「浪花節」(なにわぶし)とも呼ばれる日本の浪曲の中から、スタジオスタッフがおすすめする名曲をご紹介します。
日本の義理・人情を今に伝える貴重なプレイリストです。
日本の浪曲。伝統の浪花節(なにわぶし)(1〜10)
浪曲子守唄初代春日井梅鶯

戦後の浪曲ブームに活躍した浪曲師の一人。
1950年から二年間、日本浪曲協会の三代目会長を務めました。
この「浪曲子守唄」は梅鶯の十八番として知られ、のちに千葉真一主演で映画にもなり、歌謡曲としても大ヒットしました。
伊達騒動二葉百合子
ヒット曲「岸壁の母」で知られる二葉百合子は、浪曲師・東若武蔵を父に持つ女流浪曲師。
3歳で浪曲デビュー、歌謡曲の間奏に浪曲の一節をうなる「歌謡浪曲」を始めたのも彼女です。
2011年に引退して以降は後進の指導に専念しています。
水戸黄門漫遊記~矢の根の巻二代目日吉川秋水

大阪では代々「ケレン読みの名手」として名高いのが秋水です。
ケレンとは「滑稽」のこと。
つまり笑いが多めのストーリーや語り口が持ち味。
実娘二人も浪曲の世界に進み、のちに「ジョウサンズ」という漫才トリオを結成しました。
忠臣蔵 義士の本懐三波春夫・村田英雄

共に浪曲界から歌謡界入りした昭和の大御所、三波春夫と村田英雄。
ライバル意識が強かった二人が、同じ舞台で講壇に立ち「忠臣蔵」のクライマックスをさわり4分程ながらも息ピッタリに掛け合うという、とても貴重な映像です。
石松三十石船道中二代目広沢虎造

浪曲のフレーズでまず頭に浮かぶのは?
と問われて、この一席の冒頭を答える人は多いでしょう。
その「石松三十石船道中」を始めとする一連の「清水次郎長伝」シリーズを得意にしたのが二代目虎造。
昭和の浪曲ブームの中心人物です。
樽屋おせん二代目春野百合子

あの立川談志も心酔した、当代女流浪曲の第一人者。
二代目吉田奈良丸・初代春野百合子夫妻(のち離婚)の子に生まれ、1949年父に入門。
この「樽屋おせん」などの近松門左衛門作品、井原西鶴作品などの「文芸浪曲」が得意。
茶碗長屋二代目東家浦太郎
1942年生まれ。
1955年東家楽浦に入門後、1970年には「太田英夫」に改名、1995年二代目東家浦太郎襲名。
日本浪曲協会の第十五代会長も務めました。
この「茶碗長屋」は落語「井戸の茶碗」とほぼ同じストーリーです。