1980年代の日本音楽シーンに新たな風を巻き起こした、ガールズバンドの躍進。
メジャーシーンでの快進撃はもちろん、インディーズシーンでも個性あふれるバンドたちが多くのファンを魅了しました。
華やかなステージパフォーマンスと確かな演奏力でたくさんの人をとりこにした彼女たち。
この記事では80年代に活躍したガールズバンドの原点となる楽曲を紹介していきます!
情熱と才能が詰まった音楽の軌跡をぜひ最後までご覧ください!
【1980年代】邦楽ガールズバンドのデビュー曲・名曲集(1〜10)
恋のダンスホールNEW!CHEESE

東京のインディーシーンで注目を集めたガールズトリオ、CHEESEを象徴するパワーポップチューンです。
甘酸っぱいメロディーと疾走感あふれる8ビートが、聴いているだけでワクワクさせてくれます。
賑やかなダンスホールで好きな人を見つけたけれど、なかなか声をかける勇気が出ない……そんな甘くてもどかしい恋心が、キラキラしたギターサウンドと弾むようなリズムに乗って伝わってきます。
本作は、1987年4月に当時のネオGSシーンを記録した名コンピレーションアルバム『ATTACK OF… MUSHROOM PEOPLE!』に収録されていました。
4時35分NEW!CORNETS

1986年に結成されたCORNETSによる、幻想的で瑞々しい魅力に満ちた1曲です。
この楽曲は、まるで短編映画を観ているかのような、繊細でリリカルな世界観が特徴。
夜明け前の静けさの中、大切な人を思う純粋な気持ちが描かれており、その切なさに思わず胸がきゅんとなります。
大熊純子さんの透き通るような歌声とサウンドも絶妙にマッチしていますよね。
1人で静かに物思いにふけりたい夜に聴けば、その優しい世界観に心がそっと癒やされるはずです。
1988年にリリースされたファーストEPに収録。
Titus GroanNEW!Velle Witch

英国のゴシック小説に描かれた、退廃的な世界観を音で表現した1曲です。
1988年11月に自主制作されたデモテープ『血・貴婦人 / Blood Noblewoman』に収められた本作は、9分を超える長尺の中に、じわじわと迫るような不穏な雰囲気が満ちています。
重厚なベースと力強いドラムが刻むリズムの上で、古谷由紀江さんの個性的なビブラートを効かせた歌声が響き渡り、ミステリアスな魅力を一層引き立てているんです。
儀式的な荘厳さを感じさせるサウンドが、聴く人を物語の奥深くへと誘います。
エメラルドの山彦NEW!サボテン

1981年頃に活動を始めたサボテン。
1982年に公開されたデビューアルバム『サボテン』の冒頭を飾るのがこの楽曲です。
変拍子を多用した実験的なサウンドと、どこか危うさを感じさせるローファイな演奏が、絶妙に組み合わさっています。
歌詞で物語を伝えるというより、楽器の音色や曲の構成そのもので世界観を表現するアプローチは、当時とても斬新だったのではないでしょうか。
エリック・サティの楽曲をバンドで演奏するという着想から始まったというエピソードにも、彼女たちの芸術的な感性がうかがえます。
既成概念にとらわれない自由な音楽に触れたいときにぴったりの1曲かもしれません。
欲求不満の白雪姫NEW!嘔吐処女団

おとぎ話のヒロインが抱える鬱憤を激しいサウンドに乗せて叫び飛ばす、衝撃的な1曲です。
コミカルなタイトルとは裏腹に、ボーカルの強烈なスクリームと疾走感あふれるハードコアな演奏が脳天を直撃します。
この楽曲は1988年1月に発売された7インチ盤『欲求不満の白雪姫と7人の小人達』に収録された作品。
王子様を待つだけのお姫様像を木っ端みじんに打ち砕く叫びは、窮屈な常識への痛烈なカウンターのよう。
理不尽なことに我慢できない時、このサウンドに身を委ねてみてはいかがでしょうか?