【初心者向け】まずはここから!洋楽グランジの名曲まとめ
90年代のシアトルから世界中を席巻した音楽ムーブメント「グランジ」。
荒々しくも繊細な音の響きと、内面の葛藤を赤裸々に歌い上げる歌詞は、今なお多くの音楽ファンの心を捉えて離しません。
2020年代の現在はグランジとシューゲイザーを融合させたグランジゲイズといった言葉が生まれるほどに、後続のバンドたちにも影響を与え続けているのですね。
今回の記事では、そんなグランジという音楽に興味を持ち始めた方に向けて、黎明期の80年代からブームが爆発した90年代前半にリリースされたジャンルを代表する名曲を中心に紹介します!
【初心者向け】まずはここから!洋楽グランジの名曲まとめ(1〜10)
Feel The PainDinosaur Jr.

90年代以降のグランジやオルタナティブロックへ多大なる影響を与えたバンド、ダイナソーJr.の6作目のアルバム『Without a Sound』からの代表曲です。
1994年8月にシングルカットされ、USモダンロックチャートで4位を記録するなど大きな成功を収めました。
この楽曲は、他人の痛みに共感しすぎるあまり、やがて何も感じなくなってしまうという虚無感を描いた、非常に内省的な作品。
明るくポップな曲調でリスナーを誘い込みつつ、その裏で後悔や不確かさを歌うのが彼らの得意な手法なのだそうです。
J・マスキスさんの歪んだギターサウンドと切ないメロディの融合は、まさにグランジの真骨頂ですね!
OutshinedSoundgarden

見た目は自信に満ち溢れているのに、心の中は不安でいっぱい。
そんな内面と外面のギャップに苦しむ心情を赤裸々に描いた、アメリカのロックバンド、サウンドガーデンによる楽曲です。
自信があるように振る舞いながらも、内面では自己不信に苛まれるという、誰しもが抱えうる葛藤が歌われています。
7/4拍子という変則的なリズムと重苦しいギターサウンドが、不安定な心象風景を巧みに表現しており、クリス・コーネルさんの力強くも切ない歌声が、そのやるせない感情を増幅させているようです。
本作は1991年10月発表のアルバム『Badmotorfinger』に収録され、歌詞の象徴的な一節は映画『Feeling Minnesota』のタイトルにもなりました。
周りと比べて落ち込んだ時に聴くと、心の澱を轟音で洗い流してくれるかもしれませんね。
Touch Me I’m SickMudhoney

当時のシアトルを代表するバンド、マッドハニーがグランジの夜明けを告げた衝撃的なデビューシングル。
病気や自己嫌悪といった重苦しいテーマにもかかわらず、マーク・アームさんのボーカルは全てを嘲笑うかのようなユーモアとエネルギーに満ちています。
意図的にノイズまみれにしたギターサウンドは、まさに感情の爆発そのもの!
1988年8月に登場した本作は、コンピレーション盤『Superfuzz Bigmuff Plus Early Singles』に収録。
映画『Singles』で替え歌が登場するほど、当時のシーンに強烈なインパクトを与えました。
日常の鬱憤を吹き飛ばしたい時に聴けば、その破壊的なサウンドが心にグッとくるはず!
AlivePearl Jam

荒々しいサウンドの中に宿る、痛切なまでの感情の爆発が胸を打つこの楽曲は、ニルヴァーナと並ぶグランジの二大巨頭、パール・ジャムの大名曲です。
ボーカルのエディ・ヴェダーさんの実体験に基づき、自身の衝撃的な出自を知った少年の絶望と混乱が描かれていますよね。
当初は呪いにも似た意味合いだったフレーズが、ライブでファンと共有するうちに希望の賛歌へと昇華した物語は、音楽が持つ力を感じさせます。
本作は1991年7月、名盤『Ten』から最初にリリースされた楽曲で、ビデオゲーム『Rock Band 2』にも採用されました。
人生の不条理に打ちのめされそうな時、この曲の叫びに耳を傾ければ、複雑な心境にそっと寄り添い、再び立ち上がる力をくれるでしょう。
Would?Alice In Chains

グランジシーンの中でも特にヘヴィなスタイルで世界を席巻したバンド、アリス・イン・チェインズを象徴する一曲。
亡き親友への追悼と、他者を安易に裁く人々への問いかけが込められた、深く内省的な楽曲です。
不穏なベースラインに重なるヘヴィなギターリフ、そして二人のボーカルが織りなす独特のハーモニーが、胸に迫るような切実さを感じさせます。
この楽曲は1992年6月、映画『Singles』のサウンドトラックとして提供され、同年の名盤『Dirt』にも収録されました。
アルバムは500万枚を超えるセールスを記録する大ヒットに。
グランジ特有の荒々しさの中に光る、哀愁に満ちたメロディラインも魅力的!
やるせない気持ちや内面の葛藤を抱えた時に、その音の世界にじっくりと浸ってみてはいかがでしょうか?
Nearly Lost YouScreaming Trees

サイケデリックな浮遊感とハードなサウンドで独自の道を歩んだ、アメリカのバンド、スクリーミング・トゥリーズ。
彼らの代表作は、LSD体験による幻覚か、あるいは鏡の中の自分に語りかけるような、崩壊寸前の危うい心情を描いた楽曲です。
ヴォーカルのマーク・ラネガンさんならではの深くしゃがれた声が、「もう少しで自分を見失うところだった」という切実な叫びとなって、聴く者の心を激しく揺さぶります。
この楽曲は1992年8月に公開され、アルバム『Sweet Oblivion』や映画『Singles』のサウンドトラックに収録されたことで、バンドの知名度を大きく高めました。
どうしようもない葛藤の中でもがいている人の心に、「お前は一人じゃない」と寄り添ってくれるのかもしれませんね。
Smells Like Teen SpiritNirvana

たった4つのパワーコードだけで世界をひっくり返した、グランジという枠内をこえてロックの歴史において最も重要な楽曲の一つでしょう!
1991年にニルヴァーナのメジャーデビュー作『Nevermind』のリードシングルとしてリリースされ、結果的に世界中で1,300万枚も売れた歴史的ヒットソングとなりました。
あまりにも有名な曲だからこそ、先入観を抜きに聴くことは難しいかもしれませんが、シンプルさの中に卓越したソングライティングセンスと絶妙なバンドアンサンブル、爆発的なパワーをぜひ真正面から受け止めてみてください!