クリスマスに聴きたいクラシック音楽。神聖なるクリスマスソング
街中を彩るデコレーションにキラキラのイルミネーション……思わずワクワクしていますクリスマスですが、もともとはイエス・キリストの降誕を祝う神聖な日。
ヨーロッパではミサに参加し、家族でゆっくり過ごすのが一般的だそうです。
そんなクリスマスには、古くからたくさんの曲が作られてきました。
そもそもクラシック音楽の始まりは教会音楽だったことを思えば、どの曲もふさわしいと言えるのかもしれませんが、今回はとくにおすすめの曲を集めました。
華やかなパーティ向けではありませんが、厳かなヨーロッパの聖夜に思いをはせてみるのもステキだと思いませんか?
クリスマスに聴きたいクラシック音楽。神聖なるクリスマスソング(21〜30)
2つのトランペットのための協奏曲Antonio Lucio Vivaldi

2本のトランペットのためにヴィヴァルディが作曲したオリジナルの作品であり、何と言っても最大の特徴は曲名通り2本のトランペットがソロとして主役であることです。
トランペット以外の楽器も登場しますがこの曲では脇を固める存在となっています。
まれにスプリングコンサートなどでも演奏されますが、多くはクリスマスコンサートで演奏する演目となっています。
合奏協奏曲第8番「クリスマス」Arcangelo Corelli

コレルリが作曲した、全12曲からなる合奏協奏曲集のなかでもっとも有名な曲です。
コレルリ自身「キリスト降誕の夜のために作曲した」と書いてあり、クリスマスの真夜中におこなうミサのために作曲されました。
チェンバロと弦楽器の音色が美しくも優しく響き渡り、教会の中でキリストの降誕を祝う姿が想像できそうな曲となっています。
そりすべりWolfgang Amadeus Mozart

いくつもの名曲を世に生み出してきたモーツァルトですが、こちらの『そりすべり』はその中でも特にクリスマスにピッタリな作品です。
複雑なメロディーの多いモーツァルトですが、こちらの楽曲では現代のポップスのようなシンプルなメロディーで構成されています。
また当時からこういったクリスマスをテーマにした作品には、ベルの音が使用されていました。
現在も変わらず、クリスマスソングにベルを用いるので、そういった歴史を感じながら聴くのも面白いかもしれませんね。
コラール「主よ、人の望みの喜びよ」J.S.Bach

1723年7月2日の礼拝のためにバッハが書いた『カンタータ第147番「心と口と行いと生活で」』のなかの1曲。
この日は、主の母マリア訪問の祝日といわれる喜ばしい雰囲気に満ちた祝日です。
全10曲から成りますが、そのフィナーレあるこの曲はとくにも有名です。
「主よ、人の望みの喜びよ」というタイトルは、英訳名「Jesus, Joy of Man’s Desiring」からとられたものです。
アヴェ・マリアFranz Schubert

バッハ/グノーやカッチーニと並び世界三大アヴェ・マリアとされるシューベルトの『アヴェ・マリア』。
歌詞は、スコットランドの詩人ウォルター・スコットによる叙事詩『湖上の美人』から採られています。
この『湖上の美人』の物語の中で、王から追われる身となった「湖上の貴婦人」ことエレン・ダグラスは、聖母マリアに助けを求めて祈りの言葉を口ずさみます。
そのエレンの歌が、この曲だったのです。