川をテーマにした童謡・唱歌・わらべうた。懐かしい水辺の名曲たち
川のせせらぎや流れる様子を歌にたくした童謡や唱歌には、日本人の心に深く染み入る独特の情緒があふれています。
子供の頃に口ずさんだ懐かしい歌から、学校で習った思い出の唱歌まで、川をテーマにした曲が、大人になった今でも記憶に残っているという方は少なくないはずです。
この記事では、四季折々の変化を見せる川の美しさや、川に住む生き物の様子などを歌にした作品をご紹介します。
懐かしい思い出にひたりながらお楽しみください。
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川をテーマにした童謡・唱歌・わらべうた。懐かしい水辺の名曲たち(1〜10)
海?川?さかなの住むところはや覚え歌かわちゃん

川だけでなく海や池など、魚たちのすみかをリズミカルに覚えられる教育ソングです。
「さかなのおにいさん かわちゃん」さんが、子供からの「この魚はどこに住んでいるの?」という手紙にこたえるかたちでつくった、心温まる背景を持つ1曲です。
この楽曲は、海の魚と川の魚をテンポよく紹介するだけでなく、両方の環境を生きる魚や、意外な場所にすむ生き物も教えてくれます。
親子でクイズを出し合うように歌えば、生き物への興味が自然と湧いてくるかもしれませんね。
森の水車作詞:清水みのる/作曲:米山正夫

緑豊かな森のほとりで、川の流れを受けて水車がリズミカルに回る光景が目に浮かぶようです。
作詞を清水みのるさん、作曲を米山正夫さんが手がけた、希望に満ちた明るい作品です。
春を心待ちにする少女の純粋な気持ちと、雨風に負けず回り続ける水車の姿に、明日への活力が重ねられています。
本作は1942年に一度制作されましたが、戦時下の事情ですぐに発売禁止となりました。
その後、1951年に並木路子さんの歌でレコードが発売され、広く愛されるようになりました。
音楽の教科書にも採用されたほか、作詞家ゆかりの浜松市には歌碑も建てられています。
うみだよかわだよわらべうた

大きな布を広げれば、そこはもう雄大な海や川。
このわらべうたは、そんな豊かな想像力をかき立ててくれる、遊び心にあふれた作品です。
実はハンガリーの作曲家コダーイによる創作歌が原曲で、日本ではわらべうたとして広く親しまれています。
青く広がる水面や、生き生きと泳ぎ回る魚たちの情景が、覚えやすくリズミカルなメロディーと見事にマッチしています。
本作は、1歳児から小学生まで幅広い年齢で楽しめるのが魅力で、青い布を波のように揺らし、子どもたちが魚になって跳ねる遊びは保育現場で人気の活動です。
親子で身体を動かしながら歌うのにぴったりの、心弾む名曲ですね。
川をテーマにした童謡・唱歌・わらべうた。懐かしい水辺の名曲たち(11〜20)
かごかごわらべうた

深い川か浅い川か、歌に合わせて子供を揺らすやりとりがほほえましい、江戸時代から伝わる遊び歌です。
本作は、江戸から京都までの道のりや「十六文」「三匁」といった当時の貨幣の感覚が歌詞に織り込まれており、遊びのなかに歴史の香りが感じられます。
向かい合って手をつないだり、かごを背負うポーズをとったり、遊び方もさまざま。
最後の言葉とともに、水辺に落ちるようなスリルを味わえるのも、子供たちの心をつかむ魅力の一つです。
身体を使ったコミュニケーションの楽しさを教えてくれる、温かな1曲ですね。
川の一日作詞:新沢としひこ/作曲:中川ひろたか

川辺で過ごす子供の1日を、そのまま歌にしたような愛らしい曲です。
作詞を新沢としひこさん、作曲を中川ひろたかさんが手掛けています。
石を並べて小さな池を作ったり、すくった小魚をそっと泳がせたりする、子供の素朴な遊びの様子が描かれています。
本作は1999年1月に公開されたアルバム『空をめざして』に収められた作品。
自然のなかで夢中で遊んだ、あの頃のきらめく記憶がよみがえるようなステキな歌です。
お子さんと一緒に散歩するとき、口ずさんでみるのもいいかもしれませんね。
船頭さん作詞:武内俊子/作曲:河村光陽

「ギッチラコ」という舟をこぐリズムが心地よい本作は、作詞家の武内俊子さんと作曲家の河村光陽さんという黄金コンビによる童謡です。
1941年7月に作られましたが、戦後に歌詞が改訂され、村の渡し船で働くおじいさんの日常を描く、のどかで心温まる内容へと姿を変えました。
武内さんの故郷である広島の川辺の情景が目に浮かぶような、素朴な歌詞が魅力的ですね。
河村さんの手がけた親しみやすいメロディを聴いていると、ゆったりとした川の流れと穏やかな時間が心に流れ込んでくるようです。
川の流れのように美空ひばり

人生という長い道のりを、雄大な川の流れになぞらえてつづられた、壮大な1曲です。
作詞を担当したのは秋元康さんで、ご自身がニューヨークのイーストリバーを眺めているときに作られたのだそう。
どんな困難があっても、いつかはまた穏やかな日々が訪れるという普遍的なメッセージが、聴く人の心に染みわたるんですよね。
本作は伝説の歌姫、美空ひばりさんが1989年1月に発売した生涯最後のシングル。
人生の素晴らしさを歌った名曲として、教育現場でも聴かれています。