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邦楽フュージョンの名曲~懐かしの曲から近年のオススメ曲まで~

「フュージョン」と呼ばれる音楽は、ジャズを軸としながらも、ロックやワールド・ミュージック、電子音楽からクラシックに至るまで、多くの要素を融合させたハイブリッドな音楽ジャンルです。

ここ日本においても、70年代後半から80年代前半にかけてフュージョンのブームが巻き起こり、商業的に大きな成功を収めるバンドやアーティストが次々と登場しました。

今回は、日本人アーティスト及びバンドに焦点を当てた形で、邦楽フュージョンの名曲をご紹介。

J-POPの歴史にも大きな影響を与え、近年話題のCITY POPと呼ばれる音楽におけるキーパーソンも多く存在している、日本のフュージョンの素晴らしさをぜひ楽しんでくださいね!

邦楽フュージョンの名曲~懐かしの曲から近年のオススメ曲まで~(1〜20)

Straight to the Top渡辺貞夫

Straight to the Top - Sadao Watanabe
Straight to the Top渡辺貞夫

「ナベサダ」の愛称でも知られている、日本が世界に誇るサックス奏者である渡辺貞夫さん。

邦楽ジャズ・シーンにおいて欠かせない偉大な存在の渡辺さんは、フュージョン・アルバムも多くリリースしており、商業的にも大きな成功を収めていますね。

今回紹介している『Straight to the Top』は、世界的なジャズ~フュージョン・ピアニストであるデイヴ・グルーシンさんと組んで発表された1981年の『Orange Express』に収録されている名曲です。

エリック・ゲイルさんやマーカス・ミラーさんといった鉄壁の演奏陣はすべて海外のミュージシャンであり、純然たる邦楽フュージョンとは言えないかもしれませんが、この楽曲における渡辺さんの名演を愛するファンは多く、最高にロマンチックでメロディアスなフレーズに魅せられた方は数知れず。

こんな曲をBGMとして、海岸沿いをドライブしたら最高に気持ちいいでしょう!

敦煌TRIX

TRIX  敦煌 (Dunhuang)
敦煌TRIX

これぞフュージョンの王道、と言わんばかりの最高に気持ちいいナンバー!

CASIOPEA、そしてT-SQUAREという邦楽フュージョンの最高峰ともいえるバンドをそれぞれ脱退した、ドラマーの熊谷徳明さんとベーシストの須藤満さんという最強のリズム隊が結成したTRIXが2008年にリリースしたアルバム『STYLE』のオープニングを飾る楽曲です。

どこかオリエンタルな雰囲気も感じさせつつ、しゃれた味わいのメロディアスでポップなナンバーですから、フュージョン初心者にとっても聴きやすい名曲と言えるでしょう。

卓越した演奏技術は言及するまでもありませんが、彼ら独自の遊び心が聴いていてとても楽しく、何となく元ネタがありそうなフレーズもうまく自分たちのものとしているのがいいですよね。

SOLID DANCEシャンバラ

”Solid Dance” SHAMBARA シャンバラ 国分友里恵 秋元薫
SOLID DANCEシャンバラ

楽曲のタイトル通り、ソリッドなリズム隊によるビートを軸とした都会的なJ-POPナンバーで、いかにも80年代後半といった趣の派手なギターとシンセ・サウンド、2人の女性ボーカリストによる個性も味わい深い、今となってはシティポップの文脈としても楽しめそうな名曲ですね!

シャンバラは、邦楽フュージョンの最高峰の1つであるカシオペアのメンバーとして活動していた、櫻井哲夫さんと神保彰さんという日本屈指のリズム隊が1989年に結成、インストゥルメンタルのフュージョン・バンドではなく女性ボーカリストを迎えたグループとして活動を開始したプロジェクトです。

残念ながら1枚のアルバムを残して自然消滅してしまいましたが、シティポップ界隈で人気のある国分友里恵さんと秋元薫さんがボーカルを担当していることもあり、フュージョン好きはもちろんJ-POP~シティポップ好きにも広くアピールできる可能性を秘めていました。

現時点ではアルバムも廃盤となっているようですが、アルバムの再発とさらなる再評価が望まれます。

シティ・コネクション日野皓正

(1979) Terumasa Hino – City Connection (Full Album)
シティ・コネクション日野皓正

日本のジャズ史にその名を刻む、トランペット~コルネット奏者の日野皓正さん。

日本で初めてジャズの名門ブルーノート・レコードと契約を果たすなど、ミュージシャンとしての日野さんが残した偉業は短い文章で語れるようなものではありません。

そんな日野さんが1979年にリリースした名盤『シティ・コネクション』の表題曲であり、サントリーホワイトCMソングとしても起用された楽曲を紹介します。

1970年代のニューヨークの空気感がそのまま真空パックされたような内容で、70年代フュージョン、ジャズ・ファンク、ソウルといった音楽のファンにとっては必聴の名曲及び作品ですね。

1975年にアメリカへ移住する以前から、すでにジャズ・ミュージシャンとして高い評価を受けていた日野さんが、時代に呼応するようにフュージョン分野へと足を踏み入れた経緯を踏まえると、またいろいろな発見があるかもしれません!

HOPE矩形波倶楽部

Kukeiha Club – Hope [ホープ] (1993)
HOPE矩形波倶楽部

1980年代から1990年代くらいのゲーム音楽は、フュージョン系のミュージシャンやプログレッシブ・ロック出身のアーティストが関わっている作品も多かったですよね。

当時のゲーム音楽を改めて聴いてみると、もろにフュージョン・サウンド的な音だったりするのがおもしろいです。

そういった背景を踏まえつつ、コナミのサウンド・チームとして発足したバンド「矩形波倶楽部」の名曲『HOPE』をぜひ聴いてみてください!

ゲーム音楽ではない、純然たるオリジナル・アルバムもリリースしていた彼らにとっては2枚目となるアルバムの表題曲で、1993年に発表されたナンバーです。

文化放送系ラジオ番組「ツインビーPARADISE」のテーマ曲として、聴いただけで懐かしさに目を細めてしまう方もいらっしゃることでしょう。

アニメやゲームのテーマソングとしても通用しそうなメロディックなフレーズが満載で、バンドの確かなソングライティング・センスを感じさせる名曲ですよ。

残念ながらアルバムは廃盤で入手困難ですが、中古ショップなどで見つけたら迷わず入手しましょう!