演歌のご当地ソングまとめ。日本各地が歌詞に登場する名曲
日本各地の地名がタイトルになっていたり、歌詞の中に地名が登場する曲ってたくさんありますよね。
中にはそうしたご当地ソングを数多く手掛けられている方もいらっしゃり、ご当地ソングは一つのジャンルとして確立されています。
ご当地ソングは歌謡曲の中にもたくさんあるのですが、この記事では演歌のご当地ソングに絞ってオススメの曲を一挙に紹介していきますね!
誰もが知る有名曲から知る人ぞ知る隠れた名曲まで、幅広く選びましたので、ぜひこの機会に聴いてみてください。
演歌のご当地ソングまとめ。日本各地が歌詞に登場する名曲(1〜10)
下津井お滝まだかな橋NEW!中村美津子

岡山県倉敷市の港町、下津井。
かつて北前船の寄港地として栄えたこの地を舞台に、花街で生きる女性の思いをつづった楽曲です。
中村美津子さんが歌う本作では、帆前船を待ちわびる芸者の心情が、土地に実在した橋の名を冠して情感豊かに描かれています。
2006年3月のアルバム『野郎たちの詩』に収録後、同年8月にシングルとしてリリースされた本作。
喜多條忠さんの詞と弦哲也さんの曲が織りなす王道の演歌世界は、地元の歴史や風土を愛する方はもちろん、港町情緒や女性のいちずな恋心に共感できる方にピッタリです。
倉敷川遠歌NEW!中村美津子

岡山県の美観地区を舞台にした演歌作品です。
白壁の町並みと倉敷川のほとりで繰り広げられる別れの物語が、柳の落葉や秋の空気とともに描かれます。
昭和歌謡の巨匠、石本美由起さんによる詞に、弦哲也さんが旋律をつけた王道の布陣で制作されました。
2012年3月にキングレコードからシングル『情け川/倉敷川遠歌』のカップリングとして世に出た本作は、蔵や橋といった土地の風景を借りながら、人と人の縁がほどけていく哀しみを歌い上げています。
水面のゆらぎを思わせるストリングスと和楽器のニュアンス、こぶしの効いた中村美津子さんの歌声が、旅情と郷愁を見事に表現した1曲です。
倉敷川NEW!原田悠里

倉敷の美観地区を流れる川を舞台に、別れを決意する女性の心情を描いた演歌作品です。
白壁の町並み、藍染の暖簾、石畳といった倉敷らしい風景が歌詞に織り込まれ、プロモーション映像も美観地区で撮影されるなど、岡山の魅力を存分に伝える内容に仕上がっています。
発売後はオリコン週間チャート20位を記録し、有線放送の演歌リクエストでは1位を獲得しました。
また第45回日本作詩大賞では入賞曲に選ばれるなど、作詞面でも高い評価を得ています。
凛とした強さと未練の揺れをあわせ持つ女性像が印象的で、倉敷を訪れたことがある方にはもちろん、これから訪れてみたいと思っている方にもオススメの1曲です。
花冷えの宿NEW!水森かおり

ご当地ソングの女王として知られる水森かおりさんが歌う、岡山県美作地域を舞台にした演歌です。
歌詞には岡山、美作、吉野川といった固有地名が織り込まれ、湯郷温泉の情景と別れの心情が重ねられています。
春の冷え込みを指す季語「花冷え」をタイトルに据え、温泉の温もりと未練の冷たさを対比させた歌詞が印象的です。
2011年10月にアルバム『歌謡紀行X ~庄内平野 風の中~』の収録曲としてリリースされました。
岡山の風景や温泉地の風情を感じたい方、切ない別れの物語に心を寄せたい方にオススメの1曲です。
そのわけは旭川NEW!水田竜子

演歌歌手の水田竜子さんが2022年8月にリリースしたこの作品は、岡山市を流れる「あさひがわ」と、水田さん自身の出身地である北海道の「あさひかわ」という、同じ漢字で読みが異なる川の名前を掛け合わせた物語が魅力です。
月見橋や城下町といった岡山らしい風景が織り込まれ、傷心の女性が旅先でふと故郷を重ねる心情がていねいに描かれています。
作詞は水木れいじさん、作曲は岡千秋さん、編曲は南郷達也さんと、岡山ゆかりの作家陣が初めて顔を合わせた1枚です。
発売に先立ち水田さんは岡山市役所を訪問し、市長に楽曲の趣旨を説明するなど地域との結びつきを大切にしたプロモーションが行われました。
倉敷ひとり雨NEW!香西かおり

倉敷の美観地区を思わせる雨の情景を背景に、香西かおりさんが歌い上げる切ない女心を描いた作品です。
来るかどうかも定かではない相手を雨にぬれながら待ち続ける女性の姿を、倉敷という具体的な土地の名とともに切々とつづっています。
本作は2008年3月にシングル『風恋歌』のカップリングとして収録されました。
ゆったりとしたテンポで歌いやすく、吐息混じりのニュアンスを丁寧に表現できる方なら、より深く本作の世界観を味わえるでしょう。
波止場の哀歌NEW!叶竜也

宮崎県出身の演歌歌手、叶竜也さん。
2002年にクラウン歌謡フェスティバルでグランプリを獲得し、翌年には五木ひろしさん主催のカラオケ大会で連続優勝を果たした実力派です。
そんな彼が2025年10月にリリースしたシングル『波止場の哀歌(エレジー)/青春IPPON』は、7年ぶりの男歌として注目を集めました。
港町を舞台に、はぐれた恋人を探す男の切ない心情を歌い上げた本作。
函館の氷雨、夜霧の横浜といった情景描写が心に染み入ります。
かつての恋を思い出したくなったとき、ぜひ耳を傾けてみてください。






