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シベリウスの名曲。人気のクラシック音楽

シベリウスの名曲。人気のクラシック音楽
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シベリウスの名曲。人気のクラシック音楽

フィンランドが生んだ名作曲家ジャン・シベリウス。

作曲家でありヴァイオリニストであったシベリウスは交響曲からピアノ、合唱までたくさんの曲を生んでいます。

出身であるフィンランドへの故郷愛がある作品が多く、その代表作として交響詩『フィンランディア』がありますが、その他にフィンランドの民族叙事詩に触発されて100曲以上に及ぶピアノ伴奏歌曲、戯曲、合唱曲があります。

今回はその中からシベリウスの名曲をピックアップしてみました!

シベリウスの名曲。人気のクラシック音楽(1〜10)

交響詩「フィンランディア」シベリウス

シベリウス:交響詩「フィンランディア」Op26:カラヤン/ベルリンフィル
交響詩「フィンランディア」シベリウス

1899年に作曲された本作は、フィンランドの独立への願いと国民の団結を象徴する曲として広く愛されています。

ドラマチックな構成と美しいメロディラインが特徴で、フィンランドの壮大な自然や激動の歴史が音楽に昇華されています。

フィンランドでは12月8日が「フィンランド音楽の日」として祝われ、シベリウスの功績を称える特別なコンサートが開かれるそうです。

フィンランドの魂が息づく本作は、心に響く感動的な名曲として世界中で演奏され続けています。

トゥオネラの白鳥シベリウス

フィンランドの民族叙事詩「カレワラ」を題材にした本作は、イングリッシュホルンの哀愁を帯びた旋律が印象的です。

低音の弦楽器とともに、死者の国を象徴する川を静かに泳ぐ白鳥の姿を描き出しています。

シベリウスは1893年に初めてこの曲を作曲し、その後1897年と1900年に改訂を重ねました。

静寂と哀愁が漂う幻想的な雰囲気が特徴で、フィンランドの自然や神話を音楽で表現しています。

クラシック音楽に興味のある方はもちろん、静かな時間を過ごしたい方にもおすすめの一曲です。

5つの小品Clare Hammond

Sibelius – ‘The Spruce’ from The Trees, Op. 75 No. 5
5つの小品Clare Hammond

第一次世界大戦のまっただ中、この時期にシベリウスは、ピアノ曲やヴァイオリンの独奏曲、合唱曲など比較的小規模な作品を多く残しています。

この「5つの小品」もそんな中で書かれた作品です。

各標題に『ピヒラヤの花咲く時』、『孤独な松の木』、『はこやなぎ』、『白樺』、そして、『樅の木』と、いずれも樹に関する名前がつけられていることから日本人ピアニスト舘野泉さんが「樹木の組曲」と名付け、「樹木の組曲」としても広く知られるようになりました。

Andante festivoシベリウス

1922年に製材所の創業25周年を記念して依頼された本作は、当初弦楽四重奏として作曲され、後に弦楽オーケストラとティンパニを加えた編成に拡張されました。

1939年には世界博覧会のニューヨーク向けにラジオ放送され、シベリウス自ら指揮した唯一の録音として知られています。

静かで荘厳な雰囲気を持つ本作は、フィンランドの自然や風景を想起させるような長く引き延ばされた和音とゆっくりとしたテンポが特徴的です。

深い感動と敬虔さを伝える本作は、平和のメッセージとしても演奏され、フィンランドの国家的行事でも重要な意味を持つ楽曲となっています。

クラシック音楽に興味のある方はもちろん、心を落ち着かせたい方にもおすすめの一曲です。

交響詩「エン・サガ」シベリウス

En Saga – Jean Sibelius Sir Malcolm Sargent Vienna Philharmonic Orchestra
交響詩「エン・サガ」シベリウス

本作はフィンランドの作曲家ジャン・シベリウスの青春時代の葛藤を描いた交響詩です。

北欧の厳しい自然を連想させる冷たい弦楽器の音色や、物語の語り手を象徴する低音楽器の主題が印象的です。

踊りや行進の場面が次第に発展していく構成は、シベリウスの内面世界を映し出しているかのよう。

1865年生まれのシベリウスは、フィンランドの国民的英雄として今もなお愛されています。

フィンランドの風景や神話に魅了されている人におすすめの一曲です。

ペレアスとメリザンドシベリウス

札幌交響楽団【札響】/シベリウス「ペリアスとメリザンド」/Sibelius”Pelléas et Mélisande”/Sapporo Symphony Orchestra/(2007.10.8)
ペレアスとメリザンドシベリウス

1905年に初演されたこの楽曲は、モーリス・メーテルリンクの戯曲に基づいた劇付随音楽として作曲されました。

神秘的で悲劇的な愛をテーマに、若きペレアスと謎めいたメリザンドの運命を描いています。

シベリウスは、劇的な要素やキャラクターの内面の葛藤を音楽で巧みに表現し、メロドラマ的な雰囲気を作り出しました。

全体的に抒情的で神秘的なムードを醸し出し、登場人物たちの心理的変化や運命の暗示を含んでいます。

フィンランドの風景や神話からインスピレーションを受けた作品を多く残したシベリウスらしく、北欧的な透明感とフランス印象派音楽の影響を融合させた独特の魅力があります。

交響詩「吟遊詩人」シベリウス

Silent Tone Record/シベリウス:交響曲1番,交響詩「吟遊詩人」/オッコ・カム指揮ヘルシンキ放送交響楽団/英DGG:2530 455/クラシックLP専門店サイレント・トーン・レコード
交響詩「吟遊詩人」シベリウス

フィンランドを代表する作曲家の1人として知られるジャン・シベリウス。

1865年12月8日生まれのシベリウスは、フィンランドの風景や神話から強い影響を受けた音楽を作り出しました。

本作は1913年に作曲された短い管弦楽曲で、ハープが重要な役割を果たしています。

静謐で瞑想的な雰囲気を持ち、中世の吟遊詩人や北欧の伝説的な詩の世界を思わせる音楽です。

シベリウス自身が「ヴァイキングの時代の古いスカンジナビアのバラッド」と語るように、深い叙情性と静けさが特徴的です。

フィンランドの自然や文化に触れたい方におすすめの1曲ですね。

交響曲第2番シベリウス

ヤン・シベリウス 交響曲 第2番 ニ長調
交響曲第2番シベリウス

フィンランドの風土と民族性を音楽で表現した名作です。

イタリア滞在中に着想を得て、1902年3月8日にヘルシンキで初演されました。

本作は4つの楽章からなり、フィンランドの美しい自然とロシアの支配からの解放を望む国民の強い感情が込められています。

第1楽章では牧歌的な旋律が、第2楽章では幻想的な情景が広がります。

第3楽章は激しいスケルツォと静かな牧歌が交錯し、最終楽章では勝利のファンファーレが鳴り響きます。

フィンランドの魂が息づく壮大な音楽世界を体感したい方におすすめの1曲です。

弦楽四重奏曲ニ短調作品56「親愛の声」シベリウス

1909年に完成したこの弦楽四重奏曲は、彼の内面的な葛藤や感情を反映した深い表現力が特徴です。

5つの楽章で構成され、冷たい北欧の風景を思わせる音楽の中に、人間的な暖かさも感じられます。

特に第3楽章では静かな悲しみが描かれ、最終楽章では怒涛のような音楽が展開されます。

シベリウスの内なる声を表現した本作は、彼の交響曲と並ぶ重要な作品です。

北欧音楽に興味のある方や、静かに内省したい気分の方におすすめですよ。

悲しきワルツシベリウス

フィンランドが誇る国民的作曲家の名曲です。

病床の母親が亡き夫の姿をした死神とダンスする夢をモチーフにしており、1904年に戯曲の付随音楽として作られました。

静寂から始まり、明るさを帯びつつも再び暗さに戻る音楽は、人生の喜びと悲しみを表現しているかのようです。

シベリウスの故郷への深い愛着が込められた本作は、フィンランドの風景や神話を想起させる独特の雰囲気を持っています。

繊細な演奏で聴衆の心に深く響く曲なので、静かな環境でじっくりと味わうのがおすすめです。

シベリウスの名曲。人気のクラシック音楽(11〜20)

交響曲第1番シベリウス

シベリウス:交響曲第1番:バーンスタイン/ウィーンフィル
交響曲第1番シベリウス

1899年に書かれた本作は、チャイコフスキーやブルックナーの影響を受けながらも、シベリウス独自の音楽語法が確立された名作として知られています。

4楽章からなる楽曲は、フィンランドの壮大な自然や民族的な精神を象徴する音楽として、聴く人の心に深い感動を与えます。

クラリネットが奏でる哀愁を帯びた主題や、ヴァイオリンの疾走感のある旋律など、北欧の神秘的な雰囲気が表現されています。

フィンランドの静寂な風景や大地の力強さを感じられる一曲で、クラシック音楽に興味のある方におすすめです。

交響曲第5番シベリウス

シベリウス - 交響曲 第5番 変ホ長調 Op.82  カラヤン ベルリンフィル 1965
交響曲第5番シベリウス

北欧の雄大な自然と民族の魂を音楽へ昇華させたフィンランドの作曲家ジャン・シベリウス。

1915年に初演された本作は、彼の50歳の誕生日を記念して作曲されました。

フィンランドの厳しくも美しい自然が、ホルンの力強い響きや木管楽器の優雅な旋律に表現され、聴く人の心に深い感動を与えます。

第1楽章では小動物の鳴き声のような木管楽器の音色が印象的で、第2楽章では穏やかな変奏曲が心を癒やします。

フィナーレでは鐘の音を思わせるホルンのモチーフが印象的です。

大自然の壮大さや人生の喜びを感じたい方におすすめの1曲です。

クレルヴォ交響曲パーヴォ・ヤルヴィ/Royal Stockholm Philharmonic Orchestra

クレルヴォ交響曲作品7は、シベリウスの初期の合唱付き管弦楽曲のひとつです、形態は交響曲のようであるが、シベリウス本人は交響曲という名称を用いていないため、交響曲全集などには含まれないことが多い曲です。

1892年に初演されています。

バレエの情景シベリウス

The Swan of Tuonela – Sibelius, NHK Symphony Orchestra
バレエの情景シベリウス

1891年にウィーン留学中に生み出された本作は、フィンランドを代表とする作曲家ジャン・シベリウスの初期オーケストラ作品です。

バレエの情景を描く軽快で華やかな雰囲気が特徴的。

シベリウスの若き日の情熱とロマン主義的な影響が色濃く反映されています。

フィンランドの民族音楽や文化的要素を取り入れる以前の作品で、純粋な形式美を追求しているのが魅力。

実際のバレエ用ではなく、コンサートでの独立した演奏を意図して作られた本作は、幻想的な風景や物語性を表現しており、オーケストラ音楽の可能性を探求していた当時のシベリウスの才能が垣間見えます。

クラシック音楽初心者の方にもおすすめの一曲ですよ。

「カレリア」組曲 第1曲間奏曲シベリウス

本曲はもともと劇音楽の一部として作曲され、後に組曲に再構成された本作は、フィンランドの民族的な情景を描いた力強い音楽として知られています。

4分ほどの短い曲ながら、リズミカルで活力に満ちた旋律が特徴的で、カレリア地方の独立心や民族的誇りが表現されています。

1906年にドイツで出版されて以来、フィンランド国内外で広く演奏され続けています。

フィンランドの自然や文化を愛する人々におすすめの一曲で、聴く人の心に深い感動を与える名曲です。

交響詩「春の歌」チャールズ・グローヴズ指揮/ロイヤル・リバプール・フィルハーモニー管弦楽団

交響詩「春の歌」は、有名な交響曲第2番が作曲される七年前、1894年に作曲されました。

もともとは、「管弦楽のための即興曲」という名前でしたがその後改訂を加える中で、「春の悲しみ」、そして「春の歌」とタイトルも変更されてきた経緯があります。

「カレリア」組曲 第3曲行進曲風にシベリウス

フィンランドの自然や文化への深い愛情が表れた本作は、カレリア地方の歴史を題材にした劇音楽として1893年にジャン・シベリウスが作曲しました。

明るく軽快な行進曲風の曲調が特徴的で、2つの主題からなる構成は、フィンランドの民族的な哀愁と明るさを兼ね備えています。

楽曲からは16世紀のカレリア地方の様子や、フィンランドの人々の力強さ、希望が感じられ、愛国心が溢れる曲として親しまれています。

フィンランドの風景や文化に興味がある方、クラシック音楽入門として聴きやすい曲をお探しの方におすすめです。

交響詩「大洋の女神」Segerstam/Helsingin kaupunginorkesteri

交響詩「大洋の女神」作品73は、1914年に作曲されました。

アメリカ人事業化であったカール・ステッケルという人が、知り合いを通じてシベリウスに打診した依嘱作品です。

当初は組曲として作られていましたが、最終的には三部形式の交響詩という形をとりました。

交響的幻想曲 ポホヨラの娘シベリウス

シベリウス 交響的幻想曲ポヒョラの娘 作品49 Sargent
交響的幻想曲 ポホヨラの娘シベリウス

フィンランドの民族叙事詩『カレワラ』を題材にした本作は、英雄ヴァイナモイネンの冒険を描いています。

1906年12月29日に初演されたこの曲は、シベリウス自ら指揮を務めました。

約12分の演奏時間の中で、フルートやハープ、ホルンなどが活躍し、北欧の神秘的な雰囲気を見事に表現しています。

壮大な自然描写と英雄の挑戦、そして挫折が織りなす物語は、聴く人の心に深い感動を与えます。

フィンランドの風土や文化に興味がある方はもちろん、壮大な物語を音楽で楽しみたい方にもおすすめです。

交響曲第6番ラトル/バーミンガム市交響楽団

シベリウス: 交響曲 第6番 ニ短調 作品104 ラトル / バーミンガム市交響楽団
交響曲第6番ラトル/バーミンガム市交響楽団

交響曲第6番作品104は、1914年秋に着想され、1923年に完成されました。

交響曲の作曲が進められていた中、時代は第一次世界大戦へと突入していきました、その影響もあり、作曲は一時中断されることとなりましたが、1923年に完成されています。

シベリウスの名曲。人気のクラシック音楽(21〜30)

交響詩『タピオラ』作品112Paavo Berglund/RSO

交響詩「タピオラ」作品112は、交響曲第6番、交響曲第7番と同時期の1925年に作曲されました。

初演は、ウォルター・ダムロッシュの指揮によって、1925年12月26日に行われました。

その完成度の高さからシベリウスの交響詩の中でも最高傑作と言われています。

交響曲第7番ムラヴィンスキー/レニングラード・フィル

★シベリウス 交響曲 第7番 ハ長調 作品105 ムラヴィンスキー/レニングラード・フィル Sibelius Symphony no.7 C-major
交響曲第7番ムラヴィンスキー/レニングラード・フィル

交響曲第7番作品105は、1924年に完成されました、作曲に着手したのは、交響曲第6版と同じ時期で、1910年ごろと考えられています。

1924年3月、ストックホルムの楽友協会コンサートにて、シベリウス本人の指揮によって初演されました。

初演時は、「交響的幻想曲」という名前だったそうです。

交響詩「フィンランディア」Sibelius

シベリウス:交響詩「フィンランディア」Op26:カラヤン/ベルリンフィル
交響詩「フィンランディア」Sibelius

フィンランドの作曲家ジャン・シベリウスが1899年に作曲した交響詩です。

彼の作品の中でもっとも有名な曲のひとつではないでしょうか。

この曲が作られたころ、フィンランドは帝政ロシアの圧政に苦しめられ、独立運動が起こっていました。

帝政ロシア政府はこの曲を、フィンランドに対する愛国心をあおるということで演奏禁止処分にしました。

それほど、この曲はフィンランドへの愛国心をうまく表現できていたということですよね。

「カレリア」組曲 第2曲バラードネーメ・ヤルヴィ/Gothenburg Symphony Orchestra

第2曲は、吟遊詩人が歌う場面で使われる音楽で、原曲ではバリトンの独唱が入っていたそうです。

クラリネットのソロから静かに始まり、徐々に楽器が増えて美しい旋律が紡ぎ出されていく様子は聴くものを曲の中に引き込む力があります。

樅の木Sibelius

Jean SIBELIUS :The spruce, Izumi TATENO
樅の木Sibelius

フィンランドの作曲家で、樹の組曲の中の一つです。

フィンランドの象徴であるモミの木を題材に作られた曲です。

雪の中でも強く生きるモミの木の力強さを感じることができます。

とても綺麗な曲で中盤の流れるような旋律は優雅でとてもずっしりきます。

クオレマPekka Helasvuo/Finlandia Sinfonietta

Sibelius – Incidental Music for the Play “Kuolema”  Helasvuo Finlandia Sinfonietta
クオレマPekka Helasvuo/Finlandia Sinfonietta

「クオレマ」とは「死」を意味します。

シベリウスの義兄であるアルヴィド・ヤルネフェルトの戯曲の付随音楽として作曲されました。

1903年に作曲され、その後1911年に改訂されています。

のちに単独曲として編曲された「悲しきワルツ」が特に有名です。

夜の騎行と日の出パーヴォ・ヤルヴィ/Royal Stockholm Philharmonic Orchestra

交響詩「夜の騎行と日の出」は、1908年に作曲された管弦楽曲です。

初演は1909年の1月で、ジロティの指揮によってサンクトペテルブで行われました。

民族的、文学的もしくは神話的な題材に依拠していないシベリウスには珍しい交響詩です。

「樹の組曲」より「樅の木」Sibelius

シベリウス もみの木 (Sibelius:The Fir)
「樹の組曲」より「樅の木」Sibelius

原題は『ピアノのための5つの小品』ですが、すべての曲に樹木の名前がつけられていることから、日本では「樹の組曲」と呼ばれ親しまれています。

「モミの木」は常緑樹で、葉が枯れずに青々と茂り続けることから「永遠の命」の象徴とされており、クリスマス・ツリーにも使われています。

しかしこの曲では、クリスマスのような楽しげな雰囲気ではなく、作曲家シベリウスの故郷であるフィンランドの長く厳しい冬に耐えながら、緑の葉を絶やさずに立ち続ける「モミの木」の力強い姿が描かれています。

交響曲第2番 第1楽章Sibelius

シベリウス交響曲第2番第1楽章 Sibelius Symphony No.2 1st
交響曲第2番 第1楽章Sibelius

シベリウスは家族と一緒に数カ月間イタリアへ長期旅行したあと、1901年の夏に交響曲第2番の作曲に取りかかりました。

交響曲のあちらこちらにみられる輝かしい響きは、この旅行のときにイタリアや地中海の雰囲気をスケッチしておいて作品に取り入れているからだと思われます。

交響曲第五番Sibelius

Sibelius: 5. Sinfonie ∙ hr-Sinfonieorchester ∙ Hugh Wolff
交響曲第五番Sibelius

シベリウスが50歳になる年にその祝賀演奏会のために作曲した、自分自身のための記念の交響曲である。

シベリウスがこの曲を作曲した際に「日はくすみ冷たい。

しかし春はだんだん近づいてくる。

今日は16羽の白鳥を見ることができた。

神よ何という美しさか。

白鳥は私の頭上を長いこと旋回して、くすんだ太陽の光の中に消えて行った。

自然の神秘と生の憂愁、これが第5交響曲のテーマなのだ」という言葉を残しているが、この言葉こそこの曲を集約した全てである。

シベリウスの名曲。人気のクラシック音楽(31〜40)

ヴァイオリン協奏曲ニ短調 作品47エサ=ペッカ・サロネン/スウェーデン放送交響楽団

Valerio Ferron 2018 “Ysaye” ヴァレリオ・フェロン バイオリン演奏動画/ シベリウス:ヴァイオリン協奏曲 ニ短調 作品47
ヴァイオリン協奏曲ニ短調 作品47エサ=ペッカ・サロネン/スウェーデン放送交響楽団

ヴァイオリン協奏曲ニ短調作品47は、1903年に作曲され、その二年後1905年に改訂が加えられています。

シベリウスはもともとヴァイオリニストを志していたそうですが、あがり症のため断念。

そんな彼が唯一残したヴァイオリン協奏曲です。

交響曲第3番Esa Pekka/Swedish Radio Symphony Orchestra

交響曲第3番ハ長調作品52は、1907年に作曲されました。

当時既に、国際的な成功と名声を得ていたシベリウスですが、実生活では健康や金銭的な面で苦労していた時期だったそうです、そんな中、ヘルシンキの北東郊外の自然が豊かな環境に引っ越し、その中で作曲されたのがこの交響曲第3番でした。

交響曲第4番Herbert Blomstedt/Finnish Radio Symphony Orchestra

Sibelius 4 Symphony Herbert Blomstedt Finnish Radio Symphony Orchestra
交響曲第4番Herbert Blomstedt/Finnish Radio Symphony Orchestra

交響曲第4番イ短調作品63は、1911年に作曲されました。

体調を崩していたシベリウスですが、この時期には喉にできた腫瘍を取り除く手術なども行なっている。

そうした闘病生活の中から生まれる不安や希望といった感情がこの交響曲に込められているように感じられます。

組曲「白鳥姫」ヨンダーニ・バット/ロイヤル・フィルハーモニー管弦楽団

シベリウス「白鳥姫」作品54から第7曲「賞賛の歌」(ソフトシンセ版)
組曲「白鳥姫」ヨンダーニ・バット/ロイヤル・フィルハーモニー管弦楽団

組曲「白鳥姫」作品54は、劇付随音楽および管弦楽組曲として1908年に作曲されました。

ストリンドベリ戯曲の付随音楽です。

劇の上演後に、シベリウスは、付随音楽を7曲からなる組曲として編曲しました。

現在では、この組曲が演奏されることが多いです。

悲しきワルツSibelius

Jean Sibelius, Valse Triste (orch.Herbert von Karajan)
悲しきワルツSibelius

シベリウスは、彼の義兄である劇作家のアルヴィド・ヤルネフェルトの書いた戯曲『クオレマ(死)』のために、『悲しきワルツ』という劇音楽を作曲しました。

その中の一曲に手を加え、独立した作品として発表したのがこの曲です。

この曲は、母が死の幻影に誘われて病床から起き上がって踊る、という戯曲中の一つの情景を描写したワルツです。

死を目前とした人の悲しみや幻想性、そしてどこか狂気じみた感覚がシベリウスの独特な手法によって描かれています。

フィンランディアSibelius

交響詩「フィンランディア」  作曲 シベリウス
フィンランディアSibelius

作曲当時のフィンランドはロシアの圧政に苦しんでおり、独立運動が起こっていました。

そこでシベリウスがフィンランドへの愛国心を沸き起こす目的で作曲されたのがこの曲であり、作曲当初の曲名は「フィンランドは目覚める」でした。

弦楽四重奏曲 変ホ長調シベリウス

シベリウス:弦楽四重奏曲 変ホ長調 シベリウス・アカデミー四重奏団 1988
弦楽四重奏曲 変ホ長調シベリウス

フィンランドが誇る作曲家シベリウスの初期の作品です。

学生時代に作曲された本作は、ロマン派の影響を受けつつも、シベリウス独自の音楽的アイデンティティを模索する過程が見られます。

軽快なメロディと感傷的なアンダンテを含む構成は、後の『親愛の声』のような成熟した作品の前身ともいえます。

1996年にフィンランディア・レコードから発売された「シベリウス:弦楽四重奏曲全集」に収録されており、シベリウス・アカデミー弦楽四重奏団の演奏で聴けます。

フィンランドの自然や民族的な伝統からインスピレーションを得た本作は、クラシック音楽ファンはもちろん、シベリウスの音楽的ルーツに興味がある方にもおすすめです。

テンペスト 組曲第1番

Sibelius: “The Tempest” Suite No. 1, Op. 109, No. 2 (with Score)
テンペスト 組曲第1番

「テンペスト」組曲は、1925年にコペンハーゲンの王立劇場の委嘱で作曲された曲です。

シェイクスピアの「テンペスト」の劇音楽として作曲され、これがシベリウス最後の劇音楽となります。

還暦を前にしたシベリウスが作曲した劇音楽の集大成とも言える作品です。

アンダンティーノ イ短調Leslie Howard

Leslie Howard | Sibelius Piano Sonata Op. 12 | Mvt. 2
アンダンティーノ イ短調Leslie Howard

シベリウス初期のピアノソナタです。

1891年に作曲されました。

ピアノの響きを存分に引き出すために、紡ぎ出される旋律の美しさは素晴らしいものです。

随所にシベリウスらしいフレーズ、和音が聴いて取れます。

その辺りに着目すると楽しい聴き方ができるかもしれません。

おわりに

いかがだったでしょうか。

私たちにとっては偉大な作曲家ブラームスですが、本人は偉大なる作曲家と扱われることを良く思わず、また、完璧主義者であったようで、厳格ながら時には熱く優しい部分が作品に表れているのではないでしょうか。

十二音技法の創始者であるアルノルト・シェーンベルクや、後期ロマン派のフランツ・シュミットなど後の作曲家にも多くの影響を与えており、今の私たちにも届いているようです。

オーケストラで演奏される曲以外でも、ピアノ、アンサンブル、歌曲などもぜひ聞いてみてください。

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