クラシック音楽の中でも、古くて宗教性が強く、たくさんの曲で作られているのがオラトリオです。
合唱か歌がオーケストラについているので、クラシックの中では聴きやすいと思います。
リズムもストレートで爽やかな教会のイメージを持っています。
オラトリオの名曲。おすすめの人気曲(1〜10)
メサイアGeorg Friedrich Händel

ヘンデルの書いたオラトリオの中で一番有名な作品。
合唱も加わる「ハレルヤ」がとても有名です。
メサイアとは英語で「メシア(救世主)」のこと。
イエス・キリストの生涯を題材としています。
2時間半に渡る壮大なオラトリオで聴きごたえのある名曲。
聖ルドミラAntonín Dvořák

「新世界」で有名なチェコの作曲家ドヴォルザークのオラトリオです。
ほとんど演奏されることはありませんが、ドヴォルザークが「スラブ舞曲」などを作曲した円熟期に書かれた隠れた名作です。
チェコに古くから伝わる聖ルドミラの伝説をモチーフにしている作品。
キリストFranz Liszt

ピアノ作品で有名な作曲家、リストの作曲したオラトリオの1つです。
グレゴリオ聖歌のコラールの要素を多く取り入れた作品で、歌詞は聖書やカトリックの典礼が基となっています。
リストは他にも「聖エリーザベトの伝説」と言うオラトリオも作曲しています。
ゲロンティアスの夢Edward Elgar

オーケストラ作品「威風堂々」で有名なイギリスの作曲家、エルガーが作曲したオラトリオです。
エルガーが32歳で結婚した時に枢機卿からもらった長編詩「ゲロンティアスの詩」から感銘を受けて作曲した、壮大でロマンチックな作品。
大洪水Michelangelo Falvetti

イタリア17世紀の作曲家ファルヴェッティが作曲したオラトリオ。
旧約聖書「ノアの箱舟」を題材とした台本で書かれていて、神が地上に大洪水をおこすことを決める場面、混乱する人々の様子、嵐で多くの人が死ぬ様子、箱舟に乗って生き残ったノア一族が神に感謝を捧げる場面が音楽で描かれます。
楽園とペリRobert Schumann

「トロイメライ」で有名なドイツの作曲家、シューマンによるオラトリオです。
オラトリオはキリスト教を題材としたテーマが多いですが、このオラトリオはペルシア世界が題材となっています。
罪を犯して楽園を追放されたペリ一族の子供が再び楽園に入ることを許されるために捧げものを探すという内容。
長崎Alfred Schnittke

ソビエト連邦のドイツ・ユダヤ系作曲家アルフレート・ガリエヴィチ・シュニトケがモスクワ音楽院の卒業制作として作曲したオラトリオです。
長崎の原子爆弾投下をモチーフにした作品で、島崎藤村の「朝」や米田栄作の「川よとわに美しく」をロシア語に直したものがテキストに使用されました。