【90年代ヴィジュアル系】名古屋系の代表的なバンドたち
ヴィジュアル系の中でも、とりわけアンダーグラウンドな世界観で熱狂的なファンも多い「名古屋系」と呼ばれるサブジャンル、およびシーンの総称をご存じでしょうか。
起源は諸説あるのですが、1990年代初頭に活動を開始した黒夢とSilver-Roseが2大巨頭とされ、まだヴィジュアル系という言葉もなかった時代において、名古屋のインディーズ・シーンで活躍したバンドたちがいつしか「名古屋系」と呼ばれるようになったのです。
本稿では、そんな名古屋系と呼ばれた90年代のバンドたちを紹介しています。
ヴィジュアル系を掘り下げたい方はもちろん、日本のインディーズ音楽の歴史を語る上でも欠かせない名古屋系の存在をこの機会にぜひ知ってください。
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【90年代ヴィジュアル系】名古屋系の代表的なバンドたち
DarlingCROW-SIS

今も現役で活動している90年代名古屋系のプレイヤーたちは多く存在していますが、YouTubeの公式チャンネルを持ちバラエティ番組のような企画をこなしているCROW-SISはかなり珍しいバンドかもしれません。
1993年に名古屋で結成されたCROW-SISは、ROUAGEのローディーも経験しており当時のシーンにおいて重要な位置を占めていた事務所「Noir」に所属していたのですから、まさに純度120%の名古屋系バンドなのですね。
当時の彼らが残した音源としては配布デモテープが数本、オムニバスCDへの参加、2000枚限定で1996年に発売された唯一のCD作品『CLOSE』のみ。
興味を持たれた方であれば、比較的入手しやすい『CLOSE』を探していただくのが一番でしょう。
残念ながら演奏能力や歌唱力に難があるのは事実ではありますが、今回紹介している『Darling』などいかにもヴィジュアル系の王道をいくマイナー調のメロディアスな楽曲など、名古屋系およびヴィジュアル系マニアであれば心をくすぐられる楽曲の存在はぜひチェックしてもらいたいですね。
孤独の中で愛した君WITH SEXY

名古屋系のバンドではないのですが、九州出身の実力派ヴィジュアル系バンドとして知られていたVasallaに参加したメンバーが多く関わっていたのがWITH SEXYです。
SilverーRoseのメンバーであり、ROUAGEを脱退した後のベーシストのKAIKIさん、SyndromeやDのSINさんといった面々も参加しており、在籍していたメンバーを知るだけでもヴィジュアル系のファミリーツリーを眺めているような気にさえなってしまいそうですね。
立ち位置的にはLAPUTAやROUAGEよりやや下の世代であり、1996年には5カ月連続のシングル発売など精力的な活動をしていた彼らが唯一残したアルバム『Couleurs』は1997年に発表されています。
前述したVasallaでもコンビを組むRINNEさんと戒依さんがツイン・ギターとして活躍、KAIKIさんが作曲した楽曲も含まれた作品であり、彼らの集大成のような作品と言えましょう。
空間系のエフェクターを駆使したメロディアスなギター、性急なビート、メロディアスなボーカルは名古屋系のダークネスよりもどちらかと言えば白系に寄ったもので、ポップで聴きやすいですね。
強烈な個性や世界観という意味では弱いものの、黒夢やLAPUTA的な名古屋系とはまた違ったサウンドとして楽しんでみてはいかがでしょうか。
おわりに
名古屋系、と一括りにされているバンドにはそれぞれの魅力があり、鳴らしているサウンド自体必ずしも同一の方向性ではないことが今回の記事をご覧頂いた方は理解できたのではないでしょうか。
とはいえ、多くの名古屋系とされるバンドに共通している点は、やはり独自の「闇」やアンダーグラウンドな雰囲気です。
メジャーの音楽シーンに対する反抗精神は、後続のバンドたちに大いなる影響を及ぼしたのです。