ラヴェルのピアノ曲|難易度低め&さらっと弾ける作品を厳選!
ピアノ独奏曲、ピアノ協奏曲、オペラ、バレエ音楽、室内楽曲など、幅広いジャンルの作品を世に送り出したフランスの作曲家、モーリス・ラヴェル。
ドラマティックな要素よりも、気分や雰囲気の表現に重きを置いた「印象派」の作曲家として知られ、まるで絵画を音楽に表したような繊細で優美な作風で広く愛されています。
本記事では、ラヴェルのピアノ作品の中から、比較的難易度が低く気軽に取り組みやすい作品をご紹介します。
ラヴェルの作品は、繊細タッチや表現を磨いていきたい方にピッタリ!
ぜひ、心ひかれた曲からチャレンジしてみてくださいね。
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ラヴェルのピアノ曲|難易度低め&さらっと弾ける作品を厳選!
ボロディン風にMaurice Ravel

リヒャルト・ワーグナーやクロード・ドビュッシーのパロディ作品を手掛けた作曲家そしてモーリス・ラヴェルの友人でもあったアルフレード・カゼッラの依頼を受けて作曲された、爽やかなワルツ形式の楽曲。
『ボロディン風に』とあるように、ロシア5人組の一人であるアレクサンドル・ボロディンの作品を模倣した曲です。
明快なメロディで耳なじみのよい作品ですが、快活なテンポを保ったまま跳躍を含む左手を弾くためには、正確に音をつかむ練習が必要です。
ゆっくりのテンポで焦らず練習を積み重ねましょう。
亡き王女のためのパヴァーヌMaurice Ravel

テレビCMや映画の挿入歌として使用されており、モーリス・ラヴェルのピアノ作品の中で最も多く耳にする機会があるであろう『亡き王女のためのパヴァーヌ』。
パヴァーヌとは、16世紀から17世紀にかけて宮廷に普及していた舞踏の一種です。
初めて聴く人でも心地よく世界観に浸れ、印象派の美しさを感じられるこの作品は発表会曲としても人気で、それほど高難度ではありません。
しかし、優美さと繊細さを表現するためには、丁寧な練習が必要!
上品な雰囲気を出せるよう、角のないやわらかい音で演奏しましょう。
古風なメヌエットMaurice Ravel

モーリス・ラヴェルが20歳の頃、まだ「ラヴェルらしさ」を確立する前の作品である『古風なメヌエット』。
タイトルのとおり、どこかバロック音楽のような格式高さを感じさせる1曲です。
譜面は複雑に見え難解そうに感じられますが、全体的に難易度の高いラヴェルの作品の中では弾きやすい部類に入ります。
駆け出しの頃の作品ですが、緻密さや繊細さはやはりラヴェルの作品そのもの。
音を追うことだけにとらわれないよう、繰り返し練習して余裕のある演奏を目指しましょう。
マ・メール・ロワ 第5曲 妖精の園Maurice Ravel

ピアノ四手連弾組曲『マ・メール・ロワ』の第5曲『妖精の園』は、ヨーロッパに古くから伝わる古い民話『眠れる森の美女』をモチーフに作曲された作品。
眠りについた王女が王子の口づけで目を覚ます感動的なシーンが、キラキラと輝くアルペジオと希望や明るい未来を感じさせる和音で表現されています。
一度に鳴らす音数が多いため、和音をしっかりつかむことや和音で最も目立たせたいトップの音を響かせることが重要です。
大きな音を鳴らすだけにならないよう、ダイナミックな演奏を目指しつつも、練習は細かく分けて丁寧に行いましょう!
クープランの墓 第1曲 プレリュードMaurice Ravel

第一次世界大戦で犠牲となった知人たちへの追悼の思いが込められた、全6曲からなる『クープランの墓』。
1曲目を飾る『プレリュード』は、モーリス・ラヴェル作曲の四手連弾組曲『マ・メール・ロワ』をピアノ独奏用に編曲したジャック・シャルロ中尉にささげられた楽曲です。
軽やかな動きのある曲調は、バロックや古典派の前奏曲の雰囲気とどことなくリンクしているのを感じられます。
快活なテンポの中で音が濁ったり転んだりしないよう、指を独立させるトレーニングなどを取り入れながら練習してみてくださいね。
クープランの墓 第4曲 リゴドンMaurice Ravel

第一次大戦で多くの知人を失ったモーリス・ラヴェルが、彼らへの追悼の意を込めて作曲した『クープランの墓』。
第4曲の『リゴドン』は、ラヴェルの幼なじみだったゴーダン兄弟にささげられた楽曲で、プロヴァンス地方に由来する活発な舞曲「リゴドン」のリズムが使われています。
楽しかった幼なじみとの思い出を表現しているかのような快活さも、曲の背景を知ると切なく感じられますよね。
ぜひラヴェルの思いを想像しながら、演奏してみてください。