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レクイエム・鎮魂歌の名曲

レクイエムとは、死者のためのカトリック教会のミサで演奏される曲で、鎮魂曲ともいわれます。

いわゆる宗教音楽として、古くから人々に親しまれてきた音楽。

中でも有名なのは、三大レクイエムといわれる、モーツァルト、ベルディ、フォーレによるもの。

とくにヴェルディのレクイエムはいたるところで耳にしていると思います。

そのほかにも、古典の名作から比較的新しいものまで、レクイエムを集めましたので、その美しく壮大な響きをお楽しみください。

レクイエム・鎮魂歌の名曲

ドイツレクイエムヨハネス・ブラームス

Brahms: Ein deutsches Requiem ∙ hr-Sinfonieorchester ∙ MDR-Rundfunkchor ∙ Solisten ∙ David Zinman
ドイツレクイエムヨハネス・ブラームス

「レクイエム」はカトリックの典礼音楽で、本来ラテン語の固有文で歌われますが、ドイツレクイエムはルターが翻訳した聖書のテキストをもとに作詞されたドイツ語のレクイエムです。

本来のレクイエムは死者の魂の安息を神に祈る内容ですが、本作は人間の苦悩や忍耐、そして信仰によって得られる慰めや報いを表していることから「生者のためのレクイエム」と呼ばれています。

ブラームスらしい重厚な音楽の中に、神に祝福される喜びがあふれている至福の作品です。

Requiemジョン・ラター

ジョン・ラター「レクィエム」 ティモシー・シーリグ John Rutter “Requiem”
Requiemジョン・ラター

イギリスの作曲家ジョン・ラターが親しい人との死別をきっかけに書いたという「レクイエム」。

厳粛な雰囲気と絶望すら感じる不協和音から始まりますが「永遠の安息を」という合唱が始まると次第に光が差していくように明るいメロディへと展開していきます。

レクイエムらしい荘厳な雰囲気と絶望からの救済といった流れはあるものの、「怒りの日」のような激しい要素は見られず、全体を通して癒やしに満ちている作品です。

レクイエムロベルト・シューマン

Robert Schumann (1810-1856): “Requiem”, Op.148 (1852).
レクイエムロベルト・シューマン

「安息を」と約されるレクイエムはカトリック教会の追悼ミサで演奏される曲。

プロテスタントの牧師の家系に育った作曲家であるシューマンが書いたレクイエムは正式な典礼用ではなく、シューマン自身「自分のために書いている」と語っています。

実際に彼の最後の大作となった作品で、シューマンらしい詩的で鬱々としたフレーズが痛ましくも美しい世界へといざないます。

レクイエムアンドレ・カンプラ

フランス・バロックの音楽家アンドレ・カンプラは、幼いころから聖歌隊に入って教会音楽の教育を受けます。

33歳でノートルダム寺院の楽長までのぼり詰めますが、教会に黙って発表した劇場音楽が大成功し職を追われます。

紆余曲折ののちに宗教音楽の世界に戻ったあとに書かれたレクイエムは、豊かな旋律と透明でやさしい雰囲気に満ちていて、フランス・バロック宗教音楽の傑作とされています。

フォーレにも影響を与えたといわれる癒やしの音の世界を味わってみては。

生ける者のためのレクイエムダン・フォレスト

アメリカの作曲家ダン・フォレストが2013年、弱冠34歳のときに書き上げた「生ける者のためのレクイエム」は、死者だけでなくすべての生きとし生けるものにささげられたレクイエムです。

生きることは嘆きや痛み、また怒りの連続です。

そんな人生の苦難に真正面から向き合い、苦悩する中で神による救いを見いだしていく様子が見事に表現されています。