カラオケで1曲歌いきれない!1曲歌うだけのスタミナの使い方
カラオケに行く機会は多いけど、カラオケで全力で1曲を歌いきれない……そんなふうにお悩みの方も多いのではないでしょうか?
今回はそんなお悩みの解決方法を3つのポイントに絞ってご紹介いたします。
1曲歌いきる前に力尽きてしまう

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1曲を歌いきるためのスタミナの使い方をするには、配分を考えて歌い、緊張を減らし、完璧を目指さず、気を楽にして歌う必要があります。
家ではきちんと歌いきれる曲なのに、カラオケでは曲の終盤には力尽きてしまい歌えなくなる。
家で歌い込んでいる曲でも、カラオケではこのようになってしまう人もいます。
その理由は、無理な力みや緊張などにあります。
スタミナを付けると言うと、スタミナの使い方を考えるよりも、さまざまな筋トレなどを始めなければいけないように思う人もいるでしょう。
しかし、カラオケ初心者などが陥るこのような状態には、筋トレをするよりも、自分の弱点となっている部分を改善する方が良いのです。
具体的には、次の3つを意識すると良いでしょう。
- 配分を考えて歌う
- 緊張をほぐし、力みを減らす
- 完璧に歌おうとしない
ではひとつひとつ詳しく見ていきましょう。
1. 配分を考えて歌う
歌を1曲歌うだけのスタミナの使い方をするには、全体の配分を考えて歌う必要があります。
人が1日に使えるエネルギーの量は、人によって個体差が大きくあるように思いますが、30分から1時間歩ける体力がある人でしたら、同じくらいの体力の人とのエネルギー量に、大きな差はあまりありません(体力がそもそもない人や体格が違いすぎる場合は、別ですが)。
では、歌を1曲歌いきれないという人と、歌いきれる人とでは、何が違うのでしょうか。
それは、エネルギーの使い方です。
歌うときのエネルギー量が10だったとして、その10のエネルギーを1曲歌うときにすべて使う場合。
歌いなれていない人は、曲の前半で10使いきってしまうのです。
最初にどのくらいの時間をかけておこなうかが分かっていれば、その時間に合わせた配分で、歌を歌えば良いのです。
たとえば、Aメロは1のエネルギーで歌い、Bメロは2のエネルギーで歌い、サビは3のエネルギーで歌う、など、できるだけ全体を通して、大きくエネルギーの配分が崩れないように歌うと良いでしょう。
サビだけ5のエネルギーで歌い、他はすべて1のエネルギーで歌うという方法もありますが、ある特定の場所でだけ、急にエネルギー消費が増えると、疲れやすくなり、全体としてうまく歌うのが難しくなってきます。
そのように歌うと疲れやすくなる理由は、全体のバランスを大きく崩すことにより、崩れたバランスを戻すのに時間がかかるので、持ち直すのにもエネルギーを使ってしまうからです。
たとえば、手を握り拳にして、グッと力を入れてパッと開くを繰り返す場合と、ゆっくり力を入れていって、力を入れ終わったら、ゆっくり力を抜いて開いていく場合とでは、どちらの方が疲れにくいでしょうか。
長く行えばどちらも疲れてきますが、最初の数回は、力をグッと入れてパッと手を開く方が疲れると思います。
大きく力を変化させる場合は、その反動に本人が慣れるのにも、時間がかかるからです。
カラオケ初心者は、サビの部分だけ疲れるほど気合いを入れて歌ってしまい、サビで力つきる人と、曲の前半に力を入れすぎて、後半部分で疲れる人が多いものです。
自分の力の入れ方を知り、その力での配分を考えて歌うと、1曲を歌いきりやすくなります。
特にカラオケの場合は、家で歌うよりも、声を大きく出すようになるので、エネルギー消費が増えて疲れやすくなるのです。
家でもカラオケでも、同じ声量で歌える人は、家の防音設備などから考えて、少ないでしょう。
声を少し大きく出すようになるだけでも、かなり疲れるものです。
少しの変化が起これば、それに適応するまでは疲れやすくなるものなのです。
「力を入れれば入れるほど強くなる」なんていうのはマンガの世界では成立しても、現実世界では力を入れるよりも、コントロールできる人ほど、なんでもうまくなれるものなのです。
力むよりも、コントロールすることを意識して行ってみてください。
2. 緊張をほぐし、力みを減らす
歌を1曲歌うだけのスタミナの使い方をする場合には、緊張をほぐして力みを減らす必要があります。
歌うときに余計な力みがあると、それだけで必要以上のエネルギーを使わなければならなくなります。
歌に限らず、緊張をすると、体が固くなったり汗が出たりと、エネルギーはどんどん緊張しているだけで消費されてしまいます。
「エネルギー消費が増えるなら、ダイエットになるから大丈夫」と緊張状態をポジティブに考えられる人は少ないでしょう。
緊張している人は、周りに意識が向かいすぎていたり、現実的ではないことを考えていることがあります。
たとえば、「失敗すれば笑われる」「今のレベルでも、自分はプロのアーティストのように歌えるはずだ」などです。
失敗して人を笑うような人の側にいて、自信を喪失してしまうような人は、失敗して人を笑うような人の側には居ない方が良いでしょう。
失敗しても応援してくれたり、励ましてくれたりする相手とカラオケに行けば、緊張もだんだん減ってきます。
周りの意見が気になってつらいときに、あえて厳しいことをしてくる人の近くには居なくても良いのです。
自分に自信が持てるようになったら、そういう、人の失敗を笑う人ともカラオケに行けば良いのです。
緊張をしやすい人は、自分の弱さを見せるときに、その弱さを馬鹿にする人に囲まれて生活している人が多いのです。
または、そういう過去を持っていて、その過去のイメージで、今の周りにいる人たちを見てしまっていることがあります。
自分の弱さを見せても、一緒に弱い部分について考えてくれたり、励ましてくれる人がいれば、緊張は乗り越えていくことができます。
緊張というのは、自分の思考の結果です。
緊張しない人は緊張しないような考え方をしています。
それでも、体験が少なければ最初は緊張するのも当たり前です。
体験が少なくても緊張しないのが当たり前だと思うことが、もはや緊張する考え方になっているのです。
それでも緊張して余計な力が生じる場合は、事前にストレッチをしたり、意識を下腹あたりに常におくようにしたりすると良いでしょう。
緊張するときは意識が上へ上へといきます。
緊張したときこそ、意識は下へもっていくと良いでしょう。
歌うときに緊張してしまう人は、
緊張をほぐしてリラックスする為の7つの方法
の記事も読んでみてください。
3. 完璧に歌おうとしない
歌を1曲歌うだけのスタミナの使い方をするときに、完璧に歌おうとしないようにすると、上手に歌えるようになります。
先ほど緊張は思考の結果で起こると言いましたが、完璧を目指すというのも、緊張が強くなり、力みが生じ、スタミナ不足をまねく原因になります。
何かを行うときに完璧を目指せと言う人は多いものですが、そもそも完璧というのは100パーセント中100パーセントの状態です。
カラオケの採点で100点を目指せと言われて、100点が出せる人が何人いるでしょうか?
ほとんどの人が70点から90点くらいの間になると思います。
そんなほぼ不可能なものを目指す意味はなんでしょうか。
完璧を目指した方が良いと言っている人に、「なぜ完璧を目指した方が良いのか?」と質問しても、「そう教わったから」「完璧を目指さなければ完璧にはなれないからだ」などを言われると思います。
では、完璧を目指している人は、完璧になれたのでしょうか?
結果を見ればわかりますが、完璧を目指しても完璧にはなかなかなりません。
私は完璧を目指すことに何か意味があるとすれば、完璧を追うことで、継続することができるというところです。
目指すものがあれば、人は継続をしやすくなります。
たとえ絶対に届かないものでも、目標や目的が何もないよりはあったほうが、そこへ向かう力が自分に発生してきます。
しかし、完璧を目指し継続できる人は、かなり自分に自信がある人です。
自分に自信がなく、人前で強く緊張をしてしまうような人に、いきなり完璧を目指せといっても、あまりにも今の自分ではそこへ到達できないという気持ちから、余計な力みが生まれるばかりでなく、挫折にもつながりやすくなります。
人には段階(レベル)がありますので、その人の段階によっては、大きな目標を今持てる人もいれば、今は小さな目標から始める必要がある人もいます。
その人の今のレベルから見て、目標のレベルを設定する必要があるのです。
そして完璧を目指せば目指すほど、行動量も増えていくので、当然失敗も多くなってきます。
失敗を成功するための通過点と思える人は、完璧を目指していっても大丈夫でしょう。
しかし、失敗をおそれている状態の人には、完璧を目指すのではなく、今行っていることの、50パーセントができれば合格だと思います。
その人が70パーセントできていれば、それが完璧な状態だと私は思います。
今まで自分が思っていた完璧のレベルが100パーセントなら、70パーセントできたら満足できるように考えられれば、緊張も減ってくるでしょう。
そして緊張が減れば、エネルギー消費も減るので、結果的に、どんどん歌が歌いやすくなってきます。
物事は力めば力むほどうまくいかなくなっていくものなのですが、それがまだ分からない状態の人は、一度、力んで力んでを体験して、「それではうまくいかない」ということに気がつく体験をする必要があるから、そこに捉われるのではないかと思います。
失敗やつらいことは、「それがあったから今の自分がある」と、後から思えるものなのです。
しかし、今現在つらい思いをしている人は、視野が狭くなっており、そのことにはなかなか気がつけないだけなのです。
後から気が付くと言っても、ものごとがつながってくるのは、数日後のこともあれば、数十年後のこともあり、「なんの意味があってそれがあったのか」ということが分かる時期はバラバラです。
意味のないことは基本的にありません。
すべてのことが自分に意味のあることだと分かれば、今のつらさの意味も見えてくることでしょう。
つらいときというのは、何かを間違えているだけですから、改善を繰り返していくと、いずれ自分の求めている場所へ到達できるようになるでしょう。
完璧をやめるだけでも、スタミナが増えることも実感できることでしょう。
何事も難しいのはコントロールすることです。
コントロールをうまくするには、自分を知らなければいけません。
自分ときちんと向き合うことで、今まで認めたくなかったことを、認めなくてはならないようになることが、たくさん起きてきます。
たとえば、スタミナがない、声が小さい、声が大きすぎる上に裏がえってしまう、息継ぎが下手、リズム感がない、など、数え上げればいくらでも、自分が認めたくない部分は出てくるでしょう。
しかし、認めたくない部分をきちんと認めないと、改善をすることはできません。
人に指摘されてムッとしてしまう部分があれば、自分が改善する必要のある部分だと自分で気がついているから、指摘されて図星なのでムッとしてしまうのです。
指摘されて痛いところを、自分で認めることができる人は成長します。
イヤな気分になったら、なぜイヤな気分になったのかを、深く考えてみると良いでしょう。
歌を1曲歌いきれないというのも、理由なしには起こりません。
その理由を考えていき、改善を加えていけば、1曲の歌を歌うのもそんなにきつくないことが分かってきますよ。
なかなか自分に自信が持てない人は、
羞恥心と劣等感を捨てる方法
の記事も読んでみてください。
まとめ
1曲を歌いきるためのスタミナの使い方をするには、全体の配分を考えて歌い、緊張をほぐして力みを減らし、完璧に歌おうとしないようにすることです。
すべてのことには、自分にあったコツがあります。
そのコツを見つけるまで、継続することを考えて、無理をしないようにしながら、続けていくと良いでしょう。