【フォーレ】難易度低め!フランス音楽の巨匠が手掛けたおすすめのピアノ曲
古典的な形式美を守りつつ独創的な作品を作り上げる作曲スタイルで、20世紀のクラシック作曲家たちに大きな影響を与えた、フランスの作曲家ガブリエル・フォーレ。
管弦楽曲や宗教曲など、流れるような美しさや上品さ、繊細さ、温かさを備えたフォーレの作品は、長きにわたりクラシックファンから愛され続けています。
幅広いジャンルの作品を残したフォーレの作品たちの中から、人気の高いピアノ曲をセレクトしました。
聴くだけでなく、フォーレの世界観を実際に演奏して楽しめる難易度の比較的低い作品をご紹介しますので、ピアノを学んでいる方はぜひ参考にしてみてください!
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【フォーレ】難易度低め!フランス音楽の巨匠が手掛けたおすすめのピアノ曲(1〜10)
舟歌 第1番 イ短調 Op.26Gabriel Fauré

ガブリエル・フォーレは、生涯で13曲の舟歌を作曲しています。
舟歌は「ヴェネツィアのゴンドラこぎの歌に由来する器楽曲または声楽曲」と定義されていますが、フォーレがイタリアのヴェネツィアを初めて訪れたのは第4番を発表し第5番の制作に入るまでの間、つまり第1番は実際に現地の空気に触れることもなく作曲した作品ということです。
それでもフォーレの舟歌は、多くの作曲家や音楽評論家から秀逸な作品として高く評価されています。
演奏をとおして、フォーレの中に根付いていた舟歌のメロディ、リズムに触れてみてはいかがでしょうか?
組曲「ドリー」Op.56 第3番 ドリーの庭Gabriel Fauré

古いピアノソナタから新しい旋律を作り上げた魅力的な1曲です。
子供の純真な視点から庭園の静けさを表現しており、流れるような美しい旋律とフランス音楽らしい優雅なハーモニーが印象的です。
1895年の新年に友人の娘への贈り物として作曲された本作は、穏やかで繊細な情感を湛えており、子供の無垢な心と自然の美しさを見事に描写しています。
ピアノ連弾という形式を活かした豊かな響きと、柔和な表現力が特徴で、2台のピアノが織りなすアンサンブルは聴く人の心を癒してくれることでしょう。
ロマン派から印象派への過渡期を感じさせる味わい深い楽曲で、優美な雰囲気を大切にしながら演奏を楽しみたい方にぴったりの1曲です。
8つの小品 Op.84 第1番 カプリッチョGabriel Fauré

フランス声楽曲の繊細な美しさをピアノで表現した作品が、1902年にパリのニーデルメイエール音楽学校から公開された作品です。
曲の序盤には流れるような軽やかな旋律が印象的で、明るく心躍る音の流れが心を魅了します。
終盤に向かうにつれて和声の変化に富んだ展開が続き、フランス音楽ならではの洗練された響きを堪能できます。
本作はもともとパリ音楽院の視奏試験のために書かれた曲で、音楽理論をしっかりと学んだ上で作られた古典的形式美と独創性を感じられる1曲です。
フランス音楽の魅力に触れたい方や、優雅な雰囲気の中にも意外性のある和声進行を楽しみたい方におすすめの作品といえるでしょう。
【フォーレ】難易度低め!フランス音楽の巨匠が手掛けたおすすめのピアノ曲(11〜20)
8つの小品 Op.84 第3番 フーガGabriel Fauré

フーガという形式を用いながらも流れるような美しさと繊細な深みを備えた1曲です。
この楽曲は1869年に作曲され、4声体で綿密に織り合わされた構成が魅力的。
主題の明瞭さと各声部の絡み合いが、まるで優雅な社交ダンスを見ているかのような印象を与えます。
本作では、イ短調からイ長調への転調が印象的で、フランス音楽特有の洗練された優美さが光ります。
1903年4月にリカルド・ヴィニェスによって初演された際も、その繊細な表現力が称賛を集めました。
クラシック音楽の伝統的な形式に親しみたい方や、フランス音楽の優雅さに魅了された方におすすめの作品です。
3つの無言歌 Op.17-1 第1番 変イ長調Gabriel Fauré

名作として名高い、ガブリエル・フォーレのピアノ作品『3つの無言歌』です。
難易度をまとめたサイトや書物などでツェルニー40番程度にくくられることが多い作品ですね。
実際の難易度としてはツェルニー30番程度だと個人的には思います。
世間で言われているほど難しい作品ではありません。
特にこちらの『3つの無言歌 Op.17 第1番』は、『3つの無言歌』のなかでも簡単な部類に入ります。
ノーブルで美しい旋律が印象的な作品です。
ぜひピアノ発表会の課題曲の参考にしてみてください。
8つの小品 Op.84 第4番 アダージェットGabriel Fauré

ホ短調の3拍子で、しっとりと奏でられる繊細な旋律美が心に染み入る珠玉の小品です。
1902年にリッカルド・ヴィニェスによって初演されたこの楽曲は、アルバム『8つの小品 Op.84』に収められた作品の一つ。
アンダンテ・モルト・モデラートというゆっくりとしたテンポで進行し、中声部に配置された旋律がエレガントな変奏となって展開されていきます。
落ち着いた雰囲気と上品な和声進行が印象的な本作は、優美なフランス音楽の魅力を存分に味わえる一曲となっています。
演奏技術に過度な負担がないため、フランス音楽の表現力を磨きたい方やクラシック音楽の新たな世界を開拓してみたい方におすすめの楽曲です。
舟歌 第9番 イ短調 Op.101Gabriel Fauré

優美な揺らぎを感じさせる6/8拍子で、水面に映る光のような装飾的なアルペジオと、物憂げな旋律が印象的な作品です。
中音域に配置された主題が、変奏を重ねながら展開していく中で、フランス音楽特有の洗練された和声が織りなす繊細な表現が魅力です。
1909年にパリのサル・エラールで初演された本作は、複雑に見える楽譜とは裏腹に、落ち着いたテンポで丁寧に練習すれば演奏可能な曲となっています。
穏やかな波のようなリズムを大切にしながら、ロマン派から印象派への過渡期を感じさせる独特の音世界を楽しみたい方におすすめの一曲です。