長崎の民謡・童謡・わらべうた。歌い継がれる故郷のこころ
出島などがあり異国情緒ただよう長崎、この記事ではそんな長崎の風俗、風習、時事が歌い込まれている民謡・童謡を紹介していきます。
なんといっても長崎の民謡からは、曲のメロディーなど随所から歴史的背景もあり、日本離れした雰囲気が感じられるものがたくさんあるんですよね。
そういった長崎の民謡、童謡からは長崎の町並みをついイメージしちゃう民謡、童謡ばかりだと思います。
ぜひそんな異国情緒あるれる長崎を思い浮かべながらきいてみてください。
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長崎の民謡・童謡・わらべうた。歌い継がれる故郷のこころ(1〜10)
長崎のんのこ節

ムツゴロウやシオマネキなども生息している、広い干潟が有名な諫早湾。
その豊かな海に面した、長崎県諫早市に伝わっている民謡が『長崎のんのこ節』です。
小皿を持って踊る曲なので『皿踊り』とも呼ばれています。
江戸時代にあった制度「参勤交代」を歌っているそのユニークな内容が、広く親しまれている理由の一つかもしれませんね。
例年9月に諫早市で開かれている、のんのこ諫早まつりでは多くの市民が踊り楽しんでいる、地域に根ざした作品です。
長崎音頭

博覧会にちなんだ歌で、その中でも、もっとも市民になじまれていたのがこの「長崎音頭」でした。
この時代は、全国的に「東京音頭」が人気を集めており、全国で音頭というものが流行となっていました。
「長崎音頭」も「東京音頭」と同じ作詞、作曲、歌の人気トリオによるもので、踊りや振りも付き、長崎の人々は、これに夢中になったそうです。
五島磯節

長崎県の五島列島で歌われてきた民謡『五島磯節』です。
日本三大民謡の一つである茨城県の『磯節』が長崎に伝わり、地域に根ざした歌詞へと変化した曲だと言われています。
造船所の多い長崎県だからこそでしょう「三菱ドック」という言葉が登場するのがおもしろいですね。
かつては花街だった長崎市の丸山町、現在は公園として親しまれている大徳寺が登場するなど、地元の方なら初めて聴いたとしてもすぐに共感を覚えるんじゃないでしょうか。
長崎の民謡・童謡・わらべうた。歌い継がれる故郷のこころ(11〜20)
長崎めがね橋倍賞千恵子

NHKの音楽番組『みんなのうた』で放送された長崎ソングです。
映画『男はつらいよ』シリーズの諏訪さくら役でも知られている、倍賞千恵子さんが歌っています。
作曲は『さよならはダンスの後に』も手がけた小川寛興さん、作詞は『アンパンマン』の原作者、やなせたかしさんが務めました。
タイトル通りですが国の重要文化財にも指定されている眼鏡橋が登場するなど、長崎の名所がたくさん出てくる楽曲です。
長崎県にお住まいであれば、初めて聴いたとしてもすぐ親近感がわくのでは。
正調五島さのさ

中国、当時で言う清から伝わってきた『九連環』が長崎県に入ってきて、歌われるようになったのが『正調五島さのさ』です。
長崎県の西にある五島列島を題材にした内容で、そこに住んでいた漁師たちの思いなどが投影されています。
ちなみに、ご紹介している正調とはまた歌詞が違う『五島さのさ』もあります。
また、和歌山県では『串木野さのさ』という『五島さのさ』がさらに変化したものが親しまれています。
民謡はそうやって、さまざまな地域で歌い継がれていくんですね。
高島節

長崎県長崎市にあり、世界遺産リストにも登録されている炭鉱、高島炭鉱。
そこでかつて働いていた炭鉱夫たちによって歌われていたのが『高島節』です。
この曲、音頭調で聴きなじむ雰囲気を持っているのですが、しかし歌詞をひも解くと炭鉱で働いていた人々の、生活のつらさや恨みのような感情が投影されているのがわかります。
炭鉱での暮らし……想像すると身につまされます。
一つ、歴史を見つめ直すきっかけになってくれるかもしれない民謡です。
長崎七不思議
長崎の地名や名所は、不思議に思われる名称が多く、そんな疑問を歌った民謡が「長崎七不思議」です。
寺もないのに大徳寺、平地なところ丸山など、確かに不思議なものばかりを疑問にして歌ってます。
今でも口ずさまれるような、わらべ歌みたいなものになっております。






