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【クラシック】オラトリオの名曲。おすすめのクラシック音楽

荘厳なハーモニーが響き渡り、聖書の物語を音楽で表現する壮大な音楽形式「オラトリオ」。

その歴史はバロック時代にまで遡り、宗教音楽の最高峰として親しまれてきました。

今では教会だけでなくコンサートホールでも演奏される、クラシック音楽の重要なジャンルとして愛されています。

オラトリオの魅力は何と言っても合唱とオーケストラが織りなす圧倒的な音の厚みと迫力。

オペラとはまた異なる音楽の世界が広がっているのです。

この記事では、クラシック音楽の歴史に残る名作オラトリオをご紹介します。

【クラシック】オラトリオの名曲。おすすめのクラシック音楽(1〜10)

サムソン HWV.57 より「万軍の主よ、帰りたまえ」Georg Friedrich Händel

ヘンデル サムソン(オラトリオ) HWV.57 より 「万軍の主よ、帰りたまえ」 クラシック 作業用BGM
サムソン HWV.57 より「万軍の主よ、帰りたまえ」Georg Friedrich Händel

バロック音楽の巨匠、ゲオルク・フリードリヒ・ヘンデルによるオラトリオの名作『サムソン』。

その劇中で歌われるこの作品は、絶望の淵にいる英雄と、英雄を想う民の切実な祈りを描いています。

そんな本作の魅力は、アルト独唱による内省的な祈りが、やがて荘厳な合唱へと発展していく部分。

神への深い嘆願と、苦難のなかで希望を求める人々の想いを見事に表現した楽曲です。

1743年の初演時から高い評価を得ており、名歌手キャスリーン・フェリアーが残した1952年10月の録音は歴史的名盤として知られています。

荘厳な物語を持つクラシック音楽が好きな方はぜひ!

マタイ受難曲J.S.Bach

バッハ《マタイ受難曲》全曲 リヒター指揮(1958)
マタイ受難曲J.S.Bach

バロック音楽を代表するヨハン・ゼバスティアン・バッハが作曲した、受難オラトリオの最高峰と称される大作です。

二つの合唱とオーケストラが織りなす壮麗な音の建築は、まさに圧巻の一言。

この楽曲は、聖書の物語をなぞるだけでなく、登場人物の痛切な心情を映すアリアや、聴き手自身の祈りとなるコラールが深く胸に響きます。

1829年にメンデルスゾーンが再演し、バッハ再評価の大きなきっかけとなったことでも有名ですよね。

カール・リヒター指揮の名盤『Matthäus-Passion』をはじめ数々の録音が存在し、時代を超えて愛され続けています。

本作は、壮大な音楽の世界に身を委ね、深い感動に浸りたいときにぴったりの不朽の名作です。

ヨハネ受難曲J.S.Bach

Bach – St John Passion BWV 245 – Van Veldhoven | Netherlands Bach Society
ヨハネ受難曲J.S.Bach

荘厳なハーモニーと劇的な展開で、聖書の物語を音楽で表現する受難オラトリオの金字塔。

音楽の父ヨハン・ゼバスティアン・バッハによる本作は、福音史家の語りを軸に、激しく感情をぶつける群衆の合唱と、個人の深い嘆きや祈りを歌うアリアが交錯する構成なのです。

まるで壮大なオペラを聴いているかのような緊張感と、魂を静めるコラールの安らぎが同居する世界観に引き込まれますよね。

この大作は1724年4月7日にライプツィヒで初演され、今日ではBach Collegium Japanによるアルバム『J.S. Bach: St. John Passion, BWV 245』など数多くの名盤が存在します。

物語性豊かなクラシック音楽にじっくりと浸りたいとき、そのドラマティックな響きに心を委ねてみてはいかがでしょうか。

【クラシック】オラトリオの名曲。おすすめのクラシック音楽(11〜20)

オラトリオ「日蓮聖人」黛敏郎

黛敏郎:オラトリオ「日蓮聖人」(初演)
オラトリオ「日蓮聖人」黛敏郎

戦後の日本音楽界を代表する作曲家として知られる黛敏郎さん。

現代音楽のみならず映画音楽の分野でも活躍した音楽家です。

黛さんの作品のなかでも、仏教的世界観を西洋のオラトリオ形式で表現したこの大作は、まさに圧巻の一言に尽きます。

日蓮の生涯を「海・花・光・雪・山」の5部構成で描き、日本語の朗読と重厚な合唱、シンフォニックなオーケストラが一体となって壮大な物語を紡ぎだすのですね。

終盤、題目を反復しながら高揚していくクライマックスは、聴く者の魂を揺さぶるでしょう。

本作は、日蓮聖人第七百遠忌の記念事業として1982年4月に初演された作品です。

西洋音楽の枠組みに日本の精神性を融合させた、唯一無二の音楽体験を求める方にぜひ聴いていただきたい名曲です。

大洪水Michelangelo Falvetti

Michelangelo Falvetti – Il Diluvio Universale – Ecco l’Iride paciera | 2 variants (excerpts)
大洪水Michelangelo Falvetti

イタリア17世紀の作曲家ミケランジェロ・ファルヴェッティが作曲したオラトリオです。

旧約聖書「ノアの箱舟」を題材とした台本で書かれていて、神が地上に大洪水を起こすことを決める場面、混乱する人々の様子、嵐で多くの人が死ぬ様子、箱舟に乗って生き残ったノア一族が神に感謝を捧げる場面が音楽で描かれます。

1682年、島東部の海峡町メッシーナの大聖堂の楽長にファルヴェッティ就任した際、この『大洪水』は同年同地で初演されました。

勝利のユディータAntonio Vivaldi

Antonio Vivaldi – Juditha Triumphans – Arma, caedes, vindictae, furores
勝利のユディータAntonio Vivaldi

「四季」の作品で有名なイタリアの作曲家アントニオ・ヴィヴァルディのオラトリオです。

題名の通り勝利を思わせるような力強い音楽で始まります。

ヴィヴァルディが教えていたピエタ音楽院のために1716年に作曲され、ユディト記と言う女性の信仰を書く物語の音楽です。

「勝利のユゲータ」は唯一現存しているヴィヴァルディのオラトリオで、他にも3曲書いたとされているので消失しているために現在では聞けませんが、もし聞けたのなら聞いてみたいですね。

オラトリオ『使徒たち』 作品49Edward Elgar

Elgar The Apostles – BBC Symphony Orchestra – Gennady Rozhdestvensky (RFH, 1982)
オラトリオ『使徒たち』 作品49Edward Elgar

『威風堂々』といった作品でも知られるイギリスの作曲家、エドワード・エルガーのオラトリオ作品。

新約聖書を題材にした、上演時間およそ2時間にもおよぶ壮大な楽曲ですよね。

本作の聴きどころは、なんといっても登場人物たちの克明な心理描写にあるのかもしれません。

エルガーは、罪に苦悩するユダや救いを求めるマグダラのマリアの感情を、ワーグナーの影響を感じさせる緻密な動機を用いて表現しています。

古代の羊角笛ショーファールが鳴り響くなど、オーケストラと合唱ならではのドラマチックなダイナミクスを楽しめるのも魅力です。

1903年に初演された作品で、サー・マーク・エルダー指揮の演奏は2013年のBBCミュージック・マガジン・アワードで受賞するなど、現代でも高く評価されています。

物語性豊かなクラシックの世界に深く浸りたい方におすすめですよ。