『日本の伝統』純邦楽の日本の祭ばやし
日本のお祭りにはかかせない祭りばやし。
和太鼓や笛、すりがねなど、日本人ならどこかで必ず耳にしたことがある和楽器の音で奏でられる音楽です。
純邦楽としてくくられる祭りばやしは、古くから全国各地のお祭りで演奏され、親しまれてきました。
この記事では、そんな各地の祭りばやしをたっぷりと紹介していきます!
あなたの地元の祭りばやしは載っているでしょうか?
「こんな祭りばやしもあるよ!」などの情報があれば、ぜひ教えてくださいね!
『日本の伝統』純邦楽の日本の祭ばやし(1〜10)
江戸祭囃子

東京のお祭りの代名詞とも言える『江戸祭囃子』ですが、なんとその歴史は大変古く、江戸幕府8代将軍・徳川吉宗の時代に誕生しました。
『江戸祭囃子』は、組曲のように構成が決まっています。
演奏する人は「囃子方」と呼ばれ、はんてんに白足袋という衣装が特徴的です。
祇園囃子

『祇園囃子』は京都八坂神社の祇園会のときに山ほこの上などで、笛・太鼓・かねではやされます。
祇園祭にはさまざまなほこが出ていますよね。
そのほこの上で奏でられている音楽がこの『祇園囃子』です。
京都の方は、あの曲を聴くと夏を感じるという方も多いのではないでしょうか。
神聖さを感じるとともに、お祭り気分を盛り上げてくれる日本三大囃子のひとつです。
天神囃子

新潟県妻有地方で歌い継がれている『天神囃子』は、日本の伝統と文化を体現する祭りばやしの代表曲として知られています。
もともとは、稲作豊穣を祈願する祝い歌であったとされている本曲。
歌詞には、古来よりおめでたいものの代表格とされてきた種子「大根種」「そばの種」「芋の種」が登場します。
力強い太鼓の響きと笛の音色が織りなす躍動感あふれるリズムが、聴く人の心を震わせ、祭りに対する気持ちを一層高めてくれるでしょう。
佐原囃子
『佐原囃子』は『神田囃子』『京都祇園囃子』と並ぶ日本の有名な囃子のひとつで、千葉県香取市の佐原の大祭などで演奏される祭ばやしです。
佐原の大祭の山車に下座連と呼ばれるはやし手が乗車して演奏されるので、佐原地方ではおはやしのことを「下座」とも言うようですね。
曲目は数十あり、ゆったりとした曲から軽快な曲まで楽しめます。
浅草三社祭囃子

昭和45年に従来の『江戸囃子』とは違った三社祭独自の囃子を作ろうと立ち上がったことがきっかけでできた『三社囃子』。
『江戸囃子』に匹敵する素晴らしい囃子を聴けます。
篠笛と締太鼓のみの『道行』から始まり『一之宮』『二之宮』『三之宮』と構成されています。
祭を盛り上げる素晴らしい演奏に酔いしれます。
神田囃子

神田流の祭り囃子は、昭和34年以降ずっと中断していました。
しかし昭和54年1月に『神田囃子』が復活。
現在では小、中学生が中心的に活動しており、祭囃子を盛り上げています。
その伝統的な祭囃子は、いまなお大切に受け継がれています。
岸和田だんじり祭ばやし

毎年9月に大阪の岸和田市でおこなわれるだんじり祭りで奏でられるこちらのお囃子。
この『だんじり囃子』は「鳴り物」と呼ばれ、だんじり祭りになくてはならない存在です。
普通の音楽的な拍子の取り方とは少し異なる部分があり、その独特なリズム感がお祭りを盛り上げる一つの要因でもあります。
太鼓もカネもしの笛も全てが勢いと迫力を持っていて、だんじり祭りのあの勢いを象徴しているようですね。
昼間は青年団の方がお囃子を奏で、夜には子供たちが太鼓をたたくというスタイルのため、昼と夜で違った味わいが楽しめるのも特徴です。