ピアノ曲には春をテーマにした名曲がたくさん存在します。
メンデルスゾーンの『春の歌』からランゲの『花の歌』など、挙げればキリがありませんよね。
今回はそんな春のピアノ曲のなかでも、名作との呼び声が高い作品をピックアップしました。
作品の魅力や製作背景、さらには演奏難易度など、さまざまな観点から解説していますので、ピアノを弾く方もそうでない方も楽しんでいただけると思います。
それではごゆっくりとお楽しみください。
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名作が勢ぞろい|春を感じさせるピアノ曲(1〜10)
春の歌Felix Mendelssohn

絵画のように色彩が豊かな曲想に定評のある作曲家、フェリックス・メンデルスゾーン。
1842年に作曲された本作は、メンデルスゾーンの代表作品である『無言歌集』の中でも特に人気が高く、発表会やコンサートで頻繁に演奏されています。
穏やかで華やかな曲調に仕上げられた作品ですが、美しいアルペジオを弾きこなすには、細やかな練習の積み重ねが必要です。
といっても、テンポはゆったりとしているため、あまり難しいと身構えなくても大丈夫。
春の訪れを音楽に込めた本作は、聴衆の心をつかむ魅力にあふれています。
発表会でも聴き映えする華やかな楽曲なので、ぜひ挑戦してみてください。
野ばらに寄す 作品51−1(森のスケッチ)Edward MacDowell

アメリカを代表するロマン主義音楽の作曲家の作品です。
春の野原に咲く一輪の野ばらをイメージさせる、シンプルで美しい旋律が特徴的。
わずか1分30秒ほどの短い曲ですが、その中に込められた情感は深く、聴く人の心に静かな感動を与えます。
1896年に作曲されたこの曲は、ニューハンプシャー州の自然からインスピレーションを得たとされています。
フルートやオーボエなどさまざまな楽器で編曲されており、結婚式やリラックスした場面でも演奏されることが多い曲です。
クラシック音楽に興味があるけれど難しそうと感じている方にもおすすめの1曲。
ゆったりとした気分で聴いてみてはいかがでしょうか。
春がきて、桜が咲いて中田喜直

日本の四季を音楽で描いた組曲『日本の四季』の第1曲。
春の訪れと桜の開花を祝う喜びが表現されています。
ピアノ連弾の形式で、2人の奏者が協力して春の情景を鮮やかに描写。
日本の春を象徴する複数の旋律が巧みに織り交ぜられ、桜の花びらが舞い散る様子や春の穏やかな空気感を感じさせる美しい旋律が特徴的です。
日本の伝統的な旋律と現代音楽の要素が融合した叙情的な作品で、日本の春を感じたい方におすすめです。
春に寄すEdvard Grieg

ノルウェーのロマン派を代表する作曲家、エドヴァルド・グリーグ。
グリーグの『抒情小曲集』に収録されたこの作品は、まさに春の訪れを感じさせる名曲です。
グリーグはデンマーク滞在中にこの曲を作曲したそうですが、故郷ノルウェーの美しい自然を思い描いていたのでしょう。
繊細なタッチが要求される本作は、新芽が芽吹くような優しさと、雪解け水のような清らかさを感じさせます。
ピアノ愛好家の皆さんにぜひおすすめしたい一曲。
NHKの「名曲アルバム」でも2021年3月に取り上げられました。
主旋律と伴奏のバランスを意識しながら、春の息吹を表現してみてはいかがでしょうか?
鱒(リスト編曲)Franz Schubert

フランツ・シューベルトの歌曲が、フランツ・リストによってピアノ独奏用に編曲された作品です。
清らかな川で泳ぐ鱒と、それを狙う釣り人の物語を通じて、人生の教訓を伝えています。
リストは原曲の美しさを損なうことなく、ピアノならではの華麗な技巧を加えました。
川の流れや鱒の動きを連想させるアルペジオや装飾音が効果的に使われており、視覚的な情景が音楽で表現されています。
自然の美しさや人間社会の教訓に興味がある方、ピアノの技巧的な演奏を楽しみたい方におすすめの1曲です。
春の祭典Igor Stravinsky

春の到来を祝う異教の儀式を描いたこの作品は、20世紀の音楽に革命をもたらしました。
複雑なリズムと不協和音の大胆な使用が特徴で、原始的で力強い音楽が展開されます。
オーケストラでは冒頭のファゴットの独奏は、楽器の高音域を使用し、独特の緊張感を生み出しています。
1913年5月の初演時には観客の間で大きな騒動を引き起こしましたが、オーケストラ版とは別に作曲者であるイーゴリ・ストラヴィンスキー2台ピアノ版も存在し、本人編曲であることから複調の仕組みや和声構造などの各楽曲の構造が非常に明確になって、現在では重要なピアノ曲のレパートリーとしても広く演奏されています。
クラシック音楽の常識を覆す革新性に興味がある方におすすめです。
華麗なる大円舞曲Frederic Chopin

ポーランドが誇るピアノの詩人、フレデリック・ショパンのピアノ曲の中でも華麗で印象的な作品です。
舞踏音楽としての華やかさと深い芸術性が融合しており、聴く人を魅了します。
ウィーン風ワルツへの批判的態度を持ちつつ、商業的成功も意識した作品となっています。
1833年に発表され、後にロシアの作曲家イーゴリ・ストラヴィンスキーがバレエ用に編曲するなど、多くの音楽家に影響を与えました。
クラシック音楽に興味があり、華やかで技巧的な曲を楽しみたい方におすすめです。
ピアノの魅力を存分に味わえる一曲となっています。