感動の卒業式に華を添えるBGM。
卒業生を送り出す先生方にとって、子供たちの人生の節目となる卒業式を彩るための、音楽選びは悩ましいもの……。
そこで本記事では、卒業式のBGMにピッタリの定番クラシック作品を集めました!
入場シーンを華やかに演出してくれる楽曲や、静かな場面にふさわしい穏やかで切ないピアノ作品など、タイプの異なる曲を複数ピックアップしましたので、ぜひ選曲の参考にしてみてください。
子供たちにとっても保護者にとっても、また先生方にとっても、音楽とともに思い出に残る卒業式となりましたら幸いです。
【卒業式BGM】感動間違いなし!涙を誘う定番クラシックを一挙紹介!(1〜10)
交響曲第9番「新世界より」第2楽章「ラルゴ」Antonín Dvořák

アントニン・ドヴォルザークが1893年に作曲した交響曲第9番『新世界より』の第2楽章。
イングリッシュホルンの哀愁漂う旋律が印象的な本作は、静かで瞑想的な雰囲気を持っています。
日本では『遠き山に日は落ちて』という歌詞で親しまれ、夕方の帰宅を促す音楽としても知られていますね。
アメリカ滞在中に作曲されたこの曲には、黒人霊歌や先住民の音楽の影響が感じられますが、ドヴォルザークの独創性が光ります。
1893年12月16日、ニューヨークのカーネギー・ホールで初演され、大成功を収めました。
郷愁ただようゆったりとした曲調の本作は、卒業式のBGMにもピッタリです。
ピアノソナタ第8番『悲愴』第2楽章Ludwig van Beethoven

ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェンが1798年頃に作曲したこちらの曲。
1799年にウィーンのエーダー社から出版され、彼の初期の代表作として広く知られています。
3楽章から成り、荘重な序奏に続く劇的な展開、叙情的な美しい旋律、活発なロンド形式と、多彩な表情が凝縮されています。
そのなかの第2楽章は、美しい旋律で多くの人々に親しまれ、テレビや映画などでも頻繁に使用されているため、聴いたことがある方も多いのではないでしょうか?
卒業式のBGMにもピッタリな1曲。
感動的な旋律が、人生の節目を彩る大切な瞬間を、より印象深いものにしてくれますよ。
主よ、人の望みの喜びよJ.S.Bach

ヨハン・セバスティアン・バッハの『主よ、人の望みの喜びよ』は、1723年に作曲されたカンタータの一部。
この作品はさまざまなアンサンブルで演奏され、その人々を天国に誘うかのような穏やかで美しいメロディは、多くの人々の心をとらえ続けています。
とくに、バイオリンソロや弦楽器アンサンブルバージョンは、新たな門出を祝福する卒業式のBGMとして理想的!
立派に成長した子供たちを祝うその瞬間、曲の盛り上がりとともに会場の感動的な雰囲気もより一層高まることでしょう。
楽劇「ニュルンベルクのマイスタージンガー」より第1幕への前奏曲Richard Wagner

リヒャルト・ワーグナーのオペラ『ニュルンベルクのマイスタージンガー』は、1862年に作曲されたワーグナー唯一の喜劇作品であり、着想から完成までに20年あまりを要した大作です。
なかでもこの前奏曲は、ワーグナーの洗練されたオーケストレーションが光る10分程度の曲で、さまざまな楽器による華やかなサウンドが魅力的!
感動的な卒業式へのBGMとして、新たな門出を迎える卒業生や保護者、送り出す先生方にとって忘れられない瞬間を彩ります。
G線上のアリアJ.S.Bach

穏やかな癒やしの旋律と、声部の重なりによって生み出される美しい響きが魅力的な、ヨハン・セバスティアン・バッハの『G線上のアリア』。
この曲は、『管弦楽組曲第3番ニ長調 BWV1068』の第2曲をヴァイオリンのG線だけで演奏できるようハ長調に編曲した作品ですが、さまざまな楽器、編成で演奏され親しまれています。
厳格な雰囲気でありながらも、穏やかで包み込むような温かみを感じるメロディは、卒業生の新たな門出を祝う卒業式にピッタリ!
卒業証書授与など、子供たちを静かに見守るシーンにいかがでしょうか。
歌劇「カヴァレリア・ルスティカーナ」より 間奏曲Pietro Mascagni

ピエトロ・マスカーニのオペラ『カヴァレリア・ルスティカーナ』の劇中で流れる『間奏曲』は、感動的な卒業式にピッタリの1曲です。
1890年の初演以来、この楽曲は聴く者に深い感動を与え続けています。
マスカーニが濃厚なメロディで綴るこの曲は、静けさの中にも情熱が波打つような独特の世界観を持っており、時間が経つのを忘れさせてくれます。
卒業生たちが新たな一歩を踏み出す瞬間、その心に残るメロディは、これからの旅立ちを温かく見守ってくれるでしょう。
カノンJohann Pachelbel

ヨハン・パッヘルベルの『カノン』は、バロック時代の美しいメロディラインと和声進行が織りなす、感動的な音楽の傑作。
クラシック音楽になじみのない方でも、『パッヘルベルのカノン』として知っている方も多いのではないでしょうか。
1680年頃に作曲された本作は、「カノン進行」とも呼ばれる規則的な和声進行が特徴的で、1974年にロンドン・レコードでの再発売をきっかけに大流行しました。
卒業や送別といった別れの場面でよく使われており、今日でも多くの人に愛され続けています。