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【洋楽ジャズ】一度は聴いたことのあるスタンダードナンバー特集

ジャズのスタンダードナンバーと言われて、皆さんはどのような楽曲を思い浮かべますでしょうか。

実はテレビのCMやデパートの店内BGMなどで一度は耳にしている楽曲の多くが、ジャズのスタンダードナンバーであったりするのですね。

今回はジャズ・ミュージックとして長年愛され続けている「スタンダードナンバー」をテーマとして、映画用に作られてそのままジャズ界のアーティストたちに繰り返しカバーされた名曲から、ジャズ・ミュージシャン自身が作曲したナンバーまでを一挙ご紹介。

戦前の有名曲から戦後のモダン・ジャズ、70年代のフュージョン系の名曲に80年代のポピュラー音楽などにも目を向けた幅広いラインアップでお届けします!

【洋楽ジャズ】一度は聴いたことのあるスタンダードナンバー特集(21〜30)

SpainChick Corea

Chick Corea – Spain – Live At Montreux 2004
SpainChick Corea

ジャズ・フュージョンとされるジャンルの中で生まれたスタンダードナンバーとして、ウェザー・リポートの『Birdland』と同レベルの知名度と人気度を誇る楽曲と言えば、チック・コリアさんの作曲による大名曲『Spain』ではないでしょうか。

キーボーディストのチック・コリアさん、ベーシストのスタンリー・クラークさんを中心として1972年に結成された有名フュージョン・グループのリターン・トゥ・フォーエヴァーによる演奏が初出で、1973年にリリースされたセカンド・アルバム『Light as a Feather』に収録されています。

チック・コリアさんの代表曲としても知られており、あまりにも有名なフルートによるリズミカルでいて哀愁を帯びたメイン・フレーズ、ラテン音楽やアフロ・ビート意識したリズム、各楽器による見事なアドリブ演奏が織り成す珠玉の名曲ですよね。

当然ながら数え切れないほどのアーティストやバンドにカバーされて素晴らしい名演が多く残されていますが、日本が誇るジャズ・ピアニストの上原ひろみさんがチック・コリアさん本人と共演したカバー・バージョンもありますから、興味のある方は2008年に2人が連名で発表したアルバム『Duet』をぜひ聴いてみましょう。

The Girl from IpanemaStan Getz & Joao Gilberto

“The Girl from Ipanema” Astrud Gilberto, João Gilberto and Stan Getz
The Girl from IpanemaStan Getz & Joao Gilberto

ジャズ・ミュージックにボサノバの要素を持ち込んだ、1962年リリースの記念碑的作品『Jazz Samba』をチャーリー・バードさんとともに作り上げ、アメリカにおけるボサノバ・ブームの火付け役となったスタン・ゲッツさん。

1964年にはブラジル出身の著名なボサノバ歌手ジョアン・ジルベルトさんと組んだ『Getz/Gilberto』を発表して大ヒットを飛ばし、グラミー賞を受賞するなど高い評価を得ました。

そんな『Getz/Gilberto』に収録曲であり、ジョアン・ジルベルトさんとアストラッド・ジルベルトさんが歌唱を担当してシングルとしてもヒットした『イパネマの娘』はボサノバのジャンルにおける最も有名なスタンダードナンバーであり、ジャズ・ミュージシャンにも愛されている楽曲です。

ブラジル音楽界の代表的な作曲家であるアントニオ・カルロス・ジョビンさんが1962年に作曲、詩人であり翻訳家や外交官、ジャーナリストなどさまざまな顔を持つヴィニシウス・ヂ・モライスさんがオリジナルのポルトガル語での作詞を手掛けた楽曲で、前述したゲッツさんとジルベルトさんによる『イパネマの娘』は世界的に見て最も有名なバージョンと言われているのですね。

その後も多くのジャズ系のアーティストが好んで取り上げていますから、それぞれチェックしてみることをオススメします!

【洋楽ジャズ】一度は聴いたことのあるスタンダードナンバー特集(31〜40)

Maiden VoyageHerbie Hancock

80歳をこえた2020年代においてもバリバリの現役、ミュージシャンとしての卓越した技術と既存のスタイルにとらわれない感性でジャズ・シーンの最先端を走り続けるハービー・ハンコックさん。

ジャズ史に残るマスターピースを生み出し続けてきたハンコックさんは、作曲家としても後続のアーティストたちの多くがカバーとして取り上げるスタンダードナンバーを多く発表していますが、今回はハンコックさんが1965年に発表した傑作アルバム『Maiden Voyage』の表題曲を取り上げます。

『処女航海』という邦題でも知られるハンコックさんの代表作の1つにして超有名曲であり、ジャズ・ミュージックの歴史上の名曲というランキングがあれば大抵上位に食い込む楽曲ですね。

アルバムのジャケットやタイトルからも分かるように「海」をテーマとした作品であり、あまりにも有名な冒頭のピアノのフレーズから始まり、雄大な海の景色が浮かんでくるようなスケールの大きさと優美さとが織り成す楽曲展開、管楽器によるメイン・テーマ……キャッチーで親しみやすいメロディというわけではないのですが、この楽曲が持つ独自の世界観は聴けば聴くほど味わい深いものがありますね。

2000年代以降のジャズ・シーンをリードするピアニスト、ロバート・グラスパーさんも自身の作品の中でこの楽曲を取り上げていますから、そちらもぜひチェックしてみてください!

おわりに

ジャズのスタンダードナンバーというテーマで集められた、今回の記事で紹介している名曲を聴いていると、どの曲もジャズという枠内をこえて「誰もが一度は耳にしたことのあるBGM」であることが分かるのではないでしょうか。

今後もこの記事では多くの人に愛され続けるスタンダードナンバーを紹介していきますから、楽しみにしていてくださいね!