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【ワルツの名曲】ピアノのために書かれたクラシック作品を一挙紹介!

3拍子の淡々とした舞曲「ワルツ」。

クラシック作品の中には、ピアノやヴァイオリン独奏、オーケストラのために書かれたワルツが数多く存在します。

本記事では、そんなワルツの中から「ピアノ独奏のために作曲されたワルツ」をピックアップ!

「ワルツの世紀」とも呼ばれる19世紀以降に生まれた曲を中心に、定番作品から隠れた名曲まで幅広くご紹介します。

3拍子という枠はあれど、曲調や醸し出す雰囲気はさまざま!

ぜひ、それぞれのワルツの良さを味わいながらお聴きください。

【ワルツの名曲】ピアノのために書かれたクラシック作品を一挙紹介!(1〜20)

サロン小品集 Op.10 第2曲「ワルツ」Sergei Rachmaninov

Sergei Rachmaninoff Morceaux de salon, Op. 10, No.2 Valse in A major
サロン小品集 Op.10 第2曲「ワルツ」Sergei Rachmaninov

セルゲイ・ラフマニノフが20代前半の頃に作曲したピアノ曲集『サロン小品集 Op.10』。

その第2曲『ワルツ』は、ラフマニノフ初期の作品らしい、親しみやすさと華やかさを兼ね備えた1曲です。

3拍子の軽快なリズムに乗せて奏でられる上品なメロディは、まるでサロンの舞踏会を思わせるよう。

一方で所々に見られるクロマティックな和声進行は、ラフマニノフならではの深みを感じさせてくれます。

コンパクトでありながらも、優雅な旋律と洗練された和声が見事に織り成す品格は、後年の名曲を予感させるものがあります。

情緒豊かなピアノ音楽の魅力を、心地よく味わえる名作です。

6つの小品 Op.51 第6曲「感傷的なワルツ」Pyotr Tchaikovsky

ピョートル・イリイチ・チャイコフスキーは、バレエ音楽の巨匠として知られるロシアの作曲家。

1882年に作曲された『6つの小品 Op.51』の第6曲『感傷的なワルツ』は、ヘ短調の切ないメロディが特徴的な1曲です。

作品のタイトルどおり、ワルツらしい軽やかなフレーズと憂愁に満ちた旋律が交互に現れ、さまざまな感情を演じている演奏者を連想させます。

ピアノの発表会曲としても人気があり、クラシックを堪能するファンからも評価の高い作品となっています。

ワルツ 第15番 Op.39-15Johannes Brahms

ブラームス:ワルツ第15番 変イ長調 Op.39-15
ワルツ 第15番 Op.39-15Johannes Brahms

連弾のために書かれた『16のワルツ Op.39』の15番目の曲で、ピアノ独奏に編曲された作品です。

この曲は、美学者で音楽評論家のハンスリックに献呈されましたが、当時、娯楽的な音楽だと考えられていたワルツを、絶対音楽の推進者であるブラームスが書いたことにハンスリックは驚いたといいます。

ブラームスは当時、流行していたシュトラウスのワルツに感心し本作を作曲。

楽天的で陽気なワルツではなく、どこか荘厳で重々しい雰囲気にブラームスの気質がよく表れています。

小さなワルツGiacomo Puccini

Puccini – Piccolo Valzer (with sheet music)
小さなワルツGiacomo Puccini

ジャコモ・プッチーニは、19世紀から20世紀初頭にかけて活躍したイタリアオペラの巨匠。

『ラ・ボエーム』『トスカ』『蝶々夫人』など、今なお世界中で上演され続ける名作を次々と生み出しました。

そんな彼が1894年に発表したピアノ小品が『小さなワルツ』。

オペラ好きな方なら『ラ・ボエーム』の劇中でムゼッタが歌うアリアのメロディであることに気づかれるでしょう。

実は、ムゼッタのアリアの原曲が、この『小さなワルツ』!

プッチーニが湖でボートに揺られながら釣りをしている時に着想を得たそうで、のちにオペラの中で強烈なインパクトを放つアリアへと生まれ変わったのです。

ワルツ 第6番 変ニ長調 Op.64-1「子犬のワルツ」Frederic Chopin

フレデリック・ショパンの代表作『ワルツ第6番 変ニ長調 作品64-1』は、『子犬のワルツ』の愛称で親しまれています。

1846年から1848年にかけて作曲され、恋人ジョルジュ・サンドの依頼を受けて作られた即興的な作品だと伝えられています。

子犬の無邪気な姿を音に描いた軽やかなメロディは、ピアノを学ぶ子供から大人まで幅広い人気を誇ります。

この曲のポイントは、リズム感とテクニック。

正確な指使いを心がけながら丁寧に練習を重ねれば、子犬が駆け回る愉快なイメージを表現できるはずです。