クラシックで奏でられる癒しソングといってもいろいろあります。
オーケストラで演奏される曲や、ピアノ、歌曲、室内楽など何年も続く伝統的なクラシック作品の中にもたくさんの癒し曲が生まれてきました。
ストレス社会と言われるこの時代、みなさんは心穏やかに過ごされていますか?
今回は心地の良い、癒しのクラシック曲をご紹介します!
自宅で一息つくときや心が休まるような時間を過ごしたいときなどに参考にしてみてください。
クラシックの癒しソング。疲れたあなたにおすすめのヒーリング&リラックス音楽(1〜10)
ベルガマスク組曲第3曲「月の光」Claude Debussy

クロード・ドビュッシーが生み出した名曲は、月の光を音で表現したかのような幻想的な雰囲気が特徴です。
ピアノの優しい音色が織りなす美しい旋律は、まるで月明かりに照らされた夜の景色を目の前に浮かび上がらせるようです。
1905年に改訂版が出版された本作は、1971年8月に放送されたNHKの『みんなのうた』でも取り上げられ、日本でも広く親しまれています。
疲れた心を癒やしたい時や、ゆったりとした時間を過ごしたい時におすすめの一曲です。
優雅な旋律に身を委ねれば、日々の騒がしさから離れ、穏やかな気持ちで過ごせることでしょう。
ジュ・トゥ・ヴーErik Satie

エリック・サティの名前は知らなくても、この曲だけは聴いたことがある方も多いでしょう。
1900年に作曲されたサティによるフランスのシャンソンで、サティらしいメランコリックな曲調を出しつつも、そこには人を愛することを知った喜びといったものが表現されているようです。
歌詞がついた曲ですが、サティによるピアノ独奏版が良く知られています。
練習曲作品10-3「別れの曲」Frederic Chopin

フレデリック・ショパンによるピアノ曲の中でも、とくに有名なのがこの「別れの曲」です。
学生の頃、卒業式で流れているのを聴いたことがある方も多いでしょう。
この曲の特筆すべき点は、その切ないメロディーだけで、「大切な人との別れ」を暗示していることが、誰にでも分かるようになっていること。
ショパンが「ピアノの詩人」と呼ばれていたのも納得の1曲です。
弦楽四重奏曲第1番 第2楽章Pyotr Tchaikovsky

ロシアの作曲家チャイコフスキーの癒やしの名曲です。
ロシア民謡をモチーフにした美しい旋律は、聴く人の心に深く染み入ります。
優雅な弦楽四重奏の響きが、まるで故郷の風景を思い起こさせるかのよう。
1871年にモスクワで初演された際、文豪トルストイが涙したというエピソードも有名ですね。
チェロと弦楽オーケストラ版も親しまれており、コンサートでもよく演奏されます。
疲れた心を癒やしたい時や、穏やかな気分に浸りたい時におすすめです。
ゆったりとした音楽に身を委ね、心が安らぐひとときを過ごしてみてはいかがでしょうか。
3つのジムノペディErik Satie

フランスの作曲家エリック・サティが1888年に作曲した3つのピアノ曲『ジムノペディ』です。
『ジムノペディ』とは大勢の青少年が神々をたたえる祭典「ギュムノパイディア」から取られています。
メランコリックな中にも静謐さが漂う、不思議な魅力を持った有名曲で、特に第1番が良く知られています。
ゆっくりとしたリズムに合わせて深呼吸すると、不思議と穏やかな気持ちになれます。
癒し曲としてもBGMとしても聞ける良い曲です。
弦楽四重奏曲第2番 ニ長調Alexander Porfiryevich Borodin
アレクサンドル・ボロディンが1881年に作曲した四重奏曲は、妻への愛情が込められた作品です。
特に第3楽章の「ノクターン」は、夫婦の絆を表現した美しい旋律で有名です。
この楽章は後にミュージカル『キスメット』で使用され、「This is My Beloved」という楽曲に生まれ変わりました。
科学者としても活躍したボロディンですが、余暇を利用して短期間で仕上げたこの曲には彼の才能が存分に発揮されています。
ストレス社会と言われる現代、心が穏やかに過ごしたい時に聴くのがおすすめです。
優美な旋律に身を委ねれば、きっと心が癒やされることでしょう。
亡き女王のためのパヴァーヌMaurice Ravel

夢の世界に誘うような美しいメロディーに引き込まれる、フランスの作曲家モーリス・ラヴェルの代表曲の1つです。
ピアノ曲として1899年に発表されたあと、作曲家自身の手で管弦楽用に編曲されています。
和音の境目がぼかされたように混ざり合いながら進行していくラヴェル独特の音楽を耳にすれば、きっと心の中のモヤモヤや不安がスッと消えていくのを感じられるはずです。
ぜひ、静かな夜や朝の目覚めの時間に、本作を聴いてみてくださいね。
心が穏やかになり、一日をリラックスして過ごせるでしょう。