街中を彩るデコレーションにキラキラのイルミネーション……思わずワクワクしていますクリスマスですが、もともとはイエス・キリストの降誕を祝う神聖な日。
ヨーロッパではミサに参加し、家族でゆっくり過ごすのが一般的だそうです。
そんなクリスマスには、古くからたくさんの曲が作られてきました。
そもそもクラシック音楽の始まりは教会音楽だったことを思えば、どの曲もふさわしいと言えるのかもしれませんが、今回はとくにおすすめの曲を集めました。
華やかなパーティ向けではありませんが、厳かなヨーロッパの聖夜に思いをはせてみるのもステキだと思いませんか?
クリスマスに聴きたいクラシック音楽。神聖なるクリスマスソング(1〜10)
オラトリオ「メサイア」より「ハレルヤ」George Frideric Handel

中学生や高校生の時に合唱で歌ったことがある人もいるのではないでしょうか?
この曲は、ヘンデルのオラトリオ『メサイア』という作品の中の一曲です。
タイトルは、救世主である「メシア」の英語読みに由来し、歌詞は聖書から取られています。
イエス・キリストの生涯を題材としたこの『ハレルヤ』を含む独唱曲・重唱曲・合唱曲で構成されており、演奏時間はなんと約2時間にもおよびます。
交響曲第9番「合唱」第4楽章Ludwig van Beethoven

日本の年末のクラシック音楽の定番とされているベートーべンの第九。
第1楽章から第4楽章までで曲が構成され、もっとも有名な部分が『歓喜の歌』ヘと通じる第4楽章です。
激しい管弦楽器の音色から始まり途中におなじみの『歓喜の歌』の合唱が入ります。
日本人の中でもこの部分を歌うために年末に向けて練習される方も多いですね。
クリスマス、そして年末から新しい年に向けて喜びの日々を過ごせるようにとの願いを込めてこのクラシックもいかがですか?
Stella Natalis – I. CelebroKarl Jenkins

クリスマスの聖なる夜にぴったりなのが、カール・ジェンキンスさんの『Stella Natalis』です。
2009年12月にリリースされたこのアルバムは、クリスマスの精神を祝う12の楽章から成る壮大な作品。
冒頭を飾る楽章は、まさに祝祭の喜びに満ちた音楽で、聴く人の心を高揚させてくれます。
ラテン語と英語が織り交ぜられた歌詞は、世界中の文化や宗教を超えた普遍的な祝福を表現しているんですよ。
本作は、静かに祈りを捧げたい方や、家族と穏やかな時間を過ごしたい方におすすめです。
厳かなヨーロッパの聖夜を感じながら、心温まるひとときを過ごしてみてはいかがでしょうか。
クリスマス・オラトリオJ.S.Bach

クリスマスシーズンに教会で演奏するために、バッハが作曲したドイツ語の歌詞による全6部、計64曲から成るカンタータ集です。
教会暦に沿って、クリスマスである12月25日から顕現節である1月6日の内、日曜と祝日の計6日間に、全6部を1日1部ずつ演奏します。
現在コンサートなどでは全6部を、休憩をはさみながら一度に演奏することが一般的となっています。
There is No Rose of Such Virtue

15世紀に作られた中世イングランドのキャロルで、聖母マリアの美徳を称えるこの楽曲は、クリスマスに欠かせない名曲の1つ。
無伴奏のポリフォニーで書かれた繊細な和声と、ラテン語と英語を織り交ぜた歌詞が特徴的ですよね。
ベンジャミン・ブリテンさんが1942年に編曲したバージョンは、女性合唱に適した豊かな感情表現で評価が高いんです。
スティングさんも2009年のアルバム『If On a Winter’s Night…』に収録しており、静かで荘厳な音楽体験を味わえますよ。
厳かなヨーロッパの聖夜に思いを馳せたい方にぴったりの1曲。
ゆったりとした時間の中で、本作の神聖な雰囲気に浸ってみてはいかがでしょうか。