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【上級】ピアノ連弾作品|4手の重厚な響きを味わえる珠玉の名曲たち

4本の手が織りなす豊かな響き、息を合わせる緊張感、そしてダイナミックな表現力。

ピアノ連弾は、独奏では味わえない魅力に満ちた演奏スタイルです。

ピアノは一人で演奏されることが多いですが、二人で弾くピアノは、一人で弾くのとは違った響きと楽しさと面白さもあり、連弾や2台で弾くピアノの作品も多く残っています。

今回は、おすすめの技術と表現力を追求できる上級者向けの名曲をご紹介します。

コンサートや発表会でも存在感を放つ珠玉の作品の数々で、新たな音楽の扉を開いてみませんか?

【上級】ピアノ連弾作品|4手の重厚な響きを味わえる珠玉の名曲たち(21〜30)

リベルタンゴÁstor Piazzolla

【ピアソラ リベルタンゴ PiazzollaLibertango】ピアノ連弾上級 4hands piano| Piano duo PIANOISM
リベルタンゴÁstor Piazzolla

偉大なアルゼンチンタンゴの作曲家、アストル・ピアソラさん。

重厚かつオシャレで哀愁のただよう作曲が多い彼の作品のなかで、特にオススメしたいのが、こちらの『リベルタンゴ』です。

アクセントの位置が特殊なタンゴのリズムを弾きこなすには、相当な練習量が必要です。

主旋律の跳躍、リズムの正確性が求められる伴奏、ともに難易度が高く大変な作品ですが、息の合った演奏に仕上がれば、これまで感じたことのない達成感に包まれるはず!

腕に自信のある方はぜひ挑戦してみてください。

ラプソディ・イン・ブルーGeorge Gershwin

第40回入賞者記念コンサート連弾上級【金賞】 長村 郁実&長村 拓実/ガーシュイン:ラプソディー・イン・ブルー
ラプソディ・イン・ブルーGeorge Gershwin

クラシックとジャズが見事に融合した、ジョージ・ガーシュウィンの名曲『ラプソディ・イン・ブルー』。

原曲はピアノ独奏と管弦楽のための作品ですが、連弾や二台ピアノでもたびたび演奏されています。

もとが協奏曲のような形のため、ピアノで再現する際には当然膨大な音数となっています。

難易度は非常に高く、ピアノ連弾上級の象徴的な作品ともいえますが、4つの手のみでこの曲の世界観を見事に再現できたときには、言葉に表せないほどの満足感に包まれるはず!

華やかで観客を飽きさせない変化に富んだ作品のため、コンサートや発表会のプログラムにも最適です。

幻想曲 ヘ短調 Op.103 D 940Franz Schubert

シューベルト: 幻想曲 ヘ短調,D940,Op.103 Pf.黒川浩:Kurokawa,Hiroshi Pf.中沖いくこ:Nakaoki,Ikuko
幻想曲 ヘ短調 Op.103 D 940Franz Schubert

フランツ・シューベルトが亡くなる年に作曲したと言われる名作『幻想曲 ヘ短調 Op.103 D 940』。

単一楽章の作品なのですが、実際のところは全4楽章のような作品で、それぞれの部分に特色があります。

『さすらい人幻想曲』と似たような曲ということですね。

133小節からヘ音とホ音が半音で衝突する不協和音が現れるのですが、連弾でこれを表現するのが難しいため、最後のパートはしっかりと練習しておきましょう。

道化の行進Emmanuel Chabrier

フランスの作曲家エマニュエル・シャブリエの死後に遺作として出版された連弾曲『道化の行進』。

予測のつかない動きで見るものを惑わせる道化師の姿を描いたかのような、変化に富んだ華やかな作品です。

観客をまったく飽きさせないほど次々と移り変わる曲調は、まさにコンサートピースにピッタリ!

難易度が高くテクニックや合わせることに意識が向きがちですが、演奏者自身が楽しんでいなければ、この曲のおもしろさは伝わりません。

ぜひ、観客を楽しませる道化師になりきって演奏してみてくださいね!

イン・ザ・ムードJoe Garland

[ピアノ連弾]イン・ザ・ムード/In the Mood/ピアノデュオ ルミエール/4hands piano
イン・ザ・ムードJoe Garland

中級者向けの4手連弾でジャズの曲はいかがでしょうか。

ビッグバンドジャズのスタンダード、ジョー・ガーランド作曲の「イン・ザ・ムード」は2人の連弾中級者に愉快で楽しいひと時を与えます。

非常にノリが良いジャズの曲で、1939年にグレン・ミラー楽団の演奏によりヒットしたことでも知られ、同楽団の代表曲となっています。

連弾曲というとクラシックのイメージもありますが、ジャズの選曲もよく、レパートリーとして加えても損はありません。

ジャズの曲なのでアドリブの技量が求められますが、多くの楽譜はガイドがついており、ひとまずガイドがある楽譜ならガイド通りにチャレンジしてみてください。

クラシックと違うところは即興があるので、練習して出来てきたらコード進行を勉強してアドリブにチャレンジしてみるのもよいかもしれません。

剣の舞Aram Khachaturian

[ピアノ連弾]剣の舞/ハチャトゥリアン/ピアノデュオ ルミエール/Sabre Dance/Khachaturian/4hands piano
剣の舞Aram Khachaturian

4手のピアノで再現度が高く、かっこよくておすすめの曲は1942年に作曲されたアラム・ハチャトゥリアンのバレエ『ガイーヌ』の最終幕で用いられる楽曲「剣の舞」です。

冒頭のティンパニと弦楽器の裏打ちからシロフォンによる疾走感があふれるメロディをピアノ連弾で再現されています。

ピアノの独奏によるアレンジもありますが、一人で演奏するものとは異なり、メロディと伴奏を分担して演奏することによって再現度がとても高いものになっています。

演奏する側は大変な個所もあるものの、手を交錯して演奏する様子が連弾の持ち味を生かしていて、視覚的にも聞く側に飽きない演奏が行えますよ!

ラ・ヴァルスMaurice Ravel

ラヴェル: ラ・ヴァルス(連弾) Pf.piaNA(佐久間あすか・西本夏生):piaNA(Sakuma,Asuka/Nishimoto,Natsuki)
ラ・ヴァルスMaurice Ravel

前衛的な音楽性でいくつもの名曲を生み出した偉大な作曲家、モーリス・ラヴェル。

こちらの『ラ・ヴァルス』はそんな彼の作品のなかでも、特に愛されている連弾の作品です。

難易度としては上級にあたる作品ですが、印象よりは演奏しやすい作品と言えるでしょう。

三段でかかれた部分とコーダが難所で、三段の部分は速いパッセージが続々と登場します。

ソロでは物理的に演奏が不可能な部分がある作品ですが、連弾になれば難易度はグッと下がるので、上級に入りたての演奏者にも取り組めるでしょう。