RAG MusicPiano
ピアノをもっと楽しむWebマガジン
search

ブラームスのピアノ曲|難易度低め&挑戦しやすい作品を厳選!

ヨハン・ゼバスティアン・バッハ、ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェンとともに「ドイツ音楽の三大B」と称される、ロマン派を代表する作曲家、ヨハネス・ブラームス。

古典的な形式を好んだブラームスらしい重厚な作品たちが、長きにわたり多くの方から愛され続けています。

本記事ではそんなブラームスのピアノ曲のなかから、比較的難易度が低くピアノ学習者がチャレンジしやすい作品をご紹介します。

ブラームスの作品が好きな方や、これから挑戦してみたいと思っている方は、ぜひ参考にしてくださいね!

ブラームスのピアノ曲|難易度低め&挑戦しやすい作品を厳選!(1〜20)

ワルツ 第9番 Op.39-9Johannes Brahms

J. Brahms – Waltzer in d-Moll – Op. 39 / Nr. 9 – Piano (Steinway – HD)
ワルツ 第9番 Op.39-9Johannes Brahms

ブラームスのワルツ集のなかでも特にオススメしたい作品が、こちらの『ワルツ 第9番 Op.39-9』。

このワルツ集はもともと連弾用として書かれたため独奏版は弾きにくくなっていたのですが、ブラームス自身が編曲した簡易演奏版の楽譜も出版されています。

右手も左手も次の演奏に備えてゆったりとタイミングが取れる曲調となっているので、比較的弾きやすいでしょう。

左手の跳躍に難しさを感じる方は、ぜひ片手ずつ練習してみてください。

8つの小品 Op.76 第7曲 間奏曲 イ短調Johannes Brahms

ブラームスが1878年に作曲した『8つの小品』。

彼の円熟期に入る創作の一端を示す内省的な作品です。

そのなかの第7曲は、彼の作品のなかでも比較的弾きやすい曲。

2/2拍子で「穏やかにシンプルに」という指示のもと演奏されます。

冒頭と終わりには同じ主題が登場し、中間部では印象的な音型が用いられるなど、シンメトリックな構造を持ちながら感情の移ろいが表現されています。

暗く内省的な雰囲気が漂い、深い悲しみや孤独感を感じさせながらも、その内にある静けさや安らぎも感じられますね。

イ短調で調号がないため、調号が苦手だけどなにか弾けるようになりたい、という方にオススメですよ。

ブラームスのピアノ曲|難易度低め&挑戦しやすい作品を厳選!(21〜40)

2つのラプソディ Op.79 第1番Johannes Brahms

ブラームス: 2つのラプソディ,Op.79 第1番 ロ短調 Brahms, Johannes / 2 Rhapsodien Op.79 h moll Pf.萬谷衣里:Mantani,Eri
2つのラプソディ Op.79 第1番Johannes Brahms

ブラームスが1879年に作曲したピアノ独奏曲。

2つの曲からなるこの作品は、当初『2つのピアノ曲』という題名でしたが、後に『2つのラプソディ』と改められました。

第1番は力強く始まり、激しい情感が表現されています。

静かな中間部を挟んで再び激しい動きに戻る構造を持ち、最後は静かに終結します。

オクターブの連続やフォルテは、手首に力が入らないようできる限り脱力し、打鍵の速さや腕の重さで力強さを表現できるとよいですね。

子守歌 Op.49-4Johannes Brahms

Brahms Lullaby op 49 n 4 – Arranged for piano solo (easy)
子守歌 Op.49-4Johannes Brahms

クラシック作品のなかには、「子守歌」のタイトルを持つ作品が複数存在します。

なかでも、シューベルトやモーツァルトの作品と並んで有名なのが、『ブラームスの子守歌』として知られているヨハネス・ブラームスの『子守歌 Op.49-4』です。

子供の眠りを誘う子守歌特有の音数の少ない穏やかなメロディはピアノでも演奏しやすく、初心者の方にピッタリの作品といえます。

ただ、シンプルだからこそ、音質や流れの美しさが重要!

聴いている方が安心して眠れるような、心地よい演奏を目指したいですね。

間奏曲 Op.118-2Johannes Brahms

【4K・高音質】間奏曲 Op.118-2/J.ブラームス Brahms : Intermezzo Op.118-2
間奏曲 Op.118-2Johannes Brahms

穏やかで優美な旋律が心に染み入る一曲。

寄せては返す波のように、ゆったりと流れるメロディーの中に、深い感情と静かな思索が込められています。

1893年に書かれた本作は、右手が歌うような旋律を奏でる一方で、左手が柔らかな和音で支えていく構成が特徴的です。

中間部では情熱的な展開を見せながらも、再び穏やかな旋律へと戻っていく流れが、人生の起伏を思わせます。

秋の夕暮れのような静けさと、内に秘めた想いを表現した楽曲は、ピアノの深い魅力に触れたい方や、繊細な表現力を磨きたい方にぴったりです。

技巧的な難しさよりも、音色の変化や感情表現を大切にしながら、ぜひ挑戦してみてください。

7つの幻想曲 Op.116 第4曲 間奏曲 ホ長調Johannes Brahms

(SCORE) Brahms / Jorg Demus, 1969: Intermezzo E major Op. 116 No. 4 – MHS 1686
7つの幻想曲 Op.116 第4曲 間奏曲 ホ長調Johannes Brahms

夢想的な一面と情熱的な一面をそなえた、ブラームスの名作『7つの幻想曲』。

今回はその中でも夢想的な印象が強い、こちらの『7つの幻想曲 Op.116 第4曲 間奏曲』をご紹介します。

アダージョで夜想曲風の雰囲気にまとめられたこの作品は、全体的にゆったりとしていて美しい旋律が魅力的。

演奏するうえで気をつけたいところは、声部がいくつかあったり、左手が16分音符の細かい伴奏になったりすると、右手のメロディが埋もれてしまいがちに。

指の独立のための練習をしたり、細かい音の伴奏は鍵盤の上を薄くなぞるくらいのイメージで弾いてみてくださいね。

表現力を磨きたい方にもオススメの1曲です。

おわりに

ブラームスの作品は、骨格がしっかりした重厚な雰囲気が特徴です。

同じロマン派のフランツ・リストやフレデリック・ショパンのような華やかさはありませんが、響きや計算しつくされた流れの美しさを存分に味わえます。

こちらでご紹介した作品は、平均的に難易度が高いブラームス作品のなかでも、比較的弾きやすい曲たち。

難しすぎる曲にはまだ抵抗がある方、ブラームスの世界にまだ触れたことのない方は、ぜひ挑戦してみてください!