青森の民謡・童謡・わらべうた。歌い継がれる故郷のこころ

津軽ばやし浅利みき

比類なき歌声 津軽民謡歌姫 浅利みき 2

新潟県の村上方面へ出稼ぎに行った津軽の人たちが、村上の盆踊りを持ち帰って歌われた曲で、酒宴の歌です。

元は「村上甚句」からきている曲ですが、戦前は津軽芸人が客寄せに唄っていた曲です。

当初は新潟民謡のためか、「越後甚句」と呼ばれていましたが、戦後は「津軽ばやし」と変わっていきました。

謙良節成田武士

謙良節　成田武士

読み方は「けんりょうぶし」で、青森市周辺のお正月など目出度い席に唄われる民謡ですが、元は新潟県新発田市が発祥といわれています。

秋田県、青森県、北海道から、長野県や石川県でも唄われ、地方によっては「荷方節」、「新潟節」、「松坂節」、「松坂」、「検校節」とも言われ、謙良節はこれが訛ったものと考えられています。

ワイハ節成田雲竹

ワイハ節　成田雲竹 （４）

「ワイハ」の意味は津軽弁で驚異の意味があり、民謡界の先駆者成田雲竹先生が海外（サイパンなど）9ｹ月ほど民謡の普及へと渡った時に望郷の念から「ワイハ」の言葉で青森への唄を作られた新民謡です。

青森はいいところだ！

と故郷を思い出している気持ちがよくわかります。

弥三郎節福澤久雄

高橋脩次郎　弥三郎節　唄：福澤久雄　yasaburobusi takahasi shujiro

江戸時代の終わり頃に唄われた民謡ですが、はっきりいって腹がたつほどの嫁いびりの唄です。

歌詞は15番まであるといわれていますが、把握できたのは10番の歌詞まででしたが、訛り言葉で理解できない箇所も多々ありますが、自分なりに解釈してみると、朝から晩まで働きづめでも、弥三郎の嫁はあかぎれで、手が血だらけでも、油（今でいうハンドクリーム）などつけさてもらえないし、おいしい牡丹餅をいただいても、嫁にはみつからないように隠して食べるなど、姑ならまだなんとなく理解できるのですが、ご主人も一緒に嫁いびりとは気の毒としかいいようがありません。

津軽よされ節麻耶

津軽よされ節（唄）

津軽三大民謡の「よされ節」の”よされ ”の意味は諸説ありますが、凶作や貧困は去れという意味や、余去れと書き宴会などで、後はよろしくと去っていく説などありますが、前者の方が一般的と考えられています。

歌謡曲にも「よされ」言葉を使ったタイトルが結構あり、小林旭さんの「世去れのお涼」なんていう曲もあります。

津軽おはら節加藤恵子

津軽小原節　加藤恵子

おはら節は日本各地の民謡で、津軽おはら節はやはり津軽を代表する民謡の一つです。

他にも秋田おはら節や鹿児島おはら節など代表する民謡があります。

津軽おはら節は酒宴の席に歌われてきた民謡で、宮城県民謡の塩釜甚句が転じたものといわれています。