紫陽花の雑学。アジサイにまつわる豆知識まとめ【一般向け】
梅雨の時期になると公園や街中、お寺などでよく見かけるようになるアジサイ。
青や紫、赤色などさまざまな色があって、雨に打たれた姿に風情を感じる方も多いと思います。
この記事では、そんな初夏の風物詩であるアジサイの雑学を一挙に紹介していきますね!
アジサイの構造や名前の由来、花の色についてなど、さまざまな視点から情報を集めましたので、この記事がアジサイについて深く知るキッカケになればうれしいです。
この記事をご覧いただいた後は、ぜひ本物のアジサイを観察してみてくださいね!
紫陽花の雑学。アジサイにまつわる豆知識まとめ【一般向け】(1〜10)
解熱薬になる

普段何気なく接している草花の中には、薬用として使われているものも結構あるんです。
昔からアジサイも、解熱や風邪に効くとされ、薬として使われていました。
薬として使うのは、乾燥させた花です。
ただ、アジサイは毒も持っているため、取り扱いには細心の注意が必要です。
料理の飾りとして使われているアジサイの葉を食べて、中毒を起こしたという事件も発生しています。
ちなみに、アジサイと同じようにキンモクセイやナデシコなどといった草花にも薬の効果があるそうですよ。
シーボルトはアジサイに「オタクサ」と名付けようとしたことがある

医師や博物学者として活躍したシーボルトは、教科書にもよく出てきますよね。
江戸の頃であった日本に、当時の最新の西洋医学を伝えた方です。
そんなシーボルトは、在日時に「お滝さん」という女性に恋をしました。
ですが、まだまだ異国人との恋愛がめずらしかった時代ということもあり、2人の恋は悲しい結末を迎えることに……。
その思いからシーボルトはあるアジサイに「オタクサ」という名前を付けたそうです。
もちろんオタクサはお滝さんの音が変化したもの。
ロマンチックですよね。
ですが、オタクサと名付けたアジサイは既に別の名前が付けられていたため、この名前は認められませんでした。
アジサイは夏の季語

俳句にある決まりごとといえば、五七五であること、そして季語を含むことです。
そんな俳句を扱った大人気バラエティー番組『プレバト!!』は、厳しくも丁寧な解説が人気を集めていますよね。
ところで、アジサイはいつの季語として扱われているかご存じですか?
俳句の季語は旧暦で設定されていることが多く、その中でアジサイは夏の季語として扱われています。
もっと細かく分類して「仲夏」の季語とすることも。
アジサイを使って俳句を作るときは、あてられた季節を意識しながら作るのがいいかもしれませんね。
アンティークカラーに変化するアジサイを「秋色アジサイ」という

アジサイの色というと、どんな色を思い浮かべるでしょうか?
落ち着いた紫や青色、しとしとと降る雨を明るく照らすようなピンクや白色。
どの色もその景色に合った趣があっていいものですよね。
そんな中で、花が咲いて、季節がめぐるのに合わせて渋いアンティークカラーに変化するアジサイがあるんです!
めずらしい種類にも思えますが、すでに生花店でも販売されています。
アンティークカラーにするのは難易度が高いそうですが、できた際にはその姿でぜひ飾ってみてはいかがでしょうか。
花びらなどが緑に変色する「アジサイ葉化病」という病気にかかることがある

七変化するその色から園芸会では愛好者も多いアジサイ。
そんなアジサイには「アジサイ葉化病」という、花やガクが緑色になってしまう病気があるんです。
ファイトプラズマという微生物が原因で起こる病害で、治療法はありません。
そのため、病気にかかってしまうと枯れていきます。
もし、そばに別のアジサイの株がある場合は、そちらに感染が広がる恐れもあるため、感染がわかったら病気の株はすぐによけるようにしましょう。
全ての株に影響が出ないように、日々の観察が大切ですよ!
実は毒がある

梅雨の時期にきれいに咲いているアジサイ。
アジサイは公園や学校や観光地に多く植えられ、雨が降る季節をすてきに彩りますよね。
しかし、アジサイには毒の成分があるので注意が必要です。
現在、アジサイの毒について解明できていない部分が多いそうですが、毒の含有量や毒の有無も品種に違いがあるそうですよ。
アジサイの花や茎や葉を摂取すると、嘔吐やけいれいんなどの中毒症状が出ます。
飲食店の料理に添えられていたアジサイの葉を食べたお客さんが、中毒症状を訴えた症例もあるそうです。
小さな子供が居るご家庭やペットを飼っている方は気を付けてくださいね。
アジサイの若葉を使ったお茶がある

仏教行事で、釈迦の生誕を祝う花祭りでおなじみの甘茶は、実はアジサイの仲間であるアマチャから作られています。
アマチャとはヤマアジサイの仲間で、甘味変種。
甘茶は、アマチャの葉を乾燥させ、加工調整で発酵させて独特の甘みを生み出したお茶です。
口当たりがまろやかで、甘みのある甘茶は、日本で古くから愛されてきました。
抗アレルギー作用や抗菌作用があるとして、江戸時代あたりから生薬としても重宝されてきたそうですよ。