世界の有名クラリネット奏者~クラシックからジャズまで
柔らかい音色を持ち、幅広い音域をカバーできるクラリネットは、吹奏楽やクラシック、ジャズなど、あらゆるジャンルで高い人気を誇る楽器です。
また、アンサンプルからソロまで、さまざまな演奏形態に適応できるのも、クラリネットの特徴といえるでしょう。
有名な童謡『クラリネットをこわしちゃった』で存在を知った、という方も多いかもしれませんね。
こちらの記事では、クラシックやジャズの世界で活躍する世界のクラリネット奏者を集めてみました。
これを読めば、クラリネットのことがもっと身近に感じられるかも?
世界の有名クラリネット奏者~クラシックからジャズまで(21〜30)
クラリネット協奏曲 イ長調 K.622 第3楽章/Wolfgang Amadeus Mozart橋本杏奈

日本生まれでロンドン在住、眼鏡のルックスが特徴的な橋本杏奈さんは、世界が注目するクラリネット奏者としてワールドワイドな活躍を見せる存在です。
幼少期よりイギリスで育った橋本さんは12歳の若さでケンブリッジ音楽祭にてリサイタル・デビュー、15歳でイギリス室内管弦楽団とコンチェルト・デビューを果たし、国内外の多くのコンクールで優勝を果たすなどの早熟な才能を発揮、日本も含む名門オーケストラと多くの共演、ソロ・アルバムも含めた作品もリリース、さらには王立バーミンガム音楽院クラリネット講師でもある、という精力的な活動を続けています。
弟子をとらないことで知られている世界最高峰のクラリネット奏者、マイケル・コリンズさんの唯一のお弟子さんでもあるのですよ。
そんな橋本さんは、英国作曲家の楽曲にフォーカスしたソロ・アルバム『A Touch of Britain』など、イギリスへの深い愛情を注ぎこんだ作品も発表しています。
Hurry, Benjamin!益田英生

日本で活躍するジャズクラリネット奏者です。
ヤマハの講師として、後進の指導にもあたっています。
クラリネット、ギター、ピアノ、ベース、ドラムで構成された楽曲。
それぞれのソロでの活躍があり、とても聴きごたえがあります。
クラリネット協奏曲 第1番 イ長調 MWV 6/Johann Melchior MolterDariusz Elbe

ヨハン・メルヒオール・モルターは、ドイツ後期バロックから前古典派に至る過渡期の作曲家です。
Es管クラリネットという一般的なB♭管やA管クラリネットよりも小さなクラリネットで演奏されます。
Es管特有の美しい高音の響きが聴きどころです。
ラプソディー・イン・ブルー/George GershwinRobert oberaigner

クラシック界の実力派として注目を集めるクラリネット奏者、ロベルト・オベライグナーさん。
ケルン・ギュルツェニヒ管弦楽団、ベルリン・フィル、ミュンヘン・フィル、スーパーワールドオーケストラのクラリネット奏者を務め、現在はシュターツカペレ・ドレスデンの首席奏者として活躍している彼の演奏は、繊細さと力強さを兼ね備えた魅力にあふれています。
BBCプロムスやザルツブルク音楽祭など、世界的な舞台での演奏経験も豊富。
現代音楽から古楽まで幅広いレパートリーを持つクラリネット界注目の奏者です。
岩の上の羊飼い D.965/Franz SchubertPeter Schmidl

祖父、父と三代に渡ってウィーン・フィルハーモニー管弦楽団の首席奏者を務めているペーター・シュミードルさんは、チェコ生まれのクラリネット奏者です。
ソリストとして名門オーケストラと多くの共演を果たし、室内楽団の一員としても活躍して世界中で演奏を披露、録音作品も多数残しています。
ウィーン国立音楽大学の教授として後進の育成にも力を注いでおり、名門ベルリン・フィル首席奏者のヴェンツェル・フックスさんなど、世界的に著名なクラリネット奏者がペーターさんの指導を受けて世に送り出されています。
ここ日本では草津夏期国際音楽アカデミーなどのマスタークラスに講師として参加するなど、音楽の教育家としても多大なる貢献を果たしている存在なのですね。
シュミードルさんの関わった録音作品であれば、クラシック音楽のクラリネットを聴いてみたい、という初心者の方も安心して聴けるまろやかで極上の音楽体験を提供してくれますよ。
32のエチュード 第1番/Cyrille Rose磯部周平

元NHK交響楽団のクラリネット奏者。
この曲は中高生から主に使用するクラリネットのための練習曲集の中の一曲であり、音楽大学の課題曲として用いられる事も多い定番のテキストです。
クラリネットを勉強するにあたり、必ずやるべきといってもいいはすです。
クラリネットソナタ 第2番 変ホ長調 Op.120-2/Johannes BrahmsWenzel Fuchs

ヴェンツェル・フックスさんは、1963年生まれでオーストリアはインスブルク出身のクラリネット奏者です。
音楽一家の中で育ち、幼少期から多くの管楽アンサンブルにてクラリネットを演奏してきたというフックスさんは、ウィーン国立音楽大学にて世界的なクラリネット奏者のペーター・シュミードルさんに師事、1993年には名門ベルリン・フィル首席クラリネット奏者に就任して長き渡り活躍しています。
日本人とご結婚され、東京芸術大学や岡山の作陽音楽大学の客員教授などを務めるなど日本との関わりも深いフックスさんはソリスト、室内楽者としても精力的に活動しており、ベルリン・フィルを母体とするベルリン・フィル八重奏団の一員としての来日も実現していますね。
クラリネット奏者の巨匠、カール・ライスターさんの後を引き継ぐと言われる卓越した演奏と美しい音色は、CDやレコードはもちろん、ぜひコンサートで体験していただきたいですね!