【ワルツの名曲】ピアノのために書かれたクラシック作品を一挙紹介!
3拍子の淡々とした舞曲「ワルツ」。
クラシック作品の中には、ピアノやヴァイオリン独奏、オーケストラのために書かれたワルツが数多く存在します。
本記事では、そんなワルツの中から「ピアノ独奏のために作曲されたワルツ」をピックアップ!
「ワルツの世紀」とも呼ばれる19世紀以降に生まれた曲を中心に、定番作品から隠れた名曲まで幅広くご紹介します。
3拍子という枠はあれど、曲調や醸し出す雰囲気はさまざま!
ぜひ、それぞれのワルツの良さを味わいながらお聴きください。
【ワルツの名曲】ピアノのために書かれたクラシック作品を一挙紹介!(1〜20)
ロマンティックなワルツ ヘ短調Claude Debussy

クロード・ドビュッシーの代表作『ロマンティックなワルツ ヘ短調』は、1890年に作曲された初期のピアノ独奏曲です。
情熱的な勢いに満ち、装飾音や和音の特徴的な使い方で幻想的な雰囲気を醸し出しています。
当時ドビュッシーは30歳を前に、ロマン主義的な伝統に沿いつつ、次第に独自の音楽語法へと移行していく過渡期にありました。
全体を通して印象的なワルツのリズムの使い方と、軽やかで透明感のある曲想が楽しめる、ドビュッシーの魅力が詰まった作品といえるでしょう。
子供のためのアルバム Op.39 第8曲「ワルツ」Pyotr Tchaikovsky

ピョートル・イリイチ・チャイコフスキーの『子供のためのアルバム』から、ピアノ独奏作品『ワルツ』をご紹介します。
19世紀を代表するロシアの作曲家が、当時7歳だった甥へささげた愛情たっぷりのアルバムに収められているこの1曲。
優しく澄んだメロディに、子供らしいあどけなさとかれんさが込められています。
ゆったりとした3/4拍子のリズムは、難しそうでいて実は弾きやすく、ピアノ初心者の方にもおすすめ。
優雅なワルツの雰囲気にのせて、子供の無邪気で愛らしい世界を音で体感できるでしょう。
組曲「ドリー」Op.56 第4 番 キティー・ヴァルスGabriel Fauré

フランス音楽が紡ぎ出す優美なワルツを、ピアノの鍵盤で奏でてみませんか。
1894年から1896年にかけて、幼い少女の誕生日を祝って書かれた6曲の組曲から、愛らしい家族の一員である犬を題材にした優雅な1曲です。
変ホ長調の軽快なリズムは、まるで可愛らしい犬が跳ねまわる様子を表現しているかのよう。
洗練された和声と繊細な旋律が織りなす約2分半の小品は、温かい家庭的な雰囲気に包まれています。
本作はピアノ連弾の楽しさを味わえる親しみやすい曲調で、ロマン派から印象派への橋渡しとなる優美な和声感は、フランス音楽の魅力を存分に味わえる一曲です。
シンデレラと王子Op.102-1Sergei Prokofiev

『シンデレラと王子 Op.102-1』は、セルゲイ・プロコフィエフの代表作バレエ『シンデレラ』の中心メロディを取り入れたピアノ小品集『シンデレラからの6つの小品 Op.102』の中の1曲。
プロコフィエフは1923年にリナ・コディナと結婚するも離婚、1936年に帰国後に数々の名作を生み出します。
本作では優美なメロディと淡くはかなげな音色でシンデレラと王子の愛の物語が描かれ、3拍子の軽快なリズムとの絶妙な融合により、まさに夢の国の情景を想起させるワルツに仕上がっています。
夜会での2人の出会いと、美しい調べが映し出すような幸せな結婚生活への期待に、耳を傾けてみてはいかがでしょうか。
ピアノのための11の新しいバガテル Op.119 第9曲 イ短調Ludwig van Beethoven

ピアノ小品集からとびきり珠玉の1曲をご紹介します。
活発で穏やかな曲調の本作は、楽しく弾けて心が温まる作品に仕上がっています。
軽快なリズムと繊細な旋律が相まって、ピアノ独奏の醍醐味を存分に味わえます。
イ短調の調性ながら、豊かな和音の響きが印象的で、1820年に公開された作品ならではの深い音楽性に溢れています。
ピアノを始めたばかりの方からベテランの方まで、音楽の素晴らしさを感じられる一曲です。
演奏時間が短めなのでステージ発表会でも取り入れやすく、聴衆を魅了する演奏が期待できます。