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【フォーレ】難易度低め!フランス音楽の巨匠が手掛けたおすすめのピアノ曲

古典的な形式美を守りつつ独創的な作品を作り上げる作曲スタイルで、20世紀のクラシック作曲家たちに大きな影響を与えた、フランスの作曲家ガブリエル・フォーレ。

管弦楽曲や宗教曲など、流れるような美しさや上品さ、繊細さ、温かさを備えたフォーレの作品は、長きにわたりクラシックファンから愛され続けています。

幅広いジャンルの作品を残したフォーレの作品たちの中から、人気の高いピアノ曲をセレクトしました。

聴くだけでなく、フォーレの世界観を実際に演奏して楽しめる難易度の比較的低い作品をご紹介しますので、ピアノを学んでいる方はぜひ参考にしてみてください!

もくじ

【フォーレ】難易度低め!フランス音楽の巨匠が手掛けたおすすめのピアノ曲(1〜20)

8つの小品 Op.84 第3番 フーガGabriel Fauré

フーガという形式を用いながらも流れるような美しさと繊細な深みを備えた1曲です。

この楽曲は1869年に作曲され、4声体で綿密に織り合わされた構成が魅力的。

主題の明瞭さと各声部の絡み合いが、まるで優雅な社交ダンスを見ているかのような印象を与えます。

本作では、イ短調からイ長調への転調が印象的で、フランス音楽特有の洗練された優美さが光ります。

1903年4月にリカルド・ヴィニェスによって初演された際も、その繊細な表現力が称賛を集めました。

クラシック音楽の伝統的な形式に親しみたい方や、フランス音楽の優雅さに魅了された方におすすめの作品です。

8つの小品 Op.84 第1番 カプリッチョGabriel Fauré

8つの小品 Op.84より1.カプリッチョ(フォーレ) 8 Pieces breves Op.84 “Capriccio” (Faure)
8つの小品 Op.84 第1番 カプリッチョGabriel Fauré

フランス声楽曲の繊細な美しさをピアノで表現した作品が、1902年にパリのニーデルメイエール音楽学校から公開された作品です。

曲の序盤には流れるような軽やかな旋律が印象的で、明るく心躍る音の流れが心を魅了します。

終盤に向かうにつれて和声の変化に富んだ展開が続き、フランス音楽ならではの洗練された響きを堪能できます。

本作はもともとパリ音楽院の視奏試験のために書かれた曲で、音楽理論をしっかりと学んだ上で作られた古典的形式美と独創性を感じられる1曲です。

フランス音楽の魅力に触れたい方や、優雅な雰囲気の中にも意外性のある和声進行を楽しみたい方におすすめの作品といえるでしょう。

8つの小品 Op.84 第4番 アダージェットGabriel Fauré

正田彩音 (小3) フォーレ:8つの小品 即興曲 op.84-5 AYANE SHODA PLAYS FAURE
8つの小品 Op.84 第4番 アダージェットGabriel Fauré

ホ短調の3拍子で、しっとりと奏でられる繊細な旋律美が心に染み入る珠玉の小品です。

1902年にリッカルド・ヴィニェスによって初演されたこの楽曲は、アルバム『8つの小品 Op.84』に収められた作品の一つ。

アンダンテ・モルト・モデラートというゆっくりとしたテンポで進行し、中声部に配置された旋律がエレガントな変奏となって展開されていきます。

落ち着いた雰囲気と上品な和声進行が印象的な本作は、優美なフランス音楽の魅力を存分に味わえる一曲となっています。

演奏技術に過度な負担がないため、フランス音楽の表現力を磨きたい方やクラシック音楽の新たな世界を開拓してみたい方におすすめの楽曲です。

舟歌 第9番 イ短調 Op.101Gabriel Fauré

Faure Barcarolle No.9 Op.101 A minor 佛瑞 船歌 第9號 作品101 A小調 フォーレ バルカローレ 第9番 Score Sheet 譜 谱 楽譜付き【Kero】
舟歌 第9番 イ短調 Op.101Gabriel Fauré

優美な揺らぎを感じさせる6/8拍子で、水面に映る光のような装飾的なアルペジオと、物憂げな旋律が印象的な作品です。

中音域に配置された主題が、変奏を重ねながら展開していく中で、フランス音楽特有の洗練された和声が織りなす繊細な表現が魅力です。

1909年にパリのサル・エラールで初演された本作は、複雑に見える楽譜とは裏腹に、落ち着いたテンポで丁寧に練習すれば演奏可能な曲となっています。

穏やかな波のようなリズムを大切にしながら、ロマン派から印象派への過渡期を感じさせる独特の音世界を楽しみたい方におすすめの一曲です。

組曲「ドリー」Op.56 第4 番 キティー・ヴァルスGabriel Fauré

【ピアノソロ版】 フォーレ :組曲「ドリー」 キティ・ワルツ Op.56-4 【コルトー編】
組曲「ドリー」Op.56 第4 番 キティー・ヴァルスGabriel Fauré

フランス音楽が紡ぎ出す優美なワルツを、ピアノの鍵盤で奏でてみませんか。

1894年から1896年にかけて、幼い少女の誕生日を祝って書かれた6曲の組曲から、愛らしい家族の一員である犬を題材にした優雅な1曲です。

変ホ長調の軽快なリズムは、まるで可愛らしい犬が跳ねまわる様子を表現しているかのよう。

洗練された和声と繊細な旋律が織りなす約2分半の小品は、温かい家庭的な雰囲気に包まれています。

本作はピアノ連弾の楽しさを味わえる親しみやすい曲調で、ロマン派から印象派への橋渡しとなる優美な和声感は、フランス音楽の魅力を存分に味わえる一曲です。

舟歌 第12番 変ホ長調 Op.105-2Gabriel Fauré

1921年に作曲された本作は、6/8拍子の流れるようなリズムに、温かみのある変ホ長調の響きが魅力のピアノ曲です。

穏やかな情感と深い精神性を感じさせます。

優雅な旋律の流れに、フランス音楽特有の洗練された和声が織り込まれており、心地よい余韻を残してくれます。

和声進行や転調の妙も楽しめますが、基本的な技術があれば演奏可能な難度となっています。

静かな時間の中でじっくりと音楽に向き合いたい方や、フランス音楽の繊細な表現を味わってみたい方におすすめです。

音楽大学の試験やコンクールでも取り上げられることがあり、教育的な観点からも価値のある作品となっています。