20世紀イギリスの近代音楽の作曲家であるウィリアム・ウォルトンさん。
純クラシックだけではなく、アレンジによってコンサート版の映画音楽組曲であったり、吹奏楽編成でも演奏されることも多く、クラシックファンに限らず幅広い層から絶大な支持を受けた作曲家です。
同時代のさまざまな音楽を取り入れ、きびきびしてかっこよくて、表情が豊かな親しみのある作品が特徴です。
そんなウォルトンさんの作品をリストアップしてみました。
他にもこんなに名曲があるのかと思って頂けると嬉しい限りです。
それではウィリアム・ウォルトンさんの世界をお楽しみください!
ウィリアム・ウォルトンの名曲。人気のクラシック音楽(1〜10)
序曲「ポーツマス・ポイント」William Walton

イギリスの港町ポーツマスの活気がある雰囲気を描写した序曲です。
複雑で変化に富んだリズム、急激なテンポの変化、シンコペーションを用いて、港町の賑やかで無秩序な様子を表現しています。
ブラスセクションを強調した華やかな編成が特徴で、まるで港町の喧騒が音楽を通じて描かれているかのようです。
1926年6月22日にチューリッヒで初演され、国際的な評価を確立しました。
本作は、イギリス音楽の近代化に寄与した重要な作品として位置づけられています。
クラシック音楽に興味がある方はもちろん、エネルギッシュな音楽が好きな方にもおすすめの1曲です。
組曲「ヘンリー五世」William Walton

イギリス音楽界を代表する作曲家の名作です。
映画『ヘンリー五世』のために書かれた音楽を基にしており、ウィリアム・ウォルトンさんの才能が遺憾なく発揮されています。
シェイクスピアの作品の重厚さと時代背景を見事に表現し、映画の感動的なシーンを一層引き立てています。
1944年の映画公開以来、独立した組曲としても人気を博しており、クラシック音楽のファンにも広く親しまれています。
壮大で力強いオーケストレーションが特徴で、映画の世界観を音楽で巧みに描き出しています。
本作は、映画音楽の枠を超えた芸術性の高さが評価されており、クラシック音楽に興味のある方にもおすすめの一曲です。
チェロ協奏曲より、第2楽章William Walton

ウィリアム・ウォルトンさんによる傑作です。
第2楽章「アレグロ・アッパッショナート」は、情熱的な旋律と劇的な展開が特徴的です。
チェロとオーケストラの掛け合いが見事で、聴く者の心をつかんで離しません。
1957年1月にボストンで初演された本作は、ウクライナに生まれ、アメリカ合衆国で活躍したチェロ奏者グレゴール・ピアティゴルスキーさんの依頼で作曲されました。
ウォルトンさんは自らの結婚生活やロマンティックな感情を楽曲に込めており、静かながらも揺るぎない愛や絆を感じさせます。
チェロ音楽や20世紀のイギリス音楽に興味がある方におすすめです。
ピアノ四重奏曲より、第2楽章William Walton

ピアノと弦楽器が織りなす繊細な音色と力強いリズムが特徴的な作品です。
若き日のウィリアム・ウォルトンさんの才能が光る一曲で、ピアノと弦楽器の巧みな掛け合いが印象的です。
特に第2楽章では、軽快なリズムと遊び心があふれる旋律が聴き手を魅了します。
1921年に19歳で作曲されたこの曲は、ウォルトンさんの音楽的成長を示す重要な作品となっています。
クラシック音楽に新しい風を吹き込みたい方や、若手作曲家の才能に触れたい方におすすめの一曲です。
オラトリオ「ベルシャザールの饗宴」William Walton

壮大な聖書の物語を描いたオラトリオが、強烈な印象を残します。
ジャズの影響を受けたリズミカルな音楽と、大規模な編成によるダイナミックな演奏が特徴的です。
バビロン王の贅沢な宴から、神の怒りによる滅亡まで、ドラマチックな展開が音楽で表現されています。
1942年の初演以来、その革新性で高く評価され、20世紀を代表する合唱曲として知られています。
オーケストラと合唱の壮大な響きを楽しみたい方におすすめの1曲です。