と消えたルイ16世を悼むために依頼した作品です。

同時代の作曲家たちから絶賛され、ベートーベンの葬儀後の追悼ミサでも演奏されたという逸話が残っています。

全体的にモーツァルトの影響を残しつつ、劇的でありながら人間味があふれる旋律が心を打つ名作です。

レクイエムジュゼッペ・ヴェルディ

ヴェルディ《レクイエム》「怒りの日」ライナー指揮/ウィーン・フィル
レクイエムジュゼッペ・ヴェルディ

「怒りの日」は三大レクイエムのひとつ、ヴェルディのレクイエムの中でもとくに有名な一曲。

世界が灰に帰す審判の日の雷鳴・嵐・地響きを管楽器、弦楽器、打楽器がそれぞれ表しています。

そして冒頭のトランペットのファンファーレで黙示録に示された世界の終末を表す「奇しきラッパの響き」へと続きます。

圧倒的な神の怒りを目の当たりにするような流れに思わず息を飲んでしまいますね。

Requiemジョン・ラター

ジョン・ラター「レクィエム」 ティモシー・シーリグ John Rutter “Requiem”
Requiemジョン・ラター

イギリスの作曲家ジョン・ラターが親しい人との死別をきっかけに書いたという「レクイエム」。

厳粛な雰囲気と絶望すら感じる不協和音から始まりますが「永遠の安息を」という合唱が始まると次第に光が差していくように明るいメロディへと展開していきます。

レクイエムらしい荘厳な雰囲気と絶望からの救済といった流れはあるものの、「怒りの日」のような激しい要素は見られず、全体を通して癒やしに満ちている作品です。

レクイエムロベルト・シューマン

Robert Schumann (1810-1856): “Requiem”, Op.148 (1852).
レクイエムロベルト・シューマン

「安息を」と約されるレクイエムはカトリック教会の追悼ミサで演奏される曲。

プロテスタントの牧師の家系に育った作曲家であるシューマンが書いたレクイエムは正式な典礼用ではなく、シューマン自身「自分のために書いている」と語っています。

実際に彼の最後の大作となった作品で、シューマンらしい詩的で鬱々としたフレーズが痛ましくも美しい世界へといざないます。

レクイエムJ.C.バッハ

J.Chr. Bach Missa da Requiem and Miserere in B flat major
レクイエムJ.C.バッハ

かのJ・S・バッハの末息子であるヨハン・クリスティアン・バッハによるミサ曲。

22歳のとき滞在していたイタリアで書かれたとされています。

ヨハン・クリスティアンは偉大な父親や、後進のハイドンやモーツァルトらの影に埋もれてしまった作曲家ですが、生前はドイツ、イギリス、イタリアで活躍し大きな名声を得ていました。

とくに日本では長く知られていませんでしたが、古典的なバロック音楽の要素も残しつつ、イタリアの教会音楽の様式も取り入れられた優美で壮麗な響きは必聴です。

ブリュッセル・レクイエムベルト・アッペルモント

吹奏楽コンクールで人気の「ブリュッセル・レクイエム」は、ベルギーの作曲家ベルト・アッペルモントが、2016年にベルギーのブリュッセルで起きた連続爆破テロ事件の犠牲者を悼んで書きました。

全曲を通してフランスの童謡「月の光に」のテーマが使われていて、テロという理不尽な暴力の恐怖や怒り、悲しみそして平和への願いが表されています。

おわりに

古典から比較的新しいものまで、さまざまなレクイエムを紹介しました。

レクイエムと言うと、「暗くて怖い音楽」という認識が大きかもしれませんが、美しい響きの曲もたくさんあるんです。

中には聴いていると癒やされるような曲もあったのでは?

気になった方は今回紹介できなかった曲もぜひ聴いてみてくださいね!