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昭和初期の春の歌。春を感じる歌謡曲や唱歌まとめ

あなたは昭和初期というと、いつくらいの時代をご想像されるでしょうか?

本特集では、戦前から戦後直後の昭和初期に絞って、その頃の流行歌や唱歌、童謡を中心に楽曲をセレクトしてみました。

できるだけ「昭和のレトロ感」的なものをお楽しみいただきたいと考え、リンクの音源動画資料もなるべく原曲のオリジナル音源を選ぶように心がけています。

レトロなモノラルの音質とともに昭和初期の春の空気をお伝えできれば幸いです。

あの時代を思い出しつつ、ぜひ、みなさん一緒に口ずさみながらお楽しみください!

昭和初期の春の歌。春を感じる歌謡曲や唱歌まとめ(41〜50)

赤い椿の港町霧島昇

戦前から戦後にかけて歌手、俳優として活躍した霧島昇さんの楽曲です。

本曲で昭和27年の『第2回NHK紅白歌合戦』に初出場してから、5度に渡り各年のヒット曲で出場を果たしています。

霧島昇さんの歌う初盤が制作されたのは昭和25年、それ以降さまざまな有名歌手によって歌い継がれてきました。

学生時代にテノール歌手を目指し声楽を本格的に学んだ霧島昇さんの発生のよい伸びやかな声と、哀愁漂う歌詞が印象的な一曲です。

さくら音頭小唄勝太郎、三島一聲、徳山環

さくら音頭-上-(小唄 勝太郎・三島一聲・徳山 環) 
さくら音頭小唄勝太郎、三島一聲、徳山環

盆踊りの定番曲でもあるこちらの『さくら音頭』は、老若男女を問わず多くの日本人が一度は耳にしたことのある有名な曲ですよね。

昭和9年に誕生したいわゆる流行歌であり、同名の映画の主題歌でもある『さくら音頭』ですが、実は映画も含めて複数のバージョンが存在しているのです。

4つの映画会社による競作として公開された『さくら音頭』は、それぞれの主題歌である『さくら音頭』をやはり4つのレコード会社が競作として発売したという経緯があり、作詞と作曲に歌唱もそれぞれ違う人が担当していますから、同じ『さくら音頭』でも実質的に別の楽曲となっているのですね。

最も有名なのが、前年の昭和8年に発表された『東京音頭』の手掛けた中山晋平さんによる作曲、作詞を佐伯孝夫さんが担当して小唄勝太郎さん、三島一声さん、徳山璉さん、小林千代子さんの4人が歌唱を務めたバージョンです。

景気の良い歌い出しを聞けば、思わず踊り出したくなってしまうはず!

東京ラプソディー藤山一郎

戦前の昭和歌謡を象徴する代表曲のひとつで、藤山一郎さんの艶やかな歌声によって1936年に発売されました。

タイトルにカタカナが含まれているところからも華々しく、モダンなイメージを感じますよね。

歌詞には「パラダイス」や「ジャズ」といった言葉も並び、銀座や神田、浅草、新宿といった東京を代表する繁華街も登場。

銀座のティールーム、ジャズの浅草など、ときめく都会を感じさせるふくよかな歌詞が楽しいので、当時の東京に思いをはせながら聴いてみてください!

梅は咲いたか

江戸端唄として歌われてきた『梅は咲いたか』。

今ではお座敷歌として三味線に合わせて歌い、芸子さんが踊るというので有名な1曲ではないでしょうか。

梅が咲いたら春を感じる、春の訪れを告げてくれる花ではありますが梅の時期はまだまだ寒いですよね。

梅のその先の、桜の花が咲く景色、そしてその頃の暖かな陽気を待ちわびている様子……と思いきや人の心の移り変わりを歌っていて異性への気持ちが表現されています。

はまぐりやアサリなど、春にうまくからめた歌詞はよく読むと意味が違うのだな、と気付かされます。

桜咲く国OSK日本歌劇団

戦前の情緒が蘇る楽曲『桜咲く国』は、OSK日本歌劇団により歌われた楽曲です。

1930年の「春のおどり さくら」以来、春公演でのテーマソングとして定着。

それから長らく、時代をこえて愛され続けています。

歌詞には桜の花びらが舞い散る様子が描かれ、聴く者の心に春風のような爽やかさを運んできます。

プロ野球チーム、近鉄バファローズの応援歌としても知られていますね。

おわりに

さて、ここまでたっぷりと昭和初期のレトロな流行歌たちをご紹介してきましたが、いかがだったでしょうか?

流行歌はその時代を映す鏡とも言われていますので、当時の空気感とともにお楽しみいただけたのではないかと思います。

本特集を担当させていただいて、筆者が最も印象に残ったのは、昭和の歌手の皆さんの発声の良さ、歌唱力の高さです。

今では当たり前のように使われるようになったピッチ修正(音程補正)はおろか、おそらくマルチトラックレコーダーすらなかった時代にこのクオリティの歌唱を残せているのは、本当に驚嘆に値するものと感じました。

昭和は遠くなりにけり……時折、目や耳にするフレーズですが、当時の歌手たちの歌唱を聴くことは、これからシンガーを目指すお若い方にとっても得られるものがたくさんあると思います。

そんな方向でも本特集をお役立ていただけると幸いです。