【ピアノ変奏曲】偉大な作曲家が手掛けた珠玉の名作を一挙紹介!
曲が展開していく中で、テーマがさまざまな変化を遂げていくクラシック作品の形式の一つ「変奏曲」。
名作曲家らが遺した変奏曲は、ピアノ発表会やコンサートで演奏されるだけでなく、ピアノ演奏で必要なあらゆるテクニックが凝縮された教材として、長きにわたりピアノ学習者の間で親しまれています。
本記事では、そんな変奏曲の中でも特に知名度の高いピアノのために作曲された作品をピックアップ!
曲の背景や演奏のポイントをご紹介しますので、変奏曲に興味のある方はぜひ参考にしてください!
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【ピアノ変奏曲】偉大な作曲家が手掛けた珠玉の名作を一挙紹介!
創作主題による32の変奏曲 ハ短調 WoO.80Ludwig van Beethoven

ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェンが1806年に作曲した『創作主題による32の変奏曲 ハ短調 WoO.80』は、シンプルな8小節の主題とその上に展開される32の変奏からなるピアノソロ作品です。
各変奏は、主題の和声パターンに沿って、スタッカート、アルペジオ、半音階、対位法的な要素など、多彩な音楽的要素を盛り込みながら、演奏者の技巧に挑戦する内容となっています。
感情の起伏に富んだ表現豊かな作品であり、ピアノ学習者にとって、あらゆる奏法を学べる教材としても人気が高い作品です。
華麗なる変奏曲 変ロ長調 Op.12Frederic Chopin

フレデリック・ショパンが1833年に作曲した『華麗なる変奏曲 変ロ長調 Op.12』は、当時流行していたオペラ『ルドヴィック』のアリア『私は聖衣を売る』を主題にした変奏曲です。
序奏、4つの変奏、コーダから構成され、華やかな装飾音や特徴的なリズム、自由でめい想的な雰囲気など、多彩な表情を見せる本作。
オペラに強い興味を示していたといわれているショパンの歌劇への憧れも感じられる、詩的で洗練されたショパンらしさと、技巧的な華やかなスタイルと叙情性の融合を堪能できる作品です。
交響的練習曲 Op.13Robert Schumann

ドイツ・ロマン派を代表する作曲家、ロベルト・シューマン。
彼が残したピアノ独奏曲『交響的練習曲 Op.13』は、練習曲の枠を超えた高度な表現力を要求する作品集です。
この曲は、シューマンの友人であるイギリス人作曲家ウィリアム・ベネットに献呈されました。
当初は12曲で出版されましたが、1852年の改訂版では曲数が減らされ『変奏曲形式による練習曲』と改題。
没後の1890年、ブラームスの校訂で未発表の5曲が加えられた全17曲の第3版が完成しました。
一貫して流れるモチーフを軸に、多彩な変奏が繰り広げられる『交響的練習曲』は、シューマンのピアノ作品の中でも最難関とされています。
複雑な和声とテクニックを駆使して、彼の創造力の探求の軌跡をたどってみてはいかがでしょうか?
ゴルトベルク変奏曲(アリアと30の変奏曲)ト長調 BWV 988J.S.Bach

音楽の父、ヨハン・セバスチャン・バッハによる名曲『ゴルトベルク変奏曲(アリアと30の変奏曲)ト長調 BWV 988』。
全32曲からなる作品で、バッハの作品のなかでも屈指の難易度をほこることで知られています。
そんなこの作品の難しいポイントは、なんといってもオクターブ。
変奏によって速くなったり、ゆるやかになったりと複雑に速度が変わるなかで、広いオクターブに対応しなければなりません。
技術だけではなく、手の大きさといった先天的な要素も求められる高難易度の作品です。
厳格なる変奏曲 Op.54Felix Mendelssohn

初期ロマン派を代表する人物のひとりであるドイツの作曲家、フェリックス・メンデルスゾーン。
彼の音楽は、古典主義の様式を尊重しつつ、ロマン主義の感情表現や想像力を融合させたことで知られています。
1841年に完成させたピアノソロ作品『厳格なる変奏曲 Op.54』は、ニ短調の主題と17の変奏からなる約11分の大曲。
この作品は、当時流行していた華やかな変奏曲に対し、より深遠で芸術性の高い変奏を追求した意欲作です。
各変奏は多彩な表情を見せ、メンデルスゾーンならではの深い表現力が随所に感じられます。
技術的にも非常に高度な作品ですが、練習を重ねることで得られる達成感は絶大。
ピアノ上級者の方にぜひ取り組んでいただきたい作品です。