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昭和40年代の日本のヒット曲

昭和40年代の日本と言えば、後に「いざなぎ景気」と言われる高度経済成長期に突入したり、1970年(昭和45年)には大阪万博が開催されたりと、非常に活気にあふれていた時代だったようなイメージがあります。

また、音楽的にもエレキギターのブーム、グループサウンズブーム、フォークソングブーム等の中から後の日本の音楽シーンに強く影響を与え、そしてまたリスナーの方たちの記憶に残る作品たちが数多く生まれた時代でした。

本特集では、そんな日本の昭和40年代の名曲たちをご紹介します。

当時をリアルタイムでご経験された方にも後追い世代の方にもお楽しみいただけるよう、できるだけ幅広く選曲してみました。

ぜひお楽しみくださいませ。

昭和40年代の日本のヒット曲(1〜10)

君といつまでも加山雄三

永遠の若大将(?

)加山雄三さんの通算5作目のシングルで1965年(昭和40年)12月リリース。

当時、300万枚を超えるセールスを記録し、1966年の第8回日本レコード大賞を受賞しました。

また同曲は加山さんご本人が主演された映画『エレキの若大将』主題歌をはじめとして、その他にも多くの映画やTVドラマ等でも使用されています。

間奏パートで入るセリフパートの最初の言葉は流行語にもなりました。

これはリアルタイム世代でない方でもご存知の方が多いのではないでしょうか。

筆者が今、本稿を書くためにこの曲を聴いて思うのは、やはりなんと言っても加山さんの非常に説得力と深みのある歌声!

美しいメロディと歌詞の情景描写も手伝って、夕暮れの情景が目に浮かぶようです。

まさに時代を超えた名曲ですね!

白いブランコビリーバンバン

菅原孝さん、菅原進さんのご兄弟による日本のフォークユニット、ビリーバンバンのファーストシングルで、リリースは1969年(昭和44年)1月。

デビューシングルでありながら20万枚を超えるセールスを記録し、同ユニットは一躍、日本のフォークユニットの代表のような存在になりました。

今、本稿を書くためにこの曲を聴いていますが、今の楽曲にはない、とてもシンプルなメロディと構成ながらすごく耳に残る魅力があって、当時をリアルタイムで知らない自分が聴いても、好セールスを記録した理由が納得できる気がします。

ストリングスのアレンジも綺麗でステキですよね。

懐かしい情景が浮かぶような歌詞と共にお楽しみください。

涙の連絡船都はるみ

1965年に発売された、都はるみさんの大ヒットソングです。

作詞は関沢新一さん、作曲は市川昭介さん。

失恋の痛みや別れの悲しみを連絡船というテーマに託して表現しています。

寂しさに耐え切れず、独り港にやってきた女性の前を悠々と行き交う連絡船。

別れた男性を思いながら船を眺める切ない情景が目の前に浮かんできます。

過去の悲しい恋愛を思い出して、うるっとしてしまう方もいらっしゃるのでは?

本作は1966年に映画化され、都はるみさん自身も出演しました。

昭和40年代の日本のヒット曲(11〜20)

恋の季節ピンキーとキラーズ

ピンキーとキラーズのデビューシングルで1968年(昭和43年)7月リリース。

ボサノヴァ調のリズムの上にシンプルながら印象的なメロディが踊る名曲ですね!

当時、まだこういうラテン調のリズムを導入した歌謡曲の楽曲は少なかったと思いますので、リアルタイム世代の方にとってはとても新鮮に感じられたのではないでしょうか。

ボーカルを務める今陽子さんの歌唱力、歌唱表現力も非常に秀逸ですね。

個人的には、キラーズという、一瞬「ヘヴィメタルバンド!?」と思ってしまうようなバンド名の由来が一番気になるところですなんですけどね(笑)。

霧の摩周湖布施明

布施明さんの通算5作目のシングルで、1966年(昭和41年)12月リリース。

ちなみに作曲は昭和の大作曲家、平尾昌晃さんで、この楽曲で第9回(1967年度)レコード大賞の作曲賞を受賞されました。

布施明さんと言えば、筆者なんかはちょっとカンツォーネ風のダイナミックな歌声が特徴的なシンガーさんという印象が強いのですが、この音源で聴ける非常に若々しい歌声に少し驚きと新鮮さを感じてしまいました。

まさにタイトル通り、霧の夜に浮かぶ北海道の摩周湖の冷たい空気感まで伝わってくる昭和の名曲ですね。

帰ってきたヨッパライザ・フォーク・クルセダーズ

日本のフォークグループ、ザ・フォーク・クルセダーズのデビューシングルで1967年(昭和42年)12月リリース。

特殊加工(?

)されたボーカルパートと奇想天外な歌詞がすごく印象的な昭和の名曲ですね。

このボーカルパートの加工、現代のスタジオテクノロジーならピッチ修正プラグインなどを使うことで簡単に実現できますが、そんなスタジオテクノロジーもなかった時代によくやったなぁ…というのが、普段からスタジオワークでサウンドメイクしている立場からの筆者の素直な感想です(笑)。

おそらくテープの早回しによるものと思いますが、バックトラックとの微妙なテンポやピッチの調整など非常に難しかったであろうことは想像に難くないですね。

ま、そんな専門的なことはともかく、聴き流しているだけでも楽しい気持ちにさせてくれる名曲なので、ぜひお楽しみください!

神田川南こうせつ & かぐや姫

南こうせつとかぐや姫の5作目のシングルで1973年(昭和48年)9月リリース。

作詞を担当された喜多條忠さんが、早稲田大学在学中に恋人と神田川近くの アパートで暮らした思い出を歌詞にして、それが当時の若者の共感を呼んで、同グループを代表するヒット曲になりました。

ちなみに160万枚を超えるセールスを記録しているそうです。

メロディ、アレンジ、歌詞ともに切なさいっぱいの楽曲で、それだけこの曲への共感者がいたことも納得の名曲です。

曲中、歌のバックに入るヴァイオリンのカウンターラインもまたこの楽曲の切ない世界観をより引き立ててくれていて、絶妙なアレンジセンスを感じさせてくれているように感じます。