ジャズピアノの名盤~定番の1枚から現代の人気作まで~
ジャズの中でもピアノが中心の作品……とりわけピアノトリオに対する日本人の愛着はただならぬものがありますよね。
ジャズピアノの魅力は多くありますが、繊細なフレーズから大胆なプレイまで可能なピアノという楽器と、間口の広いジャズという音楽ジャンルがタッグを組んだ時に生まれる可能性は、まさに無限大です。
今回の記事では、そんなピアノが中心となっているジャズの名盤を選出してみました。
歴史に残る定番の1枚から、新世代のピアニストによる人気作、少し変わったアプローチの作品までを幅広く網羅しております。
ジャズ初心者の方はもちろん、もっとピアノジャズを好きになりたいという方も要チェック!
ジャズピアノの名盤~定番の1枚から現代の人気作まで~(1〜20)
SpainChick Corea

マイルス・デイビスさんの重要作品に参加したことで話題を集め、1972年にはリターン・トゥ・フォーエヴァーを結成、大きな成功を収めたチック・コリアさん。
その後も多くのグループ名義やソロ・アーティストとして、ジャンルにとらわれず多岐に渡る活動で音楽シーンをリードし続けるチックさんが、1989年にアコースティック・バンド名義でリリースした同名のアルバムを紹介します。
オリジナル曲とスタンダードなナンバーで構成され、チックさんのプレイヤーとしての力量はもちろん、美しいメロディを生み出す作曲者としての能力や、見事なバンド・アンサンブルの妙も楽しめる逸品として、自信を持ってオススメできる1枚です。
Circle WaltzDon Friedman

ビル・エヴァンスさんと並び称される白人ピアニスト、ドン・フリードマンさん。
知的かつ繊細、詩情豊かなプレイ・スタイルのジャズ・ピアニストとして日本でも人気の高いフリードマンさんが、1962年にリリースした歴史的な名盤が『Circle Waltz』です。
「ジャズ・ピアノの新しい扉を開いた傑作」といった高い評価を受けており、ピアノ詩人としてのフリードマンさんによる繊細でありながらも硬質な響きを持ったプレイが素晴らしい。
オリジナル曲、スタンダード曲、デイヴ・ブルーベックさんによるナンバー、どの曲においても、プレイヤーそれぞれの個性が光る名演を楽しめますよ。
RitooriaKeith Jarrett

キース・ジャレットさんは多くの名盤を残していますが、その中でもオススメしたい作品がこちらの1971年のアルバム『Facing You』。
このアルバムはキースさんが27歳の時に制作された作品で、ピアノソロでの演奏が収録されています。
のちに数多くのインプロビゼイションによるソロピアノアルバムを残す彼が、初めてピアノソロに挑戦した作品ですね。
キースさんの魅力である美しい音色を堪能できるオススメのアルバムなので、ぜひ聴いてみてください!
Softly, As In A Morning SunriseSonny Clark

アメリカはペンシルバニア州出身のソニー・クラークさんは、31歳という若さでこの世を去ったジャズ・ピアニストです。
興味深いことに、ソニー・クラークさんの人気は本国アメリカより圧倒的に日本で高く、絶大な支持を得ているのです。
その理由を探りたい方は、ぜひ1957年にリリースされた名盤『Sonny Clark Trio』を聴いてみてください。
クラークさんの作品の中で最も有名な『Cool Struttin’』はクインテットですが、ピアニストとしての本質的な魅力を味わいたいのであれば、やはりピアノトリオのアルバムが一番と言えましょう。
どこか陰のある、哀愁を帯びた旋律はまさに日本人の琴線に触れるものですよ。
DinahThelonious Monk

『’Round Midnight』や『Straight, No Chaser』、『Blue Monk』など数多くのスタンダードナンバーを作曲したことで知られる、セロニアス・モンクさん。
そんな彼のソロピアノが収録されたアルバム『Solo Monk』をご紹介します。
ジャズのビバップ期に活躍した彼の個性的で力強い演奏が収められていて、特に左手での伴奏でベースとコードを交互に演奏するストライド奏法は圧巻ですよ。
ジャズピアノが好きな方なら、必ず通るピアニストなので、まだ聴いてないなら、ぜひ聴いてみてください!