福島の民謡・童謡・わらべうた。歌い継がれる故郷のこころ
東北地方はもともと民謡の多い地域です。
古くからその土地に根付いた祭りの歌などがあります。
現地の人からすれば誰でも知っているような曲も多いですが、今回はもっと民謡の良さを知ってもらうために曲を集めました。
若い人などは今は馴染みがないかもしれませんので興味を持ってもらえるとうれしいです!
福島の民謡・童謡・わらべうた。歌い継がれる故郷のこころ(1〜10)
牧場の朝

『牧場の朝』は福島県鏡石町にある岩瀬牧場をモデルにして歌詞が書かれたと言われています。
歌詞は朝を迎え霧が立ち込める牧場の風景を音や光の風景を交えながら、牧場で働く人や羊たちの様子と共に描かれています。
広い牧場に朝が来て今日が始まる様子が書かれている歌詞で小学生の教科書にも掲載されています。
牧場はどんな動物がいるかな?
と子供たちに聞いたり、牧場で働く人はどんなお仕事をするかを伝えることで曲のイメージがしやすくなるかもしれませんね。
相馬馬子唄斎藤はじめ

相馬地方から白河などの馬市へ1頭や2頭ではなく、10頭以上の馬を引きながら唄われた民謡です。
朝早くから山の景色がどこを見ても霧ばかりという静かな状況が目に浮かんできますが、神経質な馬を何十頭も引く技は凄いと言わざるえませんね。
仁井田田植唄須賀川市立仁井田小学校&田植踊り保存会

福島県須賀川市の仁井田地区に伝わる郷土芸能で、今でも地元の方が中心となり、田植え踊りを須賀川市立仁井田小学校では4年生・5年生が中心となって伝統を受け継いでいます。
踊りは稲の成長や豊作を願う意味が込められており、松尾芭蕉の奥の細道にも詠まれている田植唄です。
相馬盆唄秋湖太郎

名の通り福島県相馬市の盆踊り唄で、元は秋田甚句で山形県の庄内・村山地方より福島県の中通り、浜通りに伝わった民謡です。
お米の豊作を感謝する豊年踊りで、唄の合間にいれるお囃子も独特の物があります。
都心では地元の盆唄を持たない為に、東京音頭や北海盆唄や相馬盆唄などで親しまれており、お馴染みの曲です。
しゃぼん玉とんだ愛甲ミカ

さまざまな誰でもが知っている野口雨情氏の出身は茨城県なのですが、波瀾万丈な人生において温泉で有名な福島県いわき市湯本で暮らした事がありました。
今でも存在する老舗旅館の若女将と茶飲み友達となって、その後童謡の「よいよい横丁」を書き上げました。
これは温泉街の狭い道の中で朝・昼・晩と形を変えるお月さまを見て作られた詩なのですが、URLでは見つからず、野口雨情記念館があるいわき市湯本の中で聴ける1曲を選びました。
玄如節馬場ゆかり

諸説が2つあり、「げんじょ」という美しいお坊さんに、村の娘たちが慕って唄にしたとの説と、逆に「げんじょ」という美しい娘に村の若者たちが恋して歌ったともいわれています。
会津地方に伝わる民謡なのですが、現在では殆ど唄われていないそうで、実際には男性と女性の掛け合いが入る結構複雑な民謡で現在では「猪俣トメノ」さんという方が唯一の伝承者ですが、なかなか1人では掛け合いから全ては難しいようで、今後、しっかりとどなたかが受け継がれる事を期待します。
会津磐梯山大塚文雄

「エンヤー」と始まる独特の始まりが有名な「会津磐梯山」ですが、こちらは昭和9年に小唄勝太郎さんがビクターより発売されて全国的に広まったのですが、あまりに元の歌詞と違い、郷土の想いを冒涜するものと非難を浴びました。
実際の「会津磐梯山」は全部で162番まであるそうで、「正調会津磐梯山」と呼ばれています。
一般的に耳にする会津磐梯山の始まりが21番にあたるそうです。





