【洋楽】ヒップホップ史に残る名盤!押さえておきたい基本の1枚
ヒップホップの歴史は長く、その影響力は他のジャンルはもちろんカルチャーやファッションにいたるまで及ぶものです。
ここ日本でも、素晴らしいアーティストが商業的に成功を収めている実績も多く見られますが、まだまだある種のイメージで敬遠している方も多いのではないでしょうか。
今回の記事では、今や海外においてはポピュラー音楽の中心といっても過言ではないヒップホップの、その時代時代におけるエポックメイキング的な作品を中心とした名盤を集めてみました。
進化し続けるヒップホップという音楽を、この機会にぜひ味わってみてください!
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【洋楽】ヒップホップ史に残る名盤!押さえておきたい基本の1枚(1〜10)
Life Goes On2Pac

ヒップホップ史における最も有名なレジェンドの1人であり、25歳という若さで最期を迎えた2パックさん。
カリフォルニアを拠点として活動していた2パックさんと、ニューヨーク出身で同じく若くして亡くなったノトーリアスB.I.G.さんとの確執、東西のラッパーによる抗争はヒップホップ史上の悲劇的な出来事であり、歴史的な事件として記憶され続けています。
その人生自体が90年代ヒップホップの歴史そのもの、といった2パックさんの生前最後のアルバムにして代表作『All Eyez On Me』は1996年3月にリリースされ、特大ヒットを記録した説明不要のヒップホップ・クラシックです。
伝説的なプロデューサー、ドクター・ドレーさんがプロデュースした先行シングル『California Love』、兄弟デュオのケーシー&ジョジョを迎えた『How Do U Want It』といった全米チャート1位に輝いた名曲を筆頭に、これを聴かずしてヒップホップは語れないと言わんばかりの楽曲が揃ったダブル・アルバムの大作となっており、まさにマスターピースの名にふさわしい作品だと言えるでしょう。
その破滅的なライフ・スタイルは今や神格化され、ロック・スターやポップ・スターとして同列に語られる2パックさんの人となりを知りたい方は、2017年に公開されたアルバムと同名の伝記映画をご覧になってみてはいかがでしょうか。
Shook Ones, Pt. IIMobb Deep

ニューヨークのクイーンズブリッジ団地から現れ、ストリートの現実を冷徹に描いた伝説的なデュオがモブ・ディープです。
彼らが1995年にリリース、ヒップホップ史における東海岸ハードコアの金字塔として崇められるセカンド・アルバムが『The Infamous』です。
デビュー作の失敗を経て制作された本作は、ハヴォックさんが生み出す陰鬱でざらついたビートと、故プロディジーさんの淡々としたフロウが織りなす緊張感がすさまじい。
ナズさんやウータン・クランのメンバーも参加し、当時のニューヨークの空気を真空パックしたような完成度なのですね。
映画『8 Mile』でも引用された名曲『Shook Ones Pt. II』を含む本作は、プラチナ認定も受けています。
ダークで重厚な世界観に浸りたい方は、ぜひ聴いてみてください!
Jazz (We’ve Got) Buggin’ OutA Tribe Called Quest

1988年の結成から1998年の解散、一時知的に再結成を果たして2016年に新作をリリースするも再び解散した人気ヒップホップ・グループのア・トライブ・コールド・クエスト。
彼らはジャズとヒップホップを融合させたサウンドで人気を博した存在で、同じくジャズ・ラップの先駆的な存在であるジャングル・ブラザーズがグループ名の名付け親なのです。
本稿で取り上げている『The Low End Theory』は、まさにジャズ・ヒップホップの金字塔的な作品として知られる大名盤!
グループにとってはセカンド・アルバムにあたる本作は1991年にリリースされ、ジャズ・ベーシストの巨人、ロン・カーターさんが参加していることからも、彼らの本気度が伺えるというものでしょう。
当時としては目新しかったジャズやフュージョン・ミュージックからの巧みなサンプリングを用いて、とことん骨太でとことんクール、最高におしゃれな音楽が生み出されました。
オープニング・トラックのイントロで鳴り響くぶっといベース・ラインが生み出すグルーブは、いつ聴いてもかかる良すぎますね。
2020年代の今、ローファイ・ヒップホップなどを愛聴している若い方にも、このような革新的な作品が何十年も前にあったということをぜひ知っておいてもらいたいですね。
【洋楽】ヒップホップ史に残る名盤!押さえておきたい基本の1枚(11〜20)
Stan (ft. Dido)Eminem

ヒップホップの枠内をこえて、2000年代以降の音楽シーンにおける最強のスター、最も売れたアーティスト、最も売れたラッパーとして2020年代の今も強烈な存在感と影響力を誇るエミネムさん。
俳優としても活躍しており、2002年に公開された半自伝的な主演作の『8 Mile』を見て、ラッパーを志したという方は多いのではないでしょうか。
ロック畑の音楽ファンも、エミネムさんをきっかけとしてヒップホップを聴き始めたという方、私の世代では多いように感じます。
そんな多方面に影響を与え続けるエミネムさんが2000年にリリースしたメジャー第2弾となった『The Marshall Mathers LP』は、発売後1週間で179万枚を売り上げるなど驚異的な記録を持つエミネムさんの代表作にして、ヒップホップ史上最も売れたアルバムです。
前作のように「Slim Shady」という別人格をタイトルに冠していたのとは真逆で、本名をタイトルとした本作に込められた徹底した怒り、侮蔑的な表現、ポップカルチャーへの揶揄や自己批判はリリースから20年以上が過ぎた今も強烈すぎるインパクトを放ち、アメリカの闇を時にシリアスに、時にユーモラスにラップするエミネムさんの卓越したスキルとストーリーテラーとしての才能は、超名曲『Stan』で頂点を迎えます。
ロックやポップ好きの方にも、一度は聴いてほしい傑作です!
Straight Outta ComptonN.W.A

アメリカはカリフォルニア州、コンプトンという全米でもとくに治安の悪い地域で結成された伝説的なヒップホップ・グループが、N.W.Aです。
「主張する黒人たち」という意味を持つグループ名だけでも分かるように、ストリートの現実を過激なリリックに託した音楽性はとてつもないインパクトを放ち、抑圧された若者たちに多大なる影響を与えました。
アイス・キューブさんやドクター・ドレ―さん、若くして亡くなったイージー・Eさんなどまさに伝説級のメンバーが多く在籍しており、彼らの結成から解散、再結成までの軌跡を取り上げたドキュメンタリー映画『ストレイト・アウタ・コンプトン』も記憶に新しいですよね。
1988年にリリースされた同名のデビュー・アルバムはまさにギャングスタ・ラップの古典であり、ドクター・ドレ―さんとDJ・イェラさんによる見事なトラック・メイキング、3人のMCによる切れ味鋭いラップと自分たちのタフでリアルな実情を描いた歌詞は、いつの時代であってもその説得力を失うことはないでしょう。
当時は過激すぎて放送コードに引っかかる、MVが放送中止となるなどの話題も提供しましたが、2017年にはアメリカ議会図書館の「国家保存重要録音登録制度」に登録され、文化芸術としての偉大な価値を多くの人が認める作品となったのです。
Woman (feat. Cleo Sol)Little Simz

2020年代のUKシーンを象徴する存在といえば、間違いなくリトル・シムズさんでしょう。
ロンドン出身、ナイジェリアにルーツを持つ彼女は、俳優としても活動する多才な表現者です。
そんな彼女が2021年に放った4作目のアルバム『Sometimes I Might Be Introvert』は、ヒップホップの枠をこえて音楽史に刻まれるべき壮大な傑作です。
映画のようなオーケストラやアフロビートを取り入れたサウンド、内省と社会的なメッセージが交錯する構成……これらがインディペンデントな体制で作られたという事実が驚きですよね。
マーキュリー賞を受賞し、批評家から絶賛された本作。
自己との対話を描いた物語は、ジャンルを問わず多くの音楽ファンの心に響くはずですので、ぜひ体感してみてください!
Dirt Off Your ShoulderJay Z

ヒップホップ史上最も人気のあるラッパーの1人であり、実業家としての活動も含めて最も裕福なミュージシャンとしても知られるジェイ・Zさん。
奥さまがあのビヨンセさんという、最強夫婦ということでも有名ですよね。
あまりヒップホップに興味のない方で、ゴシップな話題性でしかジェイ・Zさんのことを知らないというのは損をしているかもしれません。
ラッパーとして、ミュージシャンとして破格の才能を持った存在であり、リンキン・パークとコラボレーションを果たすなど柔軟な姿勢の持ち主であり、とてつもない努力を重ねたからこそ、ハードな人生を乗りこえて誰もがうらやむ成功を手にしたのです。
そんなジェイ・Zさんが引退作として2003年にリリースした『The Black Album』を、今回は取り上げます。
豪華なプロデューサー陣やゲスト・ミュージシャンがそれぞれの手腕を発揮しながらも、あくまで主役はジェイ・Zさんであり、よりすぐりのキラーチューンがずらりと並ぶ見事な1枚です。
引退騒動は後に撤回しますが、当時はこれが最後と決めて本作を作り上げたということを念頭に置いてから、このアルバムと向き合ってみるとまた違った聴こえ方がしてくるかもしれませんよ。


