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【カバレフスキーのピアノ曲】子供向け作品の巨匠が遺した名曲たち

子供向けのピアノ作品集を数多く遺した20世紀ロシアの作曲家、ドミトリー・カバレフスキーさん。

彼のかわいらしいピアノ小品は、ピアノを習ったことがある方なら一度は弾いたことがあるといっても過言ではないほど、発表会やレッスンの定番曲として浸透しています。

本記事では、そんなカバレフスキーさんのピアノ曲のなかから、演奏される機会の多い作品をピックアップ!

ピアノ独奏曲からコンチェルトまで幅広く選曲していますので、ぜひ最後までお楽しみください。

【カバレフスキーのピアノ曲】子供向け作品の巨匠が遺した名曲たち(11〜20)

ロンド Op.59Dmitri Kabalevsky

Dmitri Kabalevsky – Rondo Op. 59 (audio + sheet music)
ロンド Op.59Dmitri Kabalevsky

ロシアの作曲家ドミトリー・カバレフスキーさんの『ロンド Op.59』。

子供向けピアノ曲の巨匠である彼が、1958年の第1回チャイコフスキー国際コンクールのために特別に書き下ろした意欲作です。

この曲は、激しい情熱と華麗なプレスト、美しいメロディと豊かなハーモニーが特徴。

ソナタロンド形式で展開され、悲壮感を帯びたロシア的な修辞もちりばめられています。

本作を通して、ロシア人ピアニストの技巧と表現力の高さを示そうとした作曲家の意図が感じられることでしょう。

グランプリに輝いた若きヴァン・クライバーンさんの演奏は必聴です!

ソナチネ イ短調 Op.27-18Dmitri Kabalevsky

Con Brio Exam (CBE) Grade 3 Kabalevsky Op.27 No.18 Sonatina Sheet Music
ソナチネ イ短調 Op.27-18Dmitri Kabalevsky

力強い主題から抒情的な中間部まで、約1分という短い時間の中に、音楽の醍醐味が凝縮された小品です。

ドミトリ・カバレフスキーが1938年に作曲した本作は、重厚なイ短調の響きから始まり、情感が豊かな旋律が次々と展開されていきます。

明快なリズムと調性感が特徴的で、決して派手な技巧を必要としない作りながら、聴く人の心を強く揺さぶります。

演奏する上でのポイントは、冒頭のリズミカルな主題をしっかりと打ち出すこと。

中間部では、より柔らかな表現力が求められます。

音楽を通じて物語を語るような表現力を磨きたい方や、短い曲でインパクトのある演奏をしたい方にぴったりの1曲です。

ソナチネOp.13-1 第1楽章Dimitri Kabalevsky

カバレフスキー ソナチネOp.13-1 第1楽章 Kabalevsky Sonatine No.1 Mov.1 (9歳)
ソナチネOp.13-1 第1楽章Dimitri Kabalevsky

明るく快活な雰囲気が漂う3つの楽章構成の本作は、音楽の楽しさが溢れるすてきな作品です。

第1楽章では、強い和音が3回響き渡るインパクトのある冒頭から始まり、優美な旋律と躍動感のあるリズムが印象的。

ソナタ形式で書かれ、活気のある第1テーマと歌うような第2テーマが対照的な表情を見せます。

音楽が目まぐるしく変化する展開部では、冗談っぽく演奏する部分と歌うように奏でる部分が交互に現れ、豊かな表現力を引き出します。

各部分のキャラクターの違いを大切にしながら、和音の響きやリズムの躍動感を意識して演奏することで、聴衆の心をぐっとつかめる演奏しがいのある作品です。

音楽を楽しみながら技術を磨きたい方に、ぜひおすすめしたい一曲です。

おわりに

子供向け作品のイメージが強いカバレフスキーさんですが、なかにはピアノソナタやピアノ協奏曲など、高度なテクニックを要する弾きごたえ抜群の作品もあります。

カバレフスキー作品の世界観をより深く味わいたい方は、定番曲以外にもチャレンジしてみてはいかがでしょうか?

これまで演奏してきたカバレフスキーさんの作品に対するイメージが、大きく変わるきっかけになるかもしれませんよ!