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【難易度低め】聴いた印象ほど難しくない!?ドビュッシーのピアノ曲

伝統的な型にはまらない、自由な音の響きを重視した作曲法で、人々の心に深く刻まれる印象的な作品を残したフランスの作曲家、クロード・ドビュッシー。

ドビュッシーの作品は和声が複雑なため、とっつきにくい印象を持たれがちですが、実はピアノ初心者でも弾きやすい、難易度低めの楽曲もあるんです!

本記事では、ドビュッシーの世界観を存分に味わえる、比較的難易度低めのピアノ作品をご紹介します。

「ドビュッシーの曲ってきれいだけれど、挑戦するにはまだまだ早そう……」このように思われている方でも、意外にサクッと弾けてしまうかもしれませんよ!

【難易度低め】聴いた印象ほど難しくない!?ドビュッシーのピアノ曲(1〜20)

子供の領分 第5曲「小さな羊飼い」Claude Debussy

Debussy “The Little Shepherd” Paul Barton, FEURICH HP piano
子供の領分 第5曲「小さな羊飼い」Claude Debussy

クロード・ドビュッシーが愛娘エマのために作曲した、ピアノのための組曲『子供の領分』の第5曲目。

付点リズムの静かなメロディーが印象的な楽曲です。

この曲のポイントは、絶妙な間合い。

楽譜に書かれたリズムをそのまま再現するというよりは、音のない瞬間を大切にしながら弾いていくことが大切です。

とはいっても、ドビュッシーの作品にまだあまり触れていない方にとっては、感覚をつかむのが難しいはず。

有名ピアニストの名演などを参考に、間合いを研究してみると、ドビュッシーらしさをより早く習得できるかもしれませんよ。

子供の領分 第3曲「人形へのセレナーデ」Claude Debussy

クロード・ドビュッシーが愛娘シュシュのために作曲した、ピアノのための組曲『子供の領分』の第3曲目。

中国の磁器人形をイメージした軽快なスタッカートが特徴的な楽曲です。

この曲のポイントは、まるで人形が優雅に踊っているかのような印象を与える繊細な音色と軽やかなリズム。

五音音階や4度音程の使用など、東洋的な要素も取り入れられており、ドビュッシーの印象主義的なスタイルが随所に感じられるところもおもしろいですよね。

音の透明感を大切にしながら、優雅さと可愛らしさを表現してみましょう。

【難易度低め】聴いた印象ほど難しくない!?ドビュッシーのピアノ曲(21〜40)

子供の領分 第1曲「グラドゥス・アド・パルナッスム博士」Claude Debussy

第36回入賞者記念コンサート/松下日花里 ドビュッシー:グラドゥス・アド・パルナッスム博士
子供の領分 第1曲「グラドゥス・アド・パルナッスム博士」Claude Debussy

フランスを代表する印象派の作品が『子供の領分』というピアノ組曲に収録されています。

クロード・ドビュッシーの愛娘に捧げられた本作は、1908年12月にパリで初演された2分程度の短い作品です。

古典的な練習曲のスタイルを風刺的に模倣しながら、軽快で遊び心がたっぷりの曲調が魅力的です。

機械的な練習曲にありがちな退屈さを感じさせない、洗練された和声感覚とユーモアに溢れています。

朝早く演奏するのがおすすめと言われる本作は、清新な雰囲気と音楽的な表現力を兼ね備えており、演奏会のレパートリーとしても非常に人気があります。

短時間で聴衆を魅了できる小品をお探しの演奏家の方に、ぜひお勧めしたい一曲です。

前奏曲集 第2巻 第5曲「ヒースの茂る荒れ地」Claude Debussy

【解説付】ドビュッシー 前奏曲集 第2集より 「ヒースの茂る荒れ地」/ Debussy Préludes 2 “Bruyeres”
前奏曲集 第2巻 第5曲「ヒースの茂る荒れ地」Claude Debussy

フランスの作曲家クロード・ドビュッシーの印象派的な音楽は、豊かな感性を刺激します。

前奏曲集の1曲である本作は、独特の和音や和声が絡み合いによって、荒涼とした風景を音で表現しています。

1913年に出版されたこの曲は、自然のなかの不安な雰囲気を見事に描き出しています。

感覚的な印象を重視しているため、聴く人それぞれが異なるイメージを抱くことになるでしょう。

想像力をはたらかせて、荒野の風景を演奏で表現してみませんか?

ベルガマスク組曲 第2曲「メヌエット」Claude Debussy

メヌエット – ベルガマスク組曲(ドビュッシー)Debussy – Menuet – Suite Bergamasque – pianomaedaful
ベルガマスク組曲 第2曲「メヌエット」Claude Debussy

クロード・ドビュッシーの『ベルガマスク組曲』のなかで、軽やかな魅力を放つ1曲。

4分の3拍子の優雅なリズムが特徴的で、古典的な舞曲形式を基にしながらも、ドビュッシーによる独自の印象主義的な要素が加えられています。

1890年頃に構想され、1905年に出版されたこの作品は、若き日のドビュッシーの才能が光る逸品。

穏やかな旋律と力強い和音進行が交互に現れ、聴く人の心に優雅さとはかなさを感じさせます。

ピアノ初心者の方でも、この曲を通してドビュッシーの世界観を存分に味わえるでしょう。

版画 第3曲「雨の庭」Claude Debussy

第42回 入賞者記念コンサート C級 [金賞] 大西 花歩/ドビュッシー:「版画」より「雨の庭」
版画 第3曲「雨の庭」Claude Debussy

クロード・ドビュッシーが1903年に完成させた作品は、フランスの庭園に降る雨を描写した美しいピアノ曲。

1904年1月のパリ初演では、ピアニストのリカルド・ビニェスによって演奏され、アンコールを求められるほどの好評を博しました。

半音階や全音音階を巧みに使い、雨音や風の音、雷鳴までも表現しています。

フランスの童謡を引用しながら、激しい雨から晴れ間がのぞくまでの情景を、繊細な音色の変化で描き出しています。

ドビュッシーの世界観を存分に味わえる曲なので、印象派音楽に興味のある方にもオススメです。