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【難易度低め】ラヴェルのピアノ曲|難易度低め&さらっと弾ける作品を厳選!

ピアノ独奏曲、ピアノ協奏曲、オペラ、バレエ音楽、室内楽曲など、幅広いジャンルの作品を世に送り出したフランスの作曲家、モーリス・ラヴェル。

ドラマティックな要素よりも、気分や雰囲気の表現に重きを置いた「印象派」の作曲家として知られ、まるで絵画を音楽に表したような繊細で優美な作風で広く愛されています。

本記事では、ラヴェルのピアノ作品の中から、比較的難易度が低く気軽に取り組みやすい作品をご紹介します。

ラヴェルの作品は、繊細タッチや表現を磨いていきたい方にピッタリ!

ぜひ、心がひかれた曲からチャレンジしてみてくださいね。

【難易度低め】ラヴェルのピアノ曲|難易度低め&さらっと弾ける作品を厳選!(11〜20)

高雅で感傷的なワルツ 第1ワルツ,Modéré(モデラート) ト長調Maurice Ravel

伝統的なワルツに、モーリス・ラヴェルらしい近代的な響きを融合させた組曲『Valses nobles et sentimentales』。

その幕開けを飾る第1曲は、優雅でありながらどこか物憂げな、不思議な気持ちにさせられる1曲です。

この楽曲は、1911年5月の初演で作曲者名を伏せて演奏され、その斬新さで聴衆を驚かせました。

華やかな舞踏会で踊りながらも、ふと心によぎる秘めた想い…そんな情景が目に浮かぶようです。

バレエ『Adélaïde, ou le langage des fleurs』としても知られています。

本作は、これまでのワルツのイメージを覆すような、リズムやハーモニーの面白さを感じたい方にぴったり!

華やかさの奥に潜む憂いを表現できるよう、角のないやわらかい音で演奏しましょう。

高雅で感傷的なワルツ 第6ワルツ,Vif(活発に)Maurice Ravel

シューベルトのワルツに倣ってモーリス・ラヴェルが作曲した、組曲の中の一曲です。

くるくると表情を変える万華鏡のように、活発で少しいたずらっぽい雰囲気に満ちています。

1911年5月の初演では作曲者名を伏せて演奏され、その斬新さから多くの聴衆が作者を当てられなかったそうです。

この楽曲は後に、バレエ『Adélaïde ou le langage des fleurs』の音楽としても使われました。

本作は、少々スリリングでユーモラスな舞踏会を描いたかのよう。

軽やかなスタッカートと滑らかなレガートの対比を意識しながら、リズムの面白さを表現するのがポイント!

短いながらも弾きごたえがあり、表現の幅を広げたい方にぴったりの一曲です。

組曲『マ・メール・ロワ』 より 第1曲「眠れる森の美女のパヴァーヌ」Maurice Ravel

ラヴェル: マ・メール・ロワ 1. 眠りの森の美女のパヴァーヌ Pf.寺田まり:MariTerada
組曲『マ・メール・ロワ』 より 第1曲「眠れる森の美女のパヴァーヌ」Maurice Ravel

イギリスに古くから伝わる童謡を題材に作曲されたピアノ四手連弾の組曲であり、連弾作品の中でも知名度の高い『マ・メール・ロワ』。

モーリス・ラヴェルはこの曲をベースに管弦楽組曲を制作しており、非常に人気が高いことから、作曲者本人の編曲ではないもののピアノ独奏用の楽譜も出版されています。

第1曲『眠りの森の美女のパヴァーヌ』はゆったりとした流れる平和な雰囲気が魅力的な楽曲。

連弾バージョンや管弦楽バージョンを聴いて、イメージを膨らませてから練習するのもオススメです!

夜のガスパール, M. 55: II. 絞首台Maurice Ravel

モーリス・ラヴェルが1908年に作曲したピアノ組曲『Gaspard de la nuit』の一曲で、ルイ・ベルトランの詩が描く荒涼とした情景を音で表現しています。

この楽曲の大きな特徴は、遠くで鳴り響く鐘の音を表す同じ音が、冒頭から最後まで150回以上も執拗に反復される点です。

この単調な響きに不気味な和音が重なり、聴く人を死の静寂が支配する瞑想的な世界へと誘います。

演奏する側は、この厳格なテンポと響きのバランスを保たないと、作品の持つ壮絶な陰鬱さを損ないかねない曲です。

本作はコンクールでも頻繁に取り上げられます。

悲しみの底にある静かな美しさに触れたい時に弾いてみてはいかがでしょうか。

亡き女王のためのパヴァーヌMaurice Ravel

Ravel – Pavane for a Dead Princess (Pavane pour une infante défunte)
亡き女王のためのパヴァーヌMaurice Ravel

ピアノ作品のモーリス・ラヴェルの名作を聞かれると、多くの方は『亡き女王のためのパヴァーヌ』をイメージするのではないでしょうか?

本作は前衛的な音楽性で現代音楽に多大な影響をもたらした作曲家、ラヴェルの名作で、生前、この楽曲に対する評価を明言してこなかったのですが、晩年になってからはこの楽曲に対する特別な思いを述べています。

弾きやすくさらって弾けるかというと難しいですが、ラヴェルを代表とする作品ですので練習してさらっと弾ける段階まで弾き込んでレパートリーに加えたい1曲です。

ボレロMaurice Ravel

ラヴェル:ボレロ ピアニスト 近藤由貴/Ravel: Bolero Piano, Yuki Kondo
ボレロMaurice Ravel

1900年代を代表するフランスの偉大な作曲家、モーリス・ラヴェル。

現代的な音楽への取り組みは現在でも多くのアーティストに影響を与えています。

そんなラヴェルの作品のなかでも、特にわかりやすく弾きやすい曲はこちらの『ボレロ』です。

CMやテレビ番組などでも頻繁に使用される楽曲のため、誰しも一度は耳にしたことがあると思います。

左手の伴奏に慣れてしまえば、簡単に弾けるのでさらって弾きたいラヴェルの曲としておすすめです。

【難易度低め】ラヴェルのピアノ曲|難易度低め&さらっと弾ける作品を厳選!(21〜30)

古風なメヌエットMaurice Ravel

ラヴェル/古風なメヌエット/演奏:金田真理子
古風なメヌエットMaurice Ravel

モーリス・ラヴェルが20歳の頃、まだ「ラヴェルらしさ」を確立する前の作品である『古風なメヌエット』。

タイトルのとおり、どこかバロック音楽のような格式高さを感じさせる1曲です。

譜面は複雑に見え難解そうに感じられますが、全体的に難易度の高いラヴェルの作品の中では弾きやすい部類に入ります。

駆け出しの頃の作品ですが、緻密さや繊細さはやはりラヴェルの作品そのもの。

音を追うことだけにとらわれないよう、繰り返し練習して余裕のある演奏を目指しましょう。