春の訪れを感じると、ふと耳にしたくなるのがピアノの音色ではないでしょうか。
やわらかな旋律が、花がほころぶ景色や暖かな風をそっと思い出させてくれますよね。
ピアノのために書かれた曲の中には、多く春の情景を描いた名曲が残されています。
この記事では、春にぴったりのピアノ曲を幅広くご紹介していきます。
聴くだけで春という季節の空気をまとえるような珠玉の作品ばかりですので、ぜひお気に入りの一曲を見つけてみてください!
【ピアノ】名作が勢ぞろい|春を感じさせるピアノ曲(1〜10)
ジュ・トゥ・ヴErik Satie

フランスの異端児とも呼ばれる作曲家、エリック・サティさん。
『ジムノペディ』のような静かな楽曲が有名ですが、春の陽気に誘われるような愛らしい作品も残しています。
なかでも春にピッタリな1曲としてオススメしたいのが本作。
元々はシャンソンとして1902年11月ごろに登録された本作ですが、現在ではピアノソロとしても広く愛されています。
「あなたが欲しい」という情熱的な意味を持ちながらも、曲調は優雅で親しみやすいワルツです。
映画『Paris Can Wait』のサウンドトラックにも収録されるなど、映像作品との相性も抜群ですね。
心地よい3拍子のリズムは、春の午後のティータイムにいろどりを添えてくれることでしょう。
Spring久石譲

映画音楽の巨匠として世界的に知られる久石譲。
オーケストラによる壮大な楽曲が印象的ですが、生活に寄り添う親しみやすいピアノ作品にも定評があります。
なかでもオススメしたいのが、アルバム『FREEDOM PIANO STORIES 4』に収録されている本作。
Benesse「進研ゼミ」のCMソングに起用され2005年1月当時に発売された本作は、新しい生活が始まる春の期待と緊張感を見事に表現しています。
軽やかなピアノの音色が心地よく、これから何かが始まる予感に満ちた楽曲なので、勉強や仕事の前のBGMにはもってこいですね。
明るさのなかにほんのりとした切なさも感じられ、春という季節の二面性を描き出しているすばらしい作品です。
24の前奏曲 ト長調 作品28 – 3Frederic Chopin

非常に短い24の小品が集められたフレデリック・ショパンのアルバム『24の前奏曲』。
多くある収録作のなかでも、春のきらめきを感じさせる1曲として紹介したいのが、第3曲にあたるト長調の本作です。
1839年1月には曲集の完成を伝える手紙が書かれており、本作もその時期に仕上げられました。
わずか1分にも満たない短い演奏時間のなかには、雪解け水のように流れる左手の伴奏と、軽やかに舞う右手の旋律が見事に凝縮されています。
粒立ちのよいタッチが求められるため演奏家にとっては悩ましい作品ですが、聴き手にとっては春の穏やかで明るい雰囲気を感じさせるすばらしい作品です。
春の歌Felix Mendelssohn

絵画のように色彩が豊かな曲想に定評のある作曲家、フェリックス・メンデルスゾーン。
1842年に作曲された本作は、メンデルスゾーンの代表作品である『無言歌集』の中でも特に人気が高く、発表会やコンサートで頻繁に演奏されています。
穏やかで華やかな曲調に仕上げられた作品ですが、美しいアルペジオを弾きこなすには、細やかな練習の積み重ねが必要です。
といっても、テンポはゆったりとしているため、あまり難しいと身構えなくても大丈夫。
春の訪れを音楽に込めた本作は、聴衆の心をつかむ魅力にあふれています。
発表会でも聴き映えする華やかな楽曲なので、ぜひ挑戦してみてください。
ソナチネ 第2楽章 Mouvement de MenuetMaurice Ravel

1906年3月に初演された『ソナチネ』は、モーリス・ラヴェルさんの洗練された美意識が凝縮された作品の一つです。
第2楽章は、古風なメヌエットの形式を借りつつ、春の柔らかな日差しを思わせる変ニ長調の響きが印象的な名曲。
ジョージ・バランシンのバレエ『The Night Shadow』にも使用されており、優雅な舞曲のステップを感じさせながらも、どこか切ない余韻を残します。
音の粒を美しくそろえ、過度な感情表現よりも内面的な響きを大切にして演奏するのがポイントです。
派手さはありませんが、ピアノの繊細な音色をじっくりと味わいたい方には、心に染み入るステキな1曲となるでしょう。
春の洪水 Op14-11Sergei Rachmaninov

ロシアを代表する作曲家、セルゲイ・ラフマニノフさんが1896年に出版した歌曲集『12 Romances』。
1896年に出版された、若き情熱あふれる作品です。
そのなかの第11曲として収録されているのが本作です。
もともとは歌曲ですが、非常に高度な技術を要する激しくうねるピアノパートが特徴で、まるで雪解け水がせきを切って押し寄せるような迫力があります。
穏やかな春というよりは、生命力にあふれた力強い春を感じたい方にオススメです。
冬から春へと変わる劇的な瞬間を味わいたい方は、ぜひチェックしてみてください。
ライラック Op21-5Sergei Rachmaninov

ロシア後期ロマン派を代表する偉大な作曲家、セルゲイ・ラフマニノフさん。
彼の数ある名作のなかでも、春の季節にオススメしたいのが本作です。
もともとは1902年の4月ごろに歌曲として作曲された作品ですが、のちにラフマニノフ自身の手によってピアノ独奏版へと編曲されました。
ライラックの花むらに幸福を探すという原曲の歌詞の世界観が、ピアノの繊細なタッチで見事に表現されています。
朝露に濡れた花びらのようなキラキラとした高音部は、聴く人の心を春の喜びに誘うでしょう。
結婚を控えた幸福な時期に書かれた本作は、優美でロマンティックな春の情景に浸りたい方には、まさにうってつけの作品ですね。








