レクイエム・鎮魂歌の名曲
レクイエムとは、死者のためのカトリック教会のミサで演奏される曲で、鎮魂曲ともいわれます。
いわゆる宗教音楽として、古くから人々に親しまれてきた音楽。
中でも有名なのは、三大レクイエムといわれる、モーツァルト、ベルディ、フォーレによるもの。
とくにヴェルディのレクイエムはいたるところで耳にしていると思います。
そのほかにも、古典の名作から比較的新しいものまで、レクイエムを集めましたので、その美しく壮大な響きをお楽しみください。
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レクイエム・鎮魂歌の名曲(1〜10)
戦争レクイエムベンジャミン・ブリテン

「戦争レクイエム」は第二次世界大戦中、ドイツの空爆によって破壊されたイギリスのコヴェントリー大聖堂の再建を祝って書かれた作品です。
伝統的な典礼文に第一次世界大戦で戦死したウィルフレッド・オーウェンの詩を組み合わせた独特の歌詞に、2つの大戦で命を失ったすべての人への追悼と永遠の平和への祈りが込められています。
戦争の苛烈さや悲惨さを表しながら、人類への大きな希望も感じさせてくれる傑作です。
ドイツレクイエムヨハネス・ブラームス

「レクイエム」はカトリックの典礼音楽で、本来ラテン語の固有文で歌われますが、ドイツレクイエムはルターが翻訳した聖書のテキストをもとに作詞されたドイツ語のレクイエムです。
本来のレクイエムは死者の魂の安息を神に祈る内容ですが、本作は人間の苦悩や忍耐、そして信仰によって得られる慰めや報いを表していることから「生者のためのレクイエム」と呼ばれています。
ブラームスらしい重厚な音楽の中に、神に祝福される喜びがあふれている至福の作品です。
Requiemジョン・ラター

イギリスの作曲家ジョン・ラターが親しい人との死別をきっかけに書いたという「レクイエム」。
厳粛な雰囲気と絶望すら感じる不協和音から始まりますが「永遠の安息を」という合唱が始まると次第に光が差していくように明るいメロディへと展開していきます。
レクイエムらしい荘厳な雰囲気と絶望からの救済といった流れはあるものの、「怒りの日」のような激しい要素は見られず、全体を通して癒やしに満ちている作品です。
レクイエム・鎮魂歌の名曲(11〜20)
レクイエムアンドレ・カンプラ

フランス・バロックの音楽家アンドレ・カンプラは、幼いころから聖歌隊に入って教会音楽の教育を受けます。
33歳でノートルダム寺院の楽長までのぼり詰めますが、教会に黙って発表した劇場音楽が大成功し職を追われます。
紆余曲折ののちに宗教音楽の世界に戻ったあとに書かれたレクイエムは、豊かな旋律と透明でやさしい雰囲気に満ちていて、フランス・バロック宗教音楽の傑作とされています。
フォーレにも影響を与えたといわれる癒やしの音の世界を味わってみては。
大司教ジーギスムント追悼のためのレクイエムミヒャエル・ハイドン

「交響曲の父」として知られるヨーゼフ・ハイドンの弟ミヒャエル・ハイドンが、大司教ジギスムントの追悼のために書いたレクイエム。
愛娘がわずか1歳で亡くなったことも大きく影響していると言われています。
娘の死後、数カ月間筆を執れなかった悲しみを乗り越えて書かれた本作品は、悲痛さと緊張感が迫ってくる大作。
モーツァルトが20年後に作曲したレクイエムにも大きな影響を与えたハイドンのレクイエム、ぜひ聴いてみてください。
レクイエムモーリス・デュリュフレ

20世紀フランス作曲家デュリュフレのレクイエムは、正式なラテン語典礼の様式にのっとったものとしては現在、最後の本格的レクイエムと言われています。
クラシック音楽の礎として知られるグレゴリオ聖歌を全編に用いながらも、対位法や独自に磨き上げたフランス和声を巧みに使い、古典とモダンが融合した重厚かつ甘美な作品となっています。
レクイエムアントニン・ドヴォルザーク

後期ロマン派を代表するチェコの作曲家ドヴォルザークが、バーミンガム音楽祭のために作曲したレクイエム。
素朴ながらドヴォルザークらしい土臭さがなく、ひたすらに美しいメロディに貫かれています。
冒頭の旋律には敬愛していたとされるバッハの「ミサ曲ロ短調」からの引用があり、「死の思想の動機」として形を変えながら全曲の至るところに登場しています。


