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名作が勢ぞろい|春を感じさせるピアノ曲

ピアノ曲には春をテーマにした名曲がたくさん存在します。

メンデルスゾーンの『春の歌』からランゲの『花の歌』など、挙げればキリがありませんよね。

今回はそんな春のピアノ曲のなかでも、名作との呼び声が高い作品をピックアップしました。

作品の魅力や製作背景、さらには演奏難易度など、さまざまな観点から解説していますので、ピアノを弾く方もそうでない方も楽しんでいただけると思います。

それではごゆっくりとお楽しみください。

名作が勢ぞろい|春を感じさせるピアノ曲(11〜20)

春の歌Antonín Dvořák

A.ドボルザーク: “春の歌”, 詩的な音画 No.4, Op.85, B.161 pf.伊藤仁美
春の歌Antonín Dvořák

アントニン・ドヴォルザークの名曲『春の歌』。

本作は『詩的な音画 Op.85 B.161』に収録されています。

ドヴォルザークといえば、流れるような美しいメロディーが印象的ですが、『春の歌』もそういった作品と同じく、軽やかで流れるようなメロディーが特徴です。

演奏者にとっては右手も左手も激しい楽曲ですが、聴いている分にはそういった激しさを感じないと思います。

優雅な朝を迎えたい時のBGMにオススメです。

ぜひチェックしてみてください。

エチュード第13番変イ長調Op.25-1「エオリアンハープ」Frederic Chopin

ショパン – エチュードOp.25-1「エオリアンハープ」Chopin:Etude Op.25 No.1 “Aeolian Harp” – クラシックピアノ- CANACANA
エチュード第13番変イ長調Op.25-1「エオリアンハープ」Frederic Chopin

春の息吹を感じさせるこの曲は、流麗なアルペジオの連続が特徴的です。

右手が奏でる絶え間ない音の流れは、まるで風に揺れるハープの音色のよう。

その中に左手で紡がれる繊細な旋律が織り込まれ、牧歌的な風景を思い起こさせます。

1836年から1837年にかけて作曲されたこの作品は、技術的な練習曲でありながら、深い音楽的表現を追求しています。

演奏時間は約2分30秒ですが、その短い時間に芸術性と技巧が凝縮されています。

ピアノ学習者はもちろん、美しい音楽に心を癒されたい方にもおすすめの1曲です。

愛の夢Franz Liszt

「愛の夢」弾き直してみた/リスト/Liebestraume No.3/ピアノ/piano/CANACANA
愛の夢Franz Liszt

ロマン派を代表する作曲家、フランツ・リストが手掛けたこの名曲。

もともとは3つの歌曲からなる作品集で、1850年にリスト本人によってピアノ独奏用に編曲されました。

本作の魅力は、技巧的な要素とロマンティックな音色が織りなす調和にあります。

聴く人の心を打つ美しいメロディーは、演奏者に豊かな表現の機会をもたらします。

リストの恋愛経験や当時の心情が反映されているとも言われ、愛の重要性と限界について考えさせられる内容となっています。

ピアノを愛する方々にぜひおすすめしたい一曲です。

Frederic Chopin

ピアニストを悩ませる楽曲から聞き手に癒やしを与える楽曲まで、多くの名曲を残してきたフレデリック・ショパン。

多くあるショパンの作品のなかでも、特に春にピッタリな1曲としてオススメしたいのが、こちらの『春』。

ト短調にまとめられた本作は、やや物悲しい曲調に仕上げられているものの、春という季節の淡さを見事に表現しています。

特に日本は春と秋が短い国なので、この旋律はよりしっくりと来るのではないでしょうか?

朝からどんよりと雲がただよい、パラパラと雨が降ってくる。

そんな春のシチュエーションにピッタリな1曲です。

花の歌Gustav Lange

「花の歌」ランゲ《ピアノ発表会におすすめの曲》G.Lange “Blumenlied(Flower Song)” Piano – CANACANA
花の歌Gustav Lange

華やかで軽快な旋律が魅力のグスタフ・ランゲ。

1830年生まれのランゲは、ベルリンを中心に活躍した作曲家です。

約500曲ものピアノ作品を残したランゲですが、中でも春の息吹を感じさせるこの楽曲は、多くのピアノ愛好家に愛されています。

優雅で軽やかな曲調は、聴く人の心を優しい気持ちにさせます。

演奏難易度はそれほど高くありませんが、細やかな表現力が求められる一曲。

ペダルワークにも工夫が必要で、演奏者の技術向上にぴったりです。

美しいメロディーと爽やかな雰囲気を楽しみたい方におすすめの作品ですよ。

愛のワルツMoritz Moszkowski

モシュコフスキ: 春、5つの小品,Op.57 5. 愛のワルツ pf.林川崇:Hayashikawa,Takashi
愛のワルツMoritz Moszkowski

モーリッツ・モシュコフスキの名作『春、5つの小品』の1つとして知られる名曲『愛のワルツ』。

春にまつわるタイトルではないものの、作品全体が春をテーマにしているため、本作には春をイメージさせるフレーズが多く登場します。

繊細なタッチが必要とされる楽曲のため、演奏家にとっては悩ましい作品ですが、聞き手にとっては春の穏やかで淡い雰囲気を感じさせるすばらしい作品です。

中盤からやや重厚なメロディーに転調する部分からは、別れなども多い春の悲しげな側面をイメージできますね。

名作が勢ぞろい|春を感じさせるピアノ曲(21〜30)

ソナチネ 第1番 第1楽章 Op.20-1Friedrich Kuhlau

ソナチネ 第1番 第1楽章 Op.20-1 / クーラウ / ピアノ / Sonatina No.1 in C-Dur Op.20-1 / Kuhlau / Piano / CANACANA
ソナチネ 第1番 第1楽章 Op.20-1Friedrich Kuhlau

明快な構成と親しみやすい旋律が魅力のハ長調の楽曲です。

快活なテンポと明瞭な旋律が特徴で、1819年にライプツィヒで出版された本作は、心が弾むような輝かしい雰囲気を持っています。

第1楽章では、ソナタ形式の中に明るく力強い主題が織り込まれ、滑らかな歌唱的なメロディーとともに展開されていきます。

フレーズの一つ一つに込められた希望に満ちた表情や、子供の成長を象徴するような躍動感のあるリズムが印象的です。

クリアな音色と適度なダイナミクスの変化を意識して演奏すると、より豊かな表現が可能になります。

古典派音楽の魅力を存分に味わいたい方や、明るく華やかな曲調を好む方におすすめの一曲です。