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【反復の美学】ミニマル・テクノの名曲。おススメの人気曲

ミニマル、という言葉を耳にしてあまり音楽に詳しくないという方であれば、おそらく「ミニマリスト」といった言葉などを連想するかもしれません。

今回の記事の主役である「ミニマル・テクノ」はテクノ・ミュージックの発展形であり、最小限の音数で1つのパターンを反復していくスタイルが1つの特徴なのです。

現代音楽から生まれたミニマル・ミュージックが必ずしも基盤となっているわけではなく、自然とミニマルの様式を導入したアーティストも多くいるのですね。

そんなミニマル・テクノというジャンルはかなり細分化されていますから、本稿では広義の意味での「ミニマル・テクノ」の名曲を集めてみました。

初心者の方も、ぜひお楽しみください!

【反復の美学】ミニマル・テクノの名曲。おススメの人気曲(21〜30)

SuddenlyMatthew Herbert

HERBERT – Suddenly (Official Video) – Matthew Herbert
SuddenlyMatthew Herbert

英国の電子音楽家、マシュー・ハーバートさんはさまざまな名義を駆使しながら独創的なサウンドを作り出し、プロデューサーとしても多くの大物アーティストを手掛けている存在です。

1つのジャンルに固執しているタイプではないですが、今回はミニマル・テクノのハウス的な要素を取り入れたミニマル・ハウスにおける重要人物という観点でのハーバードさんの楽曲を紹介しましょう。

こちらの『Suddenly』は、2001年にリリースされた電子音楽系の名門レーベル「!K7 Records」よりHerbert名義で発表された傑作『Bodily Functions』に収録されている楽曲。

ハーバートさんの飛躍に大いに貢献したシンガー、ダニ・シシリアーノさんのアンニュイでクールなボーカルが美しく聴きやすいナンバーと言えますが、エレクトロ・ミュージックにジャズ的な要素を取り入れ、さらには日常の生活音などがサンプリングされた奥深いトラックの妙は今もなおその輝きを失うことはありません。

ハーバートさん独自の政治哲学といったような思想が歌詞や楽曲すべてに込められており、そういった楽曲の背景を知れば知るほど、ハーバートさんの音楽に対する理解も深まることでしょう。

ミニマル、ハウス、エレクトロニカといったテクノ・ミュージック好きはもちろん、多くの音楽ファンに聴いて頂きたい芸術作品です!

Faith In StrangersAndy Stott

ミニマル・ダブ~実験的なテクノ・サウンドを独自の感性で生み出し、多くの電子音楽ファンから高い評価を受けているのが、イギリスはマンチェスター出身のアンディ・ストットさんです。

2010年代以降におけるテクノ・シーンでも孤高の存在感を放つアンディさんが発表するアルバムはどれも一筋縄ではいかないもので、どの作品を聴いても特異な才能に驚かされるのですが、本稿では2014年にリリースされた通算3枚目のアルバムにして人気作『Faith In Strangers』の表題曲を取り上げます。

クラブユースで機能的なダンス・ミュージックとは一線を画す、妖しげな電子音とソリッドなビート、どこかポスト・パンク的な雰囲気を持ち合わせた印象的なベース・ライン、不協和音やノイズがダウナーな世界観を演出しており、アルバム全体的にも大きな比重を占めるアリソン・スキッドモアさんの気だるげなボーカルがリスナーをディープな世界へと誘います。

音を聴くという行為で抜け出せない世界へと沈みこみたい、といった願望のある方はぜひ一度体感してみてください!

CelestialLUCIANO

サンバのような躍動的なドラムのパターンと美声が繰り返され、聴いていて晴れやかな空のイメージが浮かんできます。

パーティでこのアルバムをかければ盛り上がること間違いなしですね!

同じフレーズを、速度を変えて再利用したりと、ミニマルテクノらしい細やかな配慮が行き届いています。

とっても壮大な作品に聴こえますが、ドラムにおいても同じ音が別の場面で再利用されていたりと、よく聴くと無駄な音が極力減らされていることがわかります。

SoopertrackExtrawelt

Extrawelt – Soopertrack Original (High Quality)
SoopertrackExtrawelt

ドイツはハンブルグを拠点として活動する、Arne SchaffhausenさんとWayan Raabeさんによる電子音楽ユニット、Extrawelt。

デビュー直後から内外から高い評価を得て、一躍ジャーマン・ダンスミュージック・シーンの人気アーティスト、DJとして認知されるに至った彼らは、ここ日本においても根強いファンを持つ存在なのですね。

そんな彼らが2005年にリリースしたデビューEP『Soopertrack / Zu Fuss』に収録されている『Soopertrack』を紹介します。

シンプルな4つ打ちのビートを軸としながらもミニマル、ハウス、トランスといったさまざまな要素を含む疾走感あふれるキラーチューンでヒットを記録、彼らをブレイクスルーへと導きました。

彼らはもともとテックトランスと呼ばれるジャンルの音楽を鳴らす別名義でのユニットでも活動しており、そういったキャリアを鑑みれば、この『Soopertrack』のような独創的なヒット曲を生み出せたことは必然と言えるかもしれませんね。

MarionetteMathew Jonson

『Marionette』という曲のタイトルに、ダークかつ耽美で妖しい雰囲気を感じ取る方もいらっしゃるのでは?

ジャズの影響を受けた独創的なエレクトロニック・ミュージックを鳴らして高い評価を得たカナダのトリオ、コブルストーン・ジャズの中心人物でもあるマシュー・ジョンソンさんが2004年に自身が主催するレーベル「Wagon Repair」より12インチ・シングルとして発表した名曲です。

イントロから響き渡るどこか物悲しいエレピのフレーズはどこかサイケデリックでもあり、硬質なビートは初期のミニマル・テクノを継承しつつ、より攻撃的にディープなサウンドへと昇華。

11分をこえる大作ではありますが、反復しながら少しずつ変化していく様は非常にドラマチックで飽きさせることのない楽曲展開はマシューさんの持つ鋭い音楽センスを感じさせますね。

ちなみにこの楽曲には、より深いエコーをかけたディープすぎる音響空間にトリップ必至の「Live Edit」が存在していますから、合わせてチェックするためにもぜひオリジナルの12インチを手に入れてもらいたいですね!