昭和40年代の日本のヒット曲
昭和40年代の日本と言えば、後に「いざなぎ景気」と言われる高度経済成長期に突入したり、1970年(昭和45年)には大阪万博が開催されたりと、非常に活気にあふれていた時代だったようなイメージがあります。
また、音楽的にもエレキギターのブーム、グループサウンズブーム、フォークソングブーム等の中から後の日本の音楽シーンに強く影響を与え、そしてまたリスナーの方たちの記憶に残る作品たちが数多く生まれた時代でした。
本特集では、そんな日本の昭和40年代の名曲たちをご紹介します。
当時をリアルタイムでご経験された方にも後追い世代の方にもお楽しみいただけるよう、できるだけ幅広く選曲してみました。
ぜひお楽しみくださいませ。
昭和40年代の日本のヒット曲(1〜10)
白いブランコビリーバンバン

菅原孝さん、菅原進さんのご兄弟による日本のフォークユニット、ビリーバンバンのファーストシングルで、リリースは1969年(昭和44年)1月。
デビューシングルでありながら20万枚を超えるセールスを記録し、同ユニットは一躍、日本のフォークユニットの代表のような存在になりました。
今、本稿を書くためにこの曲を聴いていますが、今の楽曲にはない、とてもシンプルなメロディと構成ながらすごく耳に残る魅力があって、当時をリアルタイムで知らない自分が聴いても、好セールスを記録した理由が納得できる気がします。
ストリングスのアレンジも綺麗でステキですよね。
懐かしい情景が浮かぶような歌詞と共にお楽しみください。
恋の季節ピンキーとキラーズ

ピンキーとキラーズのデビューシングルで1968年(昭和43年)7月リリース。
ボサノヴァ調のリズムの上にシンプルながら印象的なメロディが踊る名曲ですね!
当時、まだこういうラテン調のリズムを導入した歌謡曲の楽曲は少なかったと思いますので、リアルタイム世代の方にとってはとても新鮮に感じられたのではないでしょうか。
ボーカルを務める今陽子さんの歌唱力、歌唱表現力も非常に秀逸ですね。
個人的には、キラーズという、一瞬「ヘヴィメタルバンド!?」と思ってしまうようなバンド名の由来が一番気になるところですなんですけどね(笑)。
いいじゃないの幸せならば佐良直美

昭和40年代の日本を代表する名曲の一つが、佐良直美さんの大ヒット曲であるこちらです。
当時の社会規範に縛られない自由な生き方を歌った歌詞が、多くの人々の心に響きました。
1969年7月にリリースされたこの曲は、同年の第11回日本レコード大賞で大賞を受賞。
女性歌手初の快挙でした。
本作は、木の実ナナさんや桑田佳祐さんなど、さまざまなアーティストによってカバーされ、世代を超えて愛され続けています。
自分らしさを大切にしたい人や、人目を気にせず幸せを追求したい人にオススメの1曲です。
佐良直美さんの柔らかな歌声に包まれながら、自分の幸せについて考えてみるのはいかがでしょうか。
昭和40年代の日本のヒット曲(11〜20)
夜明けのスキャット由紀さおり

昭和40年代を代表する楽曲の一つで、聴くと思わずワクワクしてしまいます。
スキャット唱法で軽快に歌い上げられるメロディは、夜明け前の清々しい空気を感じさせてくれるような爽やかさがありますよね。
この曲が1969年にリリースされた後の大ヒットにより、由紀さおりさんは一躍スターの仲間入り。
同年のNHK紅白歌合戦に初出場を果たし、日本レコード大賞では作詞賞を受賞するなど、数々の快挙を成し遂げました。
朝の通勤や通学時に聴けば、一日を前向きな気持ちで過ごせそうです。
夜明け前の静寂を破るように、元気いっぱいに歌い上げるこの曲を聴いて、新しい一日の始まりを気持ちよく迎えてみてはいかがでしょうか?
君といつまでも加山雄三

永遠の若大将(?
)加山雄三さんの通算5作目のシングルで1965年(昭和40年)12月リリース。
当時、300万枚を超えるセールスを記録し、1966年の第8回日本レコード大賞を受賞しました。
また同曲は加山さんご本人が主演された映画『エレキの若大将』主題歌をはじめとして、その他にも多くの映画やTVドラマ等でも使用されています。
間奏パートで入るセリフパートの最初の言葉は流行語にもなりました。
これはリアルタイム世代でない方でもご存知の方が多いのではないでしょうか。
筆者が今、本稿を書くためにこの曲を聴いて思うのは、やはりなんと言っても加山さんの非常に説得力と深みのある歌声!
美しいメロディと歌詞の情景描写も手伝って、夕暮れの情景が目に浮かぶようです。
まさに時代を超えた名曲ですね!
神田川南こうせつ & かぐや姫

南こうせつとかぐや姫の5作目のシングルで1973年(昭和48年)9月リリース。
作詞を担当された喜多條忠さんが、早稲田大学在学中に恋人と神田川近くの アパートで暮らした思い出を歌詞にして、それが当時の若者の共感を呼んで、同グループを代表するヒット曲になりました。
ちなみに160万枚を超えるセールスを記録しているそうです。
メロディ、アレンジ、歌詞ともに切なさいっぱいの楽曲で、それだけこの曲への共感者がいたことも納得の名曲です。
曲中、歌のバックに入るヴァイオリンのカウンターラインもまたこの楽曲の切ない世界観をより引き立ててくれていて、絶妙なアレンジセンスを感じさせてくれているように感じます。
バラが咲いたマイク眞木

マイク眞木さんのファーストシングルで、1966年(昭和41年)4月リリース。
これもまた非常にシンプルなメロディーとアレンジが印象的な昭和の日本のフォークソングの名曲ですね。
当時の録音テクノロジーの環境等の理由でアコースティックギターの音など決してHi-Fiとは言えないサウンドですが、それがまたこの曲の暖かい世界観をとても効果的に演出している気がします。
聴いているだけでバラが咲く春の暖かい日差しを感じさせてくれる…そんな楽曲ではないでしょうか。