【クラシック】オラトリオの名曲。おすすめのクラシック音楽
荘厳なハーモニーが響き渡り、聖書の物語を音楽で表現する壮大な音楽形式「オラトリオ」。
その歴史はバロック時代にまで遡り、宗教音楽の最高峰として親しまれてきました。
今では教会だけでなくコンサートホールでも演奏される、クラシック音楽の重要なジャンルとして愛されています。
オラトリオの魅力は何と言っても合唱とオーケストラが織りなす圧倒的な音の厚みと迫力。
オペラとはまた異なる音楽の世界が広がっているのです。
この記事では、クラシック音楽の歴史に残る名作オラトリオをご紹介します。
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【クラシック】オラトリオの名曲。おすすめのクラシック音楽(31〜40)
約束の地Jules Massenet

オペラに名曲が多く、ヴァイオリンソロが美しい「タイスの瞑想曲」が頻繁に演奏されるフランスの作曲家、ジュール・マスネ。
マスネもオラトリオを数曲書いています。
旧約聖書の神がイスラエルの民に与えると約束した土地のエピソードを元にしたオラトリオです。
壮大で悲劇的な雰囲気を持った序曲で始まります。
シルヴェストル・ド・サシのフランス語訳ヴルガータ聖書に基づくフランス語の台本による三部オラトリオとなっています。
第一戒律の責務Wolfgang Amadeus Mozart

モーツァルトが作曲した初期の舞台作品と言われており、オラトリオに分類される場合があります。
なんとモーツァルトが11歳の時に書いた作品ですが、この作品にもモーツアルトらしい軽やかで優雅な作風が十分に感じられます。
現在では残念ながら第一部の自筆譜以外は紛失されていて、演奏される機会はほぼありません。
魂と肉体の劇Emilio de’ Cavalieri

ローマで1600年に初演され、最初に作曲したオラトリオと言われています。
オラトリオは通常は宗教的な内容を持つ声楽曲で、舞台演出は伴いませんが、この作品は衣装と舞台演出があるため厳密にはオペラに近い作品ともいわれます。
ゴルゴタFrank Martin

スイス人プロテスタントの作曲家、フランク・マルタンはジュネーヴに生まれ、ジュネーヴ大学で数学と物理学を学びながら作曲とピアノも本格的に勉強していました。
近代音楽でどんどん調性が崩壊していくのに対して、無調には反対して調整に固執したのがフランク・マルタンです。
ゴルゴタは1949年に作曲され、日本でも1978年に東京交響楽団によって演奏されています。
森の歌Dmitri Shostakovich

ロシアの近代作曲家、ドミートリイ・ショスタコーヴィチによって1949年に作曲されたオラトリオ。
ショスタコーヴィチの歌曲のうち最も有名な代表曲と言われます。
ソビエト連邦の森林事業を讃えるために作曲されました。
ソ連当局は大衆に分かりやすい音楽を求めており、それに沿ってスターリンを褒めたたえる内容の音楽で大絶賛されましたが、それはショスタコーヴィチ本人の本心とは異なった内容だったためショスタコーヴィチは初演時ホテルの部屋でむせび泣いてウォッカを飲んでいたそうです。
イェフタGiacomo Carissimi

1649年頃ローマで初演された、ラテン語のオラトリオです。
ジャコモ・カリッシミはローマ楽派の作曲家で、多くの教会音楽に17曲のオラトリオを作曲しています。
この作品より後、俗語オラトリオはイタリア各都市、各国で発展していきます。
世界初のオラトリオには正確な答えは出ていないものの、オラトリオ研究家のリーノ・ビヤンキによれば恐らく本作品が最初のオラトリオであると推測されています。
オラトリオを代表とする作品を学びたい方、演奏したい方はカリッシミによる「イェフタ」は原型に近いものと考えられるのでおすすめの作品です。
我らが時代の子Michael Tippett

マイケル・ティペットはイギリス人の作曲家で、1938年にユダヤ系のポーランド人ヘルシェル・グリュンシュパンがナチスに抗議するためにナチスの外交官を射殺した事件をもとにこのオラトリオを作曲しました。
オラトリオの間には黒人霊歌も挿入されています。
平和の守りSergei Prokofiev

ロシアを代表する作曲家セルゲイ・プロコフィエフが1948年、晩年に病床で作曲したオラトリオです。
戦争の悲惨さを目の当たりにしてきたプロコフィエフ。
戦争の回避と平和の守りを主題としている台本になっています。
児童合唱が全編にわたって登場し、その希望に満ち溢れた響からまさに平和の尊さを訴えた作品だと言われています。
オラトリオはキリストの復活など宗教的な題材が多いのですが、ドイツ・ユダヤ系作曲家アルフレート・ガリエヴィチ・シュニトケによる「長崎」のように宗教に寄らない作品も存在します。
互いに戦争の悲惨さと平和を祈る作品でオラトリオとしては異色の部類ですが、ぜひ聞いてほしい作品です。
火刑台の上のジャンヌ・ダルクArthur Honegger

スイス人で近代フランスの作曲家、オネゲルが作曲したオラトリオ。
フランスの詩人ポール・クローデルによる台本。
1938年スイス・バーゼルにて初演されました。
ジャンヌ・ダルクの火刑を翌日に控えた夜、修道士ドミニクがジャンヌを訪れ、ジャンヌが過去を子供のころに遡るまで回想します。
カイン 最初の殺人Domenico Scarlatti

バロック期、イタリアを代表する作曲家スカルラッティ。
彼もいくつかのオラトリオを書いています。
旧約聖書の「カインとアベル」をモチーフにした音楽です。
カインとアベルは神に捧げものをしたのですが、アベルは神が望むものを捧げたのに対してカインの捧げものは気に入られなかったため、カインは怒ってアベルを殺してしまいます。
これが人生最初の殺人です。
最初のヴァイオリンソロが悲しい運命を予言するかのような音楽です。


