【昭和50年代】邦楽のヒット曲まとめ
昭和50年代と言えば、日本が見事に第二次世界大戦からの戦後復興を果たし一気にバブル経済へと向かう…そんな活気に溢れた時代でした。
音楽関連でも、シンセサイザーやシーケンサーの開発~普及、マルチトラックレコーダーの高性能化等、音源制作でそれまでになかったサウンドや表現手法がたくさん生まれた時代だったように思います。
そんな時代背景を反映してか、ヒット曲もまさに百花騒乱!! 演歌からニューミュージックまで非常に多岐に渡るジャンルのヒット曲が生み出されました。
そんな群雄割拠の中、生き抜いて現代まで聴き継がれる名曲の数々、ぜひお楽しみいただければと思います。
【昭和50年代】邦楽のヒット曲まとめ(1〜10)
ツッパリ・ハイ・スクール・ロックン・ロール(登校編)横浜銀蝿

ツッパリ気質な高校生と親の関係を軽快なロックンロールで描いた、1981年1月に発売されたシングルです。
七・七・七・五調の歌詞が生み出すリズム感が心地よく、反抗期の若者の内面をコミカルに表現しています。
不良のスタイルや行動を詳細に描写しながらも、母親への思いやりや自分の生き方を模索する姿勢が垣間見える奥深い作品です。
2008年にはサントリーの缶チューハイ「カロリ。」のCMで起用され、2011年には新垣結衣さんが出演するアサヒ飲料「十六茶」のCMでカバーされるなど、時代を超えて愛され続けています。
現代風の簡単な振り付けをつけたダンス動画をSNSに投稿するのがはやっている1曲です。
青い瞳ジャッキー吉川とブルー・コメッツ

哀愁を帯びたメロディーと心揺さぶるバンドサウンドが融合した名曲です。
グループサウンズ黎明期の1966年3月に英語版、7月に日本語版として公開された本作は、北国の風景と旅路の果てに出会った女性との切ない恋を描いています。
ジャッキー吉川とブルー・コメッツは10万枚以上のセールスを記録した英語版に続き、日本語版では50万枚を超える大ヒットを記録。
第17回NHK紅白歌合戦への出場を果たし、GSブームの火付け役となりました。
洗練された演奏とハーモニーが織りなす音世界は、恋心や青春の思い出に浸りたい方にオススメの一曲です。
きみの朝岸田智史

岸田智史(現、岸田敏志)さんの通算8作目のシングルで、1979年(昭和54年)3月リリース。
岸田さんご自身も出演されたTBSのテレビドラマ『愛と喝采と』の挿入歌に採用されていました。
優しいピアノフレーズのイントロが始まり、その上に乗ってくる岸田さんの優しく透明感のある歌声が朝の空気感を強く感じさせてくれます。
しかし、ただ爽やかな朝の描写というだけではなく、Bメロ部分の歌詞など、とても深く重いものを感じさせてくれるところもあり、とてもドラマティックな楽曲であるような気もします。
これもまたまごうことなき昭和の名曲!
ぜひお楽しみください!
チャンピオンアリス

アリスの通算14作目のシングルで、1978年(昭和53年)12月リリースされ、アリス最大のヒット曲となりました。
当時のニューミュージックブームの牽引役になったような印象のアリスですが、オリコントップを獲得したのは、この曲だけだそうです。
楽曲冒頭部分、谷村新司さんと堀内孝雄さんが交互にリードボーカルを取る形で進行しますが、ここで両名のシンガーとしての魅力の違いを強調して演出して、その後の2人のコーラスによるサビで盛り上がる…というとても秀逸なボーカルアレンジのされた名曲ですね!
贈る言葉海援隊

武田鉄矢さん率いる海援隊の通算16作目のシングルで、1979年(昭和54年)11月リリース…と、そんな説明をするよりも、昭和の大ヒットドラマ「3年B組 金八先生」第一シリーズの主題歌と言った方が早いですよね!
筆者は同番組の放送当時、まだ小学6年生でしたが、小学校の卒業式でこの曲が流された途端に涙が溢れ出たことを今でもはっきりと覚えています。
当時をリアルタイムで過ごされた方の中には、同じようなご経験のある方もきっと多いのでは?
そんなことからも、リリースから40年以上経った今でも、卒業式の定番ソングのひとつになっているようですね。
とても暖かい昭和の名曲です!
君は薔薇より美しい布施明

布施明さんの通算42作目のシングルで、リリースは1979年(昭和54年)1月。
1979年度春のカネボウ化粧品のコマーシャルソングに起用されていました。
ちなみに作曲を担当されたのは、当時飛ぶ鳥を落とす勢いだったゴダイゴでキーボードを担当されていたミッキー吉野さん。
バックトラックの演奏にもゴダイゴのメンバーさんたちが参加されています。
まさに春の陽射しを感じさせるような明るく爽やかなメロディの上に、布施さんの少しカンツォーネ風でダイナミックなボーカルが映える名曲です。
こういうスタイルのシンガーさんって、今はあまり見かけないので、そういう意味でも今の時代にあらためて再評価されてもいい楽曲なのではないでしょうか。
青葉城恋歌さとう宗幸

さとう宗幸さんのメジャーデビューシングルで1978年(昭和53年)5月リリース。
青葉城とは宮城県仙台市の仙台城のことですが、この叙情的なメロディと歌詞で構成された曲を聴いているだけで、仙台の城下町の風景が目に浮かんでくるようで、心が洗われたような気持ちにさせてくれる昭和の名曲のひとつですね。
さとう宗幸さんは1949年(昭和24年)生まれだそうですが、ということはこの曲のリリース時は29歳!
とても20代とは思えないような大人なムードの漂う深みのある歌声には、今、本稿を書くためにあらためて聴いていても驚いてしまいます。
さとうさんの他、何人、何組かのアーティストさんにもカバーされ、いくつものバージョンがリリースされているので、ご興味のある方はリサーチして聴き比べてみるのも楽しいかもしれないですよ!