【難易度低め】聴いた印象ほど難しくない!?ドビュッシーのピアノ曲
伝統的な型にはまらない、自由な音の響きを重視した作曲法で、人々の心に深く刻まれる印象的な作品を残したフランスの作曲家、クロード・ドビュッシー。
ドビュッシーの作品は和声が複雑なため、とっつきにくい印象を持たれがちですが、実はピアノ初心者でも弾きやすい、難易度低めの楽曲もあるんです!
本記事では、ドビュッシーの世界観を存分に味わえる、比較的難易度低めのピアノ作品をご紹介します。
「ドビュッシーの曲ってきれいだけれど、挑戦するにはまだまだ早そう……」このように思われている方でも、意外にサクッと弾けてしまうかもしれませんよ!
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【難易度低め】聴いた印象ほど難しくない!?ドビュッシーのピアノ曲(21〜40)
2つのアラベスク 第2番Claude Debussy

クロード・ドビュッシーは、生涯で2曲のアラベスクを残しています。
そのうちの1曲『アラベスク第2番』は、第1番と比べて演奏される頻度は低いものの、軽やかで美しくピアノ学習者から人気の高い作品です。
アラベスクは、当時流行していたアラビア風の模様を指す言葉。
三連符を多用した華やかなメロディーラインは、複数の曲線を組み合わせて作られたアラビア風の繊細な模様を表しているのかもしれません。
細かい音の動きだけにとらわれず、和声の移り変わりの美しさを感じながら弾いていきましょう。
前奏曲集 第2巻 第6曲「風変わりなラヴィーヌ将軍」Claude Debussy

クロード・ドビュッシーの作品のなかでも、風変わりな魅力を放つ1曲。
アメリカのピエロ、エドワード・ラヴィーヌの滑稽な動きをピアノで表現した本作は、軽快な2拍子のリズムが特徴的です。
警笛のような音から始まり、ケークウォークのリズムが繰り返し登場する構成は、まるでラヴィーヌの奇抜なパフォーマンスを目の当たりにしているかのよう。
ドビュッシーらしい和声の変化を楽しみつつ、ユーモアがあふれる世界観に浸れる作品です。
1913年に出版された『前奏曲集 第2巻』の一部として発表された本作は、新しい音響効果や技法が用いられており、ドビュッシーの音楽の革新性を象徴しています。
クラシック音楽に遊び心を求める方にオススメの1曲です。
忘れられた映像 第2曲「ルーヴルの思い出」Claude Debussy

3曲からなる『忘れられた映像』は、クロード・ドビュッシーの死後、およそ55年経過してから出版された作品です。
第2曲『ルーヴルの思い出』は、重厚さと優雅さをあわせ持った、とても美しい1曲。
「ルーヴルの思い出を記念する少し古びた肖像画の感じさえもって」という指示が書かれていることから、時を経て重厚感を増していく美術作品をイメージした楽曲であることがわかります。
1曲の中に詰め込まれた繊細さや華やかさ、もの悲しさなどのさまざまな表情を楽しみながら、演奏できるといいですね。
子供の領分 第2曲「象の子守歌」Claude Debussy

クロード・ドビュッシーが、溺愛する愛娘エマにささげた組曲『子供の領分』の第2曲『象の子守歌』。
ここでいう象は、エマのお気に入りのぬいぐるみのこと。
ぬいぐるみに子守歌を聞かせているうちに、エマの方が眠たくなってしまったという、なんともかわいらしい様子を描いた作品です。
異国情緒が漂う不思議なメロディーを演奏しているうちに、弾いている本人も眠くなってしまうかも!
たまにはこんなゆったりした曲で、ピアノ演奏をじっくり楽しむのもよいのではないでしょうか?
英雄の子守歌Claude Debussy

「英雄」という言葉が持つ華やかなイメージとは真逆の、重々しい雰囲気が印象的な『英雄の子守歌』。
第一次世界大戦中にドイツ軍に抵抗したベルギー国王と兵士たちをたたえる楽曲の作曲依頼がクロード・ドビュッシーのもとに舞い込み、生み出された作品です。
ピアノ版に続けて、オーケストラ版も作曲されています。
重厚な音の構成は、確かにオーケストラにピッタリ!
ピアノで弾く際は、とにかく重々しく、慌てずたっぷりと演奏しましょう。
おわりに
ピアノの画家と呼ばれるフランスの印象主義音楽を代表とするクロード・ドビュッシーの作品は、古典のクラシック音楽にあるように「ド・ミ・ソ」ときれいに重なる音というよりかは、映画音楽やゲームのフィールドBGMのような聴きなじみやすい曲が多く存在します。
一方で不協和音が混ざっていたり音がぶつかり合っていたりと、複雑に音が重なって楽譜も一見難しそうに見えるため、最初は譜読みに少し時間がかかるかもしれませんが、一度習得してしまえば「もっと美しく弾けるようになりたい!」とはまってしまう不思議な魅力があります。
今回はその中でも比較的優しそうな曲を譜面とともに紹介しているので、丁寧に楽譜を読んで絵のような音楽を一緒に演奏していきませんか。
これを機にドビュッシーの音楽がより好きになっていただけると嬉しい限りです。