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【洋楽】ヒップホップ史に残る名盤!押さえておきたい基本の1枚

ヒップホップの歴史は長く、その影響力は他のジャンルはもちろんカルチャーやファッションにいたるまで及ぶものです。

ここ日本でも、素晴らしいアーティストが商業的に成功を収めている実績も多く見られますが、まだまだある種のイメージで敬遠している方も多いのではないでしょうか。

今回の記事では、今や海外においてはポピュラー音楽の中心といっても過言ではないヒップホップの、その時代時代におけるエポックメイキング的な作品を中心とした名盤を集めてみました。

進化し続けるヒップホップという音楽を、この機会にぜひ味わってみてください!

【洋楽】ヒップホップ史に残る名盤!押さえておきたい基本の1枚(1〜10)

Madvillainy

AccordionMadvillain

Madvillain (MF DOOM & Madlib) – Accordion [Official Music Video – 4k Remaster]
AccordionMadvillain

モノクロ写真にオレンジの四角という謎めいたジャケットからも、独特な空気が漂っていますよね。

仮面のラッパーであるエムエフ・ドゥームさんと、奇才プロデューサーのマッドリブさんによるマッドヴィレインは、アンダーグラウンド界でカルト的な人気を誇る伝説的デュオです。

2004年にリリースされた唯一のアルバム『Madvillainy』は、ジャズやアニメの音声をコラージュした独特なビートと、複雑怪奇なライムが絡み合う傑作!

一般的な定石を無視した短く断片的な楽曲群は、聴く者を不思議な中毒性へと誘います。

防空壕を改造したスタジオで制作され、多くのメディアで絶賛されるなど、評価は揺るぎないものとなっています。

一風変わった音楽体験を求める方にはぜひとも聴いてほしい1枚です。

The Low End Theory

Jazz (We’ve Got) Buggin’ OutA Tribe Called Quest

A Tribe Called Quest – Jazz (We’ve Got) Buggin’ Out (Official HD Video)
Jazz (We've Got) Buggin' OutA Tribe Called Quest

1988年の結成から1998年の解散、一時知的に再結成を果たして2016年に新作をリリースするも再び解散した人気ヒップホップ・グループのア・トライブ・コールド・クエスト。

彼らはジャズとヒップホップを融合させたサウンドで人気を博した存在で、同じくジャズ・ラップの先駆的な存在であるジャングル・ブラザーズがグループ名の名付け親なのです。

本稿で取り上げている『The Low End Theory』は、まさにジャズ・ヒップホップの金字塔的な作品として知られる大名盤!

グループにとってはセカンド・アルバムにあたる本作は1991年にリリースされ、ジャズ・ベーシストの巨人、ロン・カーターさんが参加していることからも、彼らの本気度が伺えるというものでしょう。

当時としては目新しかったジャズやフュージョン・ミュージックからの巧みなサンプリングを用いて、とことん骨太でとことんクール、最高におしゃれな音楽が生み出されました。

オープニング・トラックのイントロで鳴り響くぶっといベース・ラインが生み出すグルーブは、いつ聴いてもかかる良すぎますね。

2020年代の今、ローファイ・ヒップホップなどを愛聴している若い方にも、このような革新的な作品が何十年も前にあったということをぜひ知っておいてもらいたいですね。

The Marshall Mathers LP

Stan (ft. Dido)Eminem

Eminem – Stan (Long Version) ft. Dido
Stan (ft. Dido)Eminem

ヒップホップの枠内をこえて、2000年代以降の音楽シーンにおける最強のスター、最も売れたアーティスト、最も売れたラッパーとして2020年代の今も強烈な存在感と影響力を誇るエミネムさん。

俳優としても活躍しており、2002年に公開された半自伝的な主演作の『8 Mile』を見て、ラッパーを志したという方は多いのではないでしょうか。

ロック畑の音楽ファンも、エミネムさんをきっかけとしてヒップホップを聴き始めたという方、私の世代では多いように感じます。

そんな多方面に影響を与え続けるエミネムさんが2000年にリリースしたメジャー第2弾となった『The Marshall Mathers LP』は、発売後1週間で179万枚を売り上げるなど驚異的な記録を持つエミネムさんの代表作にして、ヒップホップ史上最も売れたアルバムです。

前作のように「Slim Shady」という別人格をタイトルに冠していたのとは真逆で、本名をタイトルとした本作に込められた徹底した怒り、侮蔑的な表現、ポップカルチャーへの揶揄や自己批判はリリースから20年以上が過ぎた今も強烈すぎるインパクトを放ち、アメリカの闇を時にシリアスに、時にユーモラスにラップするエミネムさんの卓越したスキルとストーリーテラーとしての才能は、超名曲『Stan』で頂点を迎えます。

ロックやポップ好きの方にも、一度は聴いてほしい傑作です!

Straight Outta Compton

Straight Outta ComptonN.W.A

アメリカはカリフォルニア州、コンプトンという全米でもとくに治安の悪い地域で結成された伝説的なヒップホップ・グループが、N.W.Aです。

「主張する黒人たち」という意味を持つグループ名だけでも分かるように、ストリートの現実を過激なリリックに託した音楽性はとてつもないインパクトを放ち、抑圧された若者たちに多大なる影響を与えました。

アイス・キューブさんやドクター・ドレ―さん、若くして亡くなったイージー・Eさんなどまさに伝説級のメンバーが多く在籍しており、彼らの結成から解散、再結成までの軌跡を取り上げたドキュメンタリー映画『ストレイト・アウタ・コンプトン』も記憶に新しいですよね。

1988年にリリースされた同名のデビュー・アルバムはまさにギャングスタ・ラップの古典であり、ドクター・ドレ―さんとDJ・イェラさんによる見事なトラック・メイキング、3人のMCによる切れ味鋭いラップと自分たちのタフでリアルな実情を描いた歌詞は、いつの時代であってもその説得力を失うことはないでしょう。

当時は過激すぎて放送コードに引っかかる、MVが放送中止となるなどの話題も提供しましたが、2017年にはアメリカ議会図書館の「国家保存重要録音登録制度」に登録され、文化芸術としての偉大な価値を多くの人が認める作品となったのです。

Donuts

Last Donut of the NightJ Dilla

J Dilla – Last Donut of the Night (Donuts) Official Video
Last Donut of the NightJ Dilla

多くの著名なアーティストから「天才」と称賛され、没後もなお絶大な影響力を誇るデトロイト出身のジェイ・ディラさん。

カニエ・ウェストさんらもリスペクトを公言するなど、まさに「プロデューサーの中のプロデューサー」といえる存在ですよね。

そんな彼が難病との闘いのさなか、病室で作り上げ2006年の誕生日にリリースしたのが『Donuts』です。

発売のわずか3日後にジェイ・ディラさんは亡くなってしまいますが、本作に悲壮感はなく、ソウルやファンクなどのレコードを切り貼りして再構築した、ユーモアと愛にあふれるビートが詰まっています。

言葉のないインスト作品でありながら、まるで人生そのものを鳴らしているかのような響きは、ジャンルを超えて多くの音楽ファンの心を揺さぶることでしょう。